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第95話 停滞の森へ到着


 早朝から出発し、夜まで馬車を走らせていたのだが、流石に馬の口から泡が出てきそうになり、野営する事になった。


シュミは料理の準備を始め、他のPTメンバーは薪拾いやテントを建てたりする。


近衛兵達もシュミ達のテントを中心に、囲む様にテントを張り、近衛兵達は手際が良く、あっという間に柵まで作って簡素的な砦が出来ていた。


シュミはマッカレルの塩焼きや、フォーゴのパン粉揚げを人数分作る。

「セルーヌ、マッカレルは任せる!つまみ食いしない様に~!」

シュミは、フォーゴの肉のブロックをポッケから何本も取り出し、5センチ程の厚みでスライスしながら、セルーヌに向きながら言う。


「えぇ、こっちは任せて。」

セルーヌは、目を輝かせながら、焚火の周りに刺してあるマッカレルを見ている。


近衛兵達は、警備に就いている者以外は、薪の調達やシュミの料理の手伝い、水汲み等をして、日が落ちる前に野営に必要な事を済ませる様に、キビキビ動いた。


食事の用意が出来るとマリアと雅が、詠唱を始める。


マリア「地と森の精霊よ、我らに休息を与えよ。」

雅「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え。」


野営地の中心から、眩い光が放たれ、結界が発動する。


「お!マリア・雅サンキューな。」

シュミが2人に声をかけた。

「いえ、大丈夫です。」

雅はニコっとして答えた。

「食事の邪魔が入ると嫌ですからね。」

マリアは、いつの間にかテーブルの席に座っていた。


「あは、そうだな…食事はゆっくり楽しくだな。」

食事を待てない感じのマリアを見て、シュミは微笑んだ。


近衛兵達もテーブルに着いた。


「ゴホン!え~っと、近衛騎士団もゆっくり食事をし、英気を養ってほしい、俺達のPTと同行している間は、寝ずの番をしなくても大丈夫だ。マリアと雅が結界を張っているので、楽しく食べて飲んでくれ!」

シュミは、大きな声で皆に話す。


「おお~!」

近衛兵達の歓声か上がる。


「では!いただきまーす!」

セルーヌが、キラキラと目を輝かせて、いち早く言う。


「いただきまーす!」×みんな


本来野営は、ピリピリとした事が多く、ぐっすりと眠れず、常に気を張っていないといけないのが普通だ。


だが、今のシュミPTには、ボラタから色んな魔術を叩き込まれたマリアやセルーヌがいるし、東方の巫女の雅もいる。

その辺の魔物は、結界の近くに寄る事も出来ないので、食事を楽しくする事が可能だ。


安全な夜を過ごし、日が昇る頃には鍛錬をしているシュミ達の姿があった。

もちろん近衛兵達も、出発の準備を始めていた。


「皆さん、そろそろ出発します!」

マリアが、皆に指示を出すと、すぐに移動が始まった。


そして数日かけて、停滞の森へたどり着くと、瘴気が漂っていたが、魔物の姿は無い。


「どういうことだ?マリア?」

シュミの想像と違った。


「分からないわ…即戦闘になると思っていたのに……。」

シュミ達は、停滞の森に到着する1日前に、ユウナの斥候部隊から、森の魔物が今にも溢れ出てきそうだと、報告を受けていた。


「ちっ!ジュリアいくぞ!」

「ほいw」

シュミとジュリアは、馬車から飛び降り、停滞の森に突入した。


「あ!まって!」

マリアは慌てて、呼び止めようと声を出したが、シュミとジュリアには、聞こえていなかった。


「どうするの?」

ソーシャは、突入する気満々だ。


「待って、様子を見ましょう。」

マリアは、ソーシャの肩に手を置いた。


「でも、シュミ達が……。」

ソーシャは、マリアを見つめる。


「シュミとジュリア、あの2人が敵わないのなら、撤退するしかないでしょうね。そんな敵が居たら私達には、勝てないでしょう?」

マリアは、ニコっとしてソーシャを見る。


マリアは停滞の森の近くにある村に拠点を作る準備を始める事にした。

「ソーシャ・エリカ・セルーヌは、近衛兵50人とココでシュミとジュリアをまって。残りの者は、テープの村に拠点を置く為に向かいます。…それと今後近衛騎士団は、2つの隊に分け、第一部隊はローズに任せ、第二部隊はドミニクに任せます。」


「は!」×2


「では、ローズ隊は私と!」


「は!」


「シュミとジュリアが戻り次第、村に戻ってね!では、出発!」

マリアは、雅としのぶとローズ部隊を率いて、移動する。


「なぜ?居ない?……ジュリア!」

シュミは、小型通信用の魔道具を使う。


「え~っと、こっちも居ないな~!」


シュミとジュリアは、森に入ってすぐに二手に分かれて、魔物を探すが見当たらず、1時間後にセルーヌ達の元へと戻った。









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