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東方白來伝  作者: 冴月(元:九尾の白狐)
プロローグ
2/67

力を追いかけ

あまりにも大きな力を、バイト中に感じた俺。なんでこんな町中に、大きな力を持った奴が彷徨いているのか。ちょっと気になったので、勤務が終わったあとに辺りを調べてみることにした。


「……お」


俺の第六感が感じ取った。どうやら、(うち)の裏路地の方に移動している。……なんでまた裏路地?


しばらく感じる方向に歩いていると、今度はもっと人通りの少ない、裏山の方に方向が変わる。


「どんどん人のいない所に向かってる……」


歩きつづけて数十分。一年程、このバイト先のある街で暮らしていた俺だが、いよいよ見覚えのない場所にたどり着いてしまった。


「どこだここ……」


辺りをキョロキョロと見渡す。……視界の端に何かが写った。


次の瞬間。



「ぬわっ!?」


右足の感覚がなくなった!?……いや、右足の地面だけ抜けた?


「クソッ」


咄嗟に「妖力」で左足を強化。1歩の踏み込みで、体が吹き飛ぶ程の力をかけた。


吹き飛ぶ俺。不可思議の力で危害を加えられた為、あたりを警戒する。


すると吹き飛んだ先。端と端がリボンで結ばれた、気味の悪い口がする空いていた。


「ッ!!?」


「魔力」を吹き飛ぶ方向と逆に噴出。勢いを殺し、地面につくように調整。


着くと同時に「圧」を感じた。右に飛び込む。


元いた場所には、大きな墓石が落下した。妖怪の俺でも、あれに潰されたらひとたまりもないだろう……束の間の安堵をしていると、墓石が爆発した。大小の破片がこちらに飛来してくる。


「神力」で練り上げた防壁を現出した。急造であるため、頑丈ではないが、この程度を防ぐには問題ない……と思ったが、後方から電車が突っ込んできた。


「なんでもありかよ!?」


左手で防壁を支えつつ、右手を電車に向けら「霊力」を練り上げる。濃く、大きく、破壊力のあるよう……。


「いけぇ!」


放出。青白いビームのようなものが、電車に向かってゆき、電車を弾き飛ばした。


もうなんでもありだった。上から道路標識の雨、電車の追突、墓石。それらの猛攻の他に、「口」が俺を飲み込もうと随所に開かれる。



それでもなんとか避け続けていると。


「うっ!?」


咄嗟に首を逸らす。青白い何かが掠り、頬から血が垂れた。


打たれた方向を向く。すると。



「……ははっ」



俺を中心に、紫色の光弾が現れていた。


10や100じゃない。空一面を覆い尽くすほどの、光。


当然、よけられるはずもなく。



俺は気を失った。

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