第71話 オルトロス討伐戦3(黒装束のダークエルフ)
夜も更け体を休める部隊・見回りをする部隊を決め、交互に役割を決めて深夜に備える。
指揮官クラスも交代で休みを取り、いざという時に備えているが、相変わらずリンクス・レカルド・ハボックは、宴会をしている。
おばあ様から連絡が入り「面白い者達を送ったから、そろそろ着く頃だと思うが、楽しみにしてなさい。」と言われた。
(面白い者って、ハボック爺さんやリリーやルルじゃないのかな?)
シュミは、暗闇の中から視線を感じ森の中を凝視すると、何かが飛んできた。
紙一重の所で、避け何が飛んできたか確認すると、クナイによく似たものだった。
すると、森の方からパチパチと手を叩きながら、黒ずくめの装束の10人組が出てきた。
「さすがですな、シュミ殿…初めてかわされましたわい。」
黒装束集団の先頭に立っている、爺さんっぽい人が話しかけてきた。
「誰だい?爺さんたちは?」
シュミは、半身になりいつでも戦闘出来る態勢を取ると、後ろにセルーヌとソーシャもいつの間にか、身構えて戦闘に備えている。
「フフフ…これは失礼、我々はイースタの忍びです。この度我らのお舘様より、魔神復活を阻止せよと命を受け、こちらに参戦する事になりました。」
忍び爺さんの横に立つ、黒装束の高身長のダークエルフが、説明をする。
「じゃぁ敵ではないんだな?」
セルーヌとソーシャに、合図して戦闘態勢を解く。
(完全に、忍者だな……でも想像と違ったな、全員ダークエルフなんだw)
シュミは、忍びの連中を指揮官テントへ案内する。
忍びの爺さんが、すっと手を上げると8人が八方に散り、森の中に消えて行った。
(ほぉ~まさに忍者って感じだな)
シュミが、八方に散った忍者を目で追った。
「ほう、全て追えましたかぁ…素晴らしい目をもっていますなぁ。」
忍び爺は、感心していたが、隣にいる高身長の忍びの口は、笑っていた。
「そうですか?隣の方は、当然って感じな態度だがな。」
「まぁ忍びですと、当然ですなぁ。」
忍び爺は言い、ゴホンっと咳払いをすると、高身長の忍びは頭を下げた。
テント内へ入ると、ボラタとマリアも居た。
シュミがお互いの紹介し終わると、同時に梟の様な声?がする。
「そろそろ来ますぞ、ボラタ様出陣の号令を!」
忍び爺が言うと、ボラタは直ぐにテントを出て、各指揮官に伝令を出す。
各指揮官が部隊をまとめ、前回と同じ様に布陣する。
「相手は魔獣、総攻撃で行きます。それぞれの指揮官に作戦を出してますので、各々の役割を果たしてください!」
「では、駆逐せよ!」
「おぉぉぉぉぉぉ~!」
前衛部隊が動き出した時に、炎の壁が破れ魔獣達が流れ込んできた。
「では、拙者達もシュミ殿と共に前線へ行きまする。」
忍び爺が、ボラタにペコっと頭を下げて、走り出すと八方に散らばっていた者も、合流して一瞬で前線にたどり着く。
忍びの武器は様々で、短刀を両手に持っている者・日本刀の様な太刀を持っている者・クナイを両手に持っている者・鎖鎌を持ってる者と色々だ。
共通しているのは、忍術を使う事だ…火遁・水遁・土遁・風遁・雷遁・後は体術を使うみたいだ。
忍び爺は、年を取ってるにもかかわらず、シュミと同じ感じで、次々と魔獣の首を捻って殺していく。
他の忍びも、忍術と武器で2振りで魔獣を絶命させている。
ソーシャも負けずと張り切っている、ソーシャ独自の武器を使っていて、その名も多節棍で棒状や鞭の様な使い方も出来、自由自在に曲がったりする特殊な武器になっていた。
風魔石を各部分に入れて、魔力を込めるだけで風の刃が出る仕組みになっている。
双子の方は、イフリートを右翼に布陣し、白虎を左翼に布陣させている。(ボラタから、白虎の操作権を引き継いでいる。)
エリカとレカルドは、オルトロスが出てくるまで、指令所で待機し体を休めている。
オルトロスが出てきた時点で、2人には双璧になってもらう為、通常戦闘で魔力・体力を使われると最後まで持たないとの、ボラタの判断だ。




