第93話 領都ブラウニーへ
全ての用意が終わり、シュミ・ボラタ・セルーヌ・マリア・ソーシャ・エリカ・ハボック・リリー・ルル・リンクス・レカルド・ジュリア・しのぶが、カリヤの執務室に呼ばれ、新しい仲間を紹介される。
「今回の討伐任務にあたり、シュミPTとボラタPTの2組に分ける。
シュミPTは、まぁいつものメンバーのシュミ・セルーヌ・マリア・ソーシャ・エリカとジュリア・しのぶで、1PTとする。
残りがボラタPTだが、ここでユウナに妖術を教えていた、妖狐族の雅を加えようと思う。」
「初めまして、雅です!よろしくお願いいたします。」
ペコリと、頭を下げた。
「雅は、妖狐族の巫女であり、妖術の他に薙刀の使い手だ。」
「みやび!久しぶりね!」
「お前も来てたんだなw」
ジュリアとしのぶが、雅に声をかけた。
「うん、しのぶもジュリアも、おひさしぶり~!」
雅は、ニコニコして2人と話す。
「では、皆気を付けて行ってくるように…出陣せよ!」
カリヤは、声を張った。
「は!」×14人
アマシーの町の外には既に、近衛兵100名が騎乗して待っていた。
シュミ達は、3台の荷馬車に分かれて乗り、アマシーの町から西方へ馬車を走らせる。
「流石にこの人数だと、速度を上げる訳にはいかないか~、何日になる事やら…。」
ジュリアは、御者台のシュミの隣で、ボソッと呟いた。
「ところで、雅はどんなことが出来る子なんだ?」
シュミは手綱を持ちながら、ジュリアに話しかける。
「雅ですか…とりあえず……モフモフですw」
「そうか~……って、見りゃ分かるわ!」
「ハハハハ!」
ジュリアは、大声で笑った
「いや、ハハハハじゃないって!」
シュミは呆れ顔で、ジュリアを見た。
「あぁ雅は、妖狐族で妖術を使う。簡単に言えば……そうだなぁ~陰陽師の様な感じで、映画に出て来るような中二病まっしぐらな感じだよw」
ひとしきり笑ったジュリアは、雅の事を簡単に話した。
「フム、なるほどね~」
「恐らくは、今回の討伐が終わったら、雅は実践を離れるんじゃないかな?」
ジュリアは、顎に指をやり考えていた。
「そうなのか?今回限りって感じなんだな?」
「えぇ、里に戻るのか?それともこの国に残るかは知らんけどw……ただ里に帰っても行く場所が無いっというか、居場所が無いんだ。」
ジュリアは少し暗い顔をして、シュミに話す。
「ほー、訳ありな感じなのか?…まぁ…おばあ様が何とかするだろう。」
シュミは、どういう訳があるかは聞かず、話を終わらせた。
ジュリアは、訳を聞かないシュミをみて小さな声で呟く。
「ありがとう。」
「あ~っと、こんなに大所帯だと、進むのが遅くて敵わないな。」
手綱を握りながら、後ろを振り向きぞろぞろと長くなった隊列を見て、ため息をつく。
「いや、そんな感じの事を先程言いましたがw」
ジュリアは、笑った。
ブラウン辺境伯領の領都ブラウニーまで、約1ヶ月程かかった。
ボラタとハボックとマリアが、領主と面会し作戦計画している間に、ブラウニーの都の外壁に沿って、野営する準備を皆で始めた。
数日過ぎると、続々と討伐軍が到着し、部隊長クラスも作戦会議に参加し、かなりの時間を野営地で、シュミ達は過ごす事になった。
「はぁ~着いたら着いたですぐに動けないし、会議ばかりだし、身動き取れないのは、性に合わないなぁ~セルーヌ。」
シュミとセルーヌのテントの中で、セルーヌに膝枕をしてもらい、暇そうにブツブツ愚痴を言っていたら、テントの出入り口が、勢いよく開いた。
「軍が動くという事は、戦術・戦略を練りに練り、勝つために話を詰める事が重要ですよ!お兄様達みたいに、思いつきで動く事は出来ないのです!」
ユウナが、呆れた顔でシュミを見ている。
「あぁ…ユウナか。」
シュミは、膝枕に頭を乗せたままユウナの方を向いた。
「あぁ、ユウナか。っじゃないわよ!お兄様の部隊のジュリアとハボック様が夜な夜な都に入り、毎朝酔いつぶれて警備兵に迷惑かけているのに、お兄様は何もしないのですか?せめてご自分の部隊だけでも、まとめてくれませんか!」
ユウナは、シュミの態度に少し頭にきた感じで、強い言葉で言う。
「あ、そうなのか?まぁあの2人は、今に始まった事じゃ無いからなぁ~」
ムクッっと上半身を上げながら言う。
「セルーヌおねぇ様も、何か言ってあげてくださいよ!」
ユウナは、セルーヌの方向いた。
「え?あ……そう…そうね、コラ!シュミ!しっかりしなさい。」
セルーヌは、ほぼ棒読みに近い感じで、シュミに言う。
「はぁ~、もう良いです!2人共いつもイチャイチャして、腑抜けすぎですよ!」
プンプンしながら、ユウナはテントから出て行った。




