マヨイガ
きりがいい所できったらこうなった。
やあやあ、みんなのヒーロー白夜だよ。え?違うって?ハハハ、ご冗談を。
ま、そんなことはさて置き、麟と共に飛び立って10分程ジェットコースター並みのスピードで、飛ばしたあと、麟から謝ってきた。
「ごめんなさい……」
「いや、いいって。ちょっと楽しかったしな」
そう言って、俺は麟の頭を撫でる。すると麟は、「ありがとうございます……」とだけ言って黙ってしまった。
そんな感じで、しばらく飛んでいると麟が止まった。
「さあ、もうすぐマヨイガです。そろそろ降りましょう」
「ああ」
俺と麟は地面に降り立った。
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地面に降り立った俺は、とりあえず麟に ついていった。
だってそれしか方法無いし。
「麟、どこにあr「白夜しゃま、麟しゃま」ん?あれは……」
緑の帽子、ネコミミ、赤い服……。
そう。化け猫、橙だ。
橙もこたつで丸くなるぅ~ってか。
「そんな迷信信じちゃだめ!!」
「うおっ!?何で!?心読まれた!?」
「いえ、そんな感じがしたので……」
何だ、たまたまか。
「あ、忘れてました。私、橙っていいます。貴女は白夜しゃまですよね?」
「ああ、そうだよ。あと、橙。『貴女』じゃなくて『貴方』だ。俺は男」
「あ……ごめんなさい。男の人だったんですか」
「いいよ、謝んなくて。こんな容姿だし」
本当に。何でこんな容姿なんだろうな。……はぁ~不幸だ。
「じゃあ、こんなところで話をしてるのもあれなので早く行きましょう」
「そうだな」
俺と麟と橙はマヨイガに入って行った。
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マヨイガの中は案外広かった。その代わり、すごい汚かったが。
麟は橙と話が合うようで楽しそうに話ている。
……ん?あれ?俺、仲間外れ?
ま、いいか。
そんな感じで、俺は橙について行きながらマヨイガをあっちを見たりこっちを見たりしていた。
「へー、ほー……ん?あれ?橙?麟?」
周りにどちらの姿もない。
「あれ?もしかして……俺、迷子?」
俺は人生初の迷子を経験する事になった。