第96話 テープの村
シュミとジュリアが停滞の森で、魔物を探している頃、
マリアと雅は、小高い丘にあるテープの村に着いた。
テープの村は頂上が平らで、かなりの広さがあり側面は、急な斜面になっている地形で、村に繋がる道は一本だけと、自然の砦の拠点になっていた。
「珍しい地形ですね?」
雅は珍しい地形に、目を輝かしていた。
「そうね、まさに自然の砦だわ、遠くも見えるし、好都合だわ…行くわよ。」
村に続く道には、見張り番が立っていたが、しのぶが一足先に駆け寄り、事情を話し通してもらう。
村人達は、突然現れた軍勢にビックリし、村長が村人をかき分け現れた。
「おぉ?どこの軍隊さんかの?」
先頭の馬車から、マリアが下り村長に会釈して話しだそうとすると、
村長は、軍隊が掲げている旗が、アリシルス王国の旗と、ウォックス家の紋章の旗に目をやると、無言でマリア達を家に案内する仕草をする。
「どうぞ、お入りください。」
村長は、マリアとローズと雅としのぶを家に招き入れる。
「失礼します。」
マリア達は、村長の家に入ると、なぜ村に来たか?の理由と要請内容を話す。
「私達は、ラミア討伐の命を受け、停滞の森に来たのですが、魔物達が見当たりませんでした、何かご存じでしょうか?」
「あぁ、その事かい。こちらも突然居なくなったと、見張りから連絡が今朝きたところじゃ、だがこれまでも何度か居なくなった事があったが、5日位してまた戻って来るを繰り返している感じなのじゃよ。」
「そうですか…出来ればここのテープの村を作戦拠点にしたいのですが、ご迷惑はお掛けしませんので、ご協力お願いします。」
「うむ、村の者に迷惑をかけないのであれば、拠点にするとえぇ。王命ならこちらも断るわけには、いかんからのぉ。」
村長は椅子に座ると、マリア達にも椅子に座る様にすすめる。
「ありがとうございます。」
アリア・雅・しのぶは椅子に座り、ローズは護衛役の為立っている。
「ウォックス家の旗も見かけたが、ウォックス家の方なのかい?」
奥の部屋から、お茶を盆にのせて村長の奥さんが出て来て、テーブルに人数分のお茶を置きながら、マリアに尋ねた。
「ありがとうございます。えぇウォックス家が今回ラミアの討伐隊を、任されています。」
「そうですか。」
村長の隣に奥さんも座りながら、答えた。
「ウォックス家をご存じなのですか?」
マリアは、奥さんの方に聞く
「えぇ、私はアマシーの町の出身なのですよ。」
「そうなのですね。現当主のボラタ様も数日後に到着予定ですよ。」
マリアは、笑顔で話す。
「あら、当主交代なさったのかい、そうなのかい。」
懐かしそうに、奥様が話す昔のアマシーの町の話を聞き、
小一時間村長の家に滞在したのち、村を出て村を囲む様に、拠点を着々と作り、あっという間に拠点を作りあげた、ちょっとした砦の様に。
マリア達は、今後の作戦を練る為に、指令テントに入り、シュミ達の帰りを待った。
そしてシュミとジュリアは、セルーヌ達と合流し、テープの村に向かった。




