麟無双……?
少ないですが……勘弁してください(泣)
辺り一面に舞った煙の中から現れた魂魄妖夢。
短く切った銀髪を揺らしながらこちらに向かってくる。
そして、腰の剣に手を掛ける……と、思ったその時。
「切り捨てごめん!!」
一気に、腰の剣を抜いてきた。
当然のごとく、避けれるはずがない。
「うわぁぁぁぁぁぁっ……うわ?」
剣がとんでこない。
何故だ。と思い、下げていた顔を上げる。
「……まじかよ」
そこには、妖夢の剣を結界で受け止めている麟の姿があった。
「ふぅ。あぶないですね」
「なな、ななななな!?」
妖夢が「な」しかでないほどにびっくりしている。
だが、流石は剣士。すぐに我に戻り、次の行動にでた。
「……いやぁ!!」
まだ差してあった、もう一本の剣で結界を横に斬りつける。
ガァン!!
「わ」
「スキ有り!!」
結界を崩され、後ろに倒れかける麟。そのスキを狙い、妖夢が縦に剣を振るう。
しかし。
「わぁ、危ないですね」
麟は倒れかけた勢いを利用し、片手をつきバク転した。
「……チッ」
妖夢は舌打ちをする。
と、麟が聞いた。
「あの~。なんで切りかかるんですか?」
「侵入者だからだ!」
「……言っても聞かないようですね」
麟が構える。それに対し、妖夢も剣を構える。
そして。
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
剣を構えつつ、麟に突っ込んだ。
その勢いを利用して、真上から左の剣を切り下ろす。
……が、麟が身体を少し横にずらしよける。
その避けを呼んでいたのか、妖夢はもう一本の右剣で横に切る。
……が、これも当たらず。麟はしゃがんでよけた。
このように避けられると、頭にくるだろう。妖夢の斬撃は段々荒くなった。
麟は必要最小限の行動で避ける。
「何で!?何で当たらないのですかッ!?」
妖夢が叫ぶ。
麟は笑いもしなく、反応しない。
「こうなったら……六道剣「一念無量……」
「はぁ……もう良いですか?」
「なっ!?」
いつの間にか麟が妖夢の後ろにいた。
「はい」
「うっ!?」
麟は、妖夢に手刀を入れる。
妖夢はその場に倒れた。
「全く、何でいきなり襲って来たんですかね……って白夜さん?どうかしました?」
……。
…………ガクガクブルブル……。
……麟こえぇ……。
つ、つうか、妖夢って結構強いほうだったよな?それがこうもあしらわれるとは……。
……麟強えぇ……麟怖えぇ……。
文才が欲しい。