第79話 キャビの町
マリアの計画では、今日中にキャビに着く事になっているので、シュミ・セルーヌ・マリア以外、先に出発してもらう。
シュミ達も急いでテントを片付け、馬車に乗り込みキャビに向かう。
皆に追いつく為に、スピードを上げ急いでいる所に、マリアにおばあ様から連絡が入る。
ニコス皇国の皇国軍ラミア討伐隊が、敗れたと報告が入る。
ラミアは人を襲い、殺した者を自分の分身に変える力を持っているらしい。
スキルは、確認できている物では、誘惑の上位スキル(魅了)を持っていて、発動条件は目を見る事で魅了される為、男性兵士は直接ラミアを見る事が出来ない。
勿論100%魅了される訳ではない、兵士でも盾役は、精神が非常に強い為、魅了されないがラミアは俊敏で、蛇の尾部分も攻撃してくるので、攻撃を防ぐ事で精一杯だ。
ラミアは、アタッカーを魅了すれば、盾役を後ろから攻撃出来、同士討ちをさせる事が出来た為、皇国軍1万が半数まで減らされ、撤退した。
っとおばあ様からマリアを通して情報が入る。
王国の方では、王国軍ラミア討伐隊として、王の勅命が発せられ、女性2千人(冒険者・国王兵・貴族私兵)の混成部隊が集結した。
その指揮をボラタ《かーさん》が率いて王都から出陣したとの事だ。
「うちのPTは、ほとんど女性だからその点は、大丈夫だな。」
シュミは、少しホッとしてマリアに言うと
「えぇ恐らく大丈夫だと思うけど…ジュリアは大丈夫かしら.....」
マリアは、少し不安な顔をしている。
「だ・大丈夫ですよ…多分…ねぇ?シュミ?」
手綱を握りながらセルーヌも、気持ち不安そうだ。
「あぁ…多分な~」
(ジュリア絶対魅了されそう~)
~~~~~~~前列の馬車では~~~~~~~
「へぇっくしょん・へぇっくしょん・へぇっくしょん…ぁ……(ズル)…さては、どこかのカワイ子ちゃんが、ナイスガイなオイラの事を噂してるなぁ~w」
鼻を垂らしながら、ジュリアは妄想に耽る《ふけ》…
シノブは、そんなジュリアを見て、ため息をつく。
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シュミ達も、皆の馬車に追いつき一度休憩の為、馬車を停めてラミアの情報を共有する。
そして、女性一同からの視線が、がっつりジュリアに注がれる。
「あ!オイラは、大丈夫っすよw全然大丈夫っすw」
ダークエルフの見た目を裏切り続ける性格のジュリア…女性陣の視線を受け動揺しながら、手を振っている。
休憩も終わり、馬車を走らせる事2時間、キャビの町が見えた。
キャビの町の入り口で、貴族の紋章入り手形を見せ、町に入る時に門兵に呼び止められ、数分待っているとシャウス伯爵の執事が迎えに来た。
執事に屋敷に案内され、各自部屋を用意してくれた。
伯爵は王都に居る為、伯爵夫人が挨拶をしたいと応接間に、皆通される。
先代のシャウス伯爵と、ウォックス家は仲が良く、国家間での戦でも前衛をシャウス家、後衛ウォックス家の混合部隊編成で戦っていた。
シャウス家は、騎士の家柄なので魔術士の育成が苦手だった、そこで後衛魔術が使えるウォックス家と手を組み手柄を上げてきた。
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ウォックス家は、後衛が専門だと思われがちだが、猫人族なので実際は前衛の役割もこなせる。
簡単に言うと、よくゲームである赤魔導士的な立ち位置で、回復魔術・サポート魔術・メインの剣も使えるといった感じだ、もちろん攻撃魔術も少しは使える。
以前は範囲攻撃魔術を、少数しか使える者が居なかったが、ジ族の者もウォックス家の兵士になる者も多くなり、範囲攻撃魔術も使える様になった。
だが、一般的には魔術専門として、知れ渡っているので、赤魔導士的は事は伏せている。
後衛だけだと、俊敏な猫人族の能力が宝の持ち腐れだ。
実際冒険者の中では猫人族が、アタッカーをしている事が普通だ。
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伯爵夫人は、冒険談がお好きなようで色々聞かれたが、シュミは上手く答えれない。
セルーヌとマリアとソーシャが、夕食後に夫人に今までの冒険談をする事で話が着き、一度皆部屋に戻る。
シュミは部屋に戻る途中に、セルーヌ・マリア・ソーシャにお礼を言う。
「助かった、ありがとうな。」
「いえいえ。」
セルーヌは、ニコリと微笑む
「シュミは、上手く要点を掴む様に喋れませんからね。」
マリアが、しょうがないって感じで言う。
「私達に任せて、ウォックス家の凄さを語ってきますので。」
ソーシャは、シュミにウィンクをして、拳を握りガッツポーズして見せる。
(ソーシャは、少し違った話しを語りそうな感じがする・・・)
部屋に戻り、夕食までの間イメージトレーニングをしたり、シャドウボクシングをして体を動かす。




