迷子の迷子の白夜さん
毎回、毎回短くてすいませんm(_ _)m
「はぁ~、面倒くさい……」
私、八雲藍は今マヨイガの紫様の居る部屋の前の居間に居る。結界の綻び直しをしてちょうどマヨイガに戻ってきたとこだ。幻想郷の各地を一つ一つ見てまわったから無駄に疲れる。
でも、サボる訳にはいかない。それが原因で幻想郷崩壊なんて嫌だからな。
そんな決意があったのはいつの事か。
紫様、これだけは言いたい……。
「何で私にばかり厄介事を押し付けるんですか?」
私は、はあ~と深い溜め息をつく。
別に紫様が嫌いという訳じゃない。むしろ好きだ。それにいい人だ。だが……、
「結界の綻び直しは紫様の仕事じゃ……」
いつも面倒くさいと言って私に押し付けばかり。
今回の来客の件もそうだ。私に「あ、結界の綻び直しといてね。あと、今日私にお客が来るから来たら知らせて頂戴。名前は『出雲白夜』よ。んじゃね~」とだけ言って寝てしまった。
無責任と言うか、なんと言うか。
そんなんだから、私の橙を使いに出すはめになるんだ……。
「藍しゃま~」
おや?橙が帰って来たようだ。
「橙、ありがとう……で、その子が出雲白夜さん?」
橙と仲良さげに手を繋いでいる少女をみる。
「あ、いえ、私は白夜さんではなく冴月麟です。白夜さんの此処の入り口までの案内をしていました」
へぇ……見かけはまるっきり少女なのに意外としっかりしてるわね。
「で、その白夜……さん?は?」
「藍しゃま、白夜さんならここに……あれ?」
橙が辺りをキョロキョロと見回す。しかし、いないと分かると段々と焦った顔になっていき、
「り、麟ちゃん!!どうしよう!?」
「いや、どうしようって……探すしか……」
橙と麟が、物凄く困った顔でオロオロしている。
そして、橙と仲良さげに手を繋いでいる少女をみる。
……。
…………すごい可愛い…………麟ちゃん……橙と一緒に欲しい………!!
じゅる……。
……はっ!?私は何を!?
そ、そんな事より
「しょうがないわね。私が探しておいてあげるから、あなた達は先に紫様の所に行ってなさい」
「え?悪いですよ」
「藍しゃま、白夜さんを見失ったのは私の責任ですので私が……」
ああ!!責任感感じてる橙も可愛い!!
……じゃなくて……。
「良いのよ。ちょうど暇だったしね」
正直、暇じゃないけれど。早く休みたいし。
「え……じ、じゃあ……お願いします……」
「お願いします」
橙が麟ちゃんと揃って頭を下げてくる。
「はいはい、任されました。……んじゃあ橙、先に紫様の所行っていてね」
「はい!!」
そう言って、私は『出雲白夜』さんを探しに行った。
~その頃の白夜~
「こ、こ……」
腹いっぱいに息を吸い込み、叫ぶ。
「此処はどこだあああああぁぁぁぁぁ!?」
白夜、マヨイガで、奮闘中……?