第69話 オルトロス討伐戦
セルーヌの実家で、母親に今までの経緯を話し、カリヤがオリオン家を庇護する事を伝えた。
しばらくして、父親のゼクトと妹のシーラが家に帰って来る。
突然のセルーヌの里帰りと、ボラタ一行の事に、2人とも驚きセルーヌを見つめ、ゼクトはシュミを見る.....。
緊張してぎこちない挨拶をゼクトにするシュミを見て、ボラタとリンクスは笑っていた。
オルトロス討伐を受けている事も話、シーラは戦闘には参加せずマリアのサポートをしてもらう様要請した。
一晩泊めてもらえる事になり、ゆっくりくつろいで居ると、アルミダからの返答が届いた。
ボラタは、アルミダの使者に手紙を渡す。
「ところで、かーさん…部族間での移動って自由なの?セルーヌの家族を連れて帰るみたいだけど?」
シュミは、少し不安な感じがした。
「えぇ、大丈夫よ、種族間の移動は、個人個人が判断する決まりなの。」
「なるほど、それなら大丈夫だな!」
「だけど、私達みたいに、長老・爵位等を手にした場合は、責任が有るから簡単には変えれないけど。」
「ふーん、そうなんだね~。」
自分には関係ないと判断したら、適当な返事を返すシュミが居る。
明日には、オルトロス討伐をする為、ゆっくり体を休ませるようにと、ボラタが皆に言い
客間のソファーや椅子や床に、それぞれ腰を下ろし横になる。
ボラタ・セルーヌとセシル・ゼクトは、ダイニングで夜遅くまで、話に花が咲いていたようだ。
翌朝、日が昇ると皆が起きだして、地上へ出る用意をする。
ゼクトは、近くに住む友人に事情を話、この屋敷と地上の屋敷を譲る事にした。
セルーヌの家族は、最低限の荷物を持ち、シュミ達と同行する。
この東の避難ドームは、里外れの通路と繋がっている為、都合が良い。
まず、地上に出て拠点を作り、作戦を立てないといけない、それには丘の様な場所で、後衛のボラタやマリアが戦況を把握出来る場所を探す事にする。
通路を通り地上へ出ると、里と森の間に出れた、里の方には黒い煙が立ち昇ったままの状態だ。
森の方へと進み、里の半分が見渡せる場所を見つけ、周りの木々を切り倒し拠点を作る事にした。
シュミが思っている以上の大きさの拠点を作ると、ボラタから指示があり地面を均し終わると、ボラタは信号弾の様な光球を魔術で打ち上げた。
すると里外れの通路から、アルミダの攻撃魔術兵50名と、補給自炊班が30名程出て来て、拠点に合流する。
長期戦になると思いボラタは、アルミダから返答が来た時点で、アルミダに手紙と連絡用スクロールを送って、助力を求めていた。
野営の準備も終わり立派な拠点が出来、それでもテントの数もかなり余っている状態だったが、2日後にユウナ率いる、王国魔術兵の白魔術士100名と黒魔術士100名が、合流する。
アルミダとカリヤとセルーヌとボラタは、常時連絡が取れるスクロールを使い、色々と話合いや作戦の意見を出し合い、住民はマアシーの町の方面に、避難する様カリヤはアルミダに要請した。
力で圧倒する為に、地下の避難場所に住民が居ては、力押しが出来ない。
初めからボラタは、力押しの計画を考えており、この人数をおばあ様に頼んでいたらしいく、ボラタが出発する時に、王都からジ族の里に向けて、出陣要請していた。
一番話が進まなかったのは、ジ族の住民移動だった....マアシーの町は、大きな都市だが住民全員が入れる保証が無いからだ、それにアルミダは辺境伯になるので、当然自分の領地の住民を手放したくない事もあり、カリヤが最終的に王国統治貴族を招集し、話合いを持ち結果、一時的にジ族を避難させ、ウォックス家と王国で、ジ族の里の復興資金を提供する事で、話はまとまった。
シュミ達が、地下から出て10日程過ぎていた、オルトロスや魔獣も兵士が集結しているのに気づき、どんどんと魔獣の数も増えている。
魔獣の数が少ない時期に、戦端を開きたかったが、住民の避難準備に時間が掛かっているようだ。
避難準備が完了したと報告を受けた時に、王国冒険者ギルドから100名の前衛職部隊と、王国騎士団100名も到着した。
ゼクトとセシルは、ボラタに手伝いを申し出て、作戦に加わる事になる。
ボラタから、早朝に戦端を開くと連絡があり、作戦が公開され全部隊指揮をボラタ・全部隊副指揮官をマリア・白魔術士兵の指揮をユウナ・黒魔術士兵(ジ族攻撃魔術兵込み)の指揮をセシル・前衛職部隊の指揮をリンクス・王国騎士団の指揮をレカルドとゼクトとなった。
シュミは、セルーヌ・ソーシャ・エリカで組み、自由な行動を取るようにと言われる。
基本前衛部隊(騎士団も込み)は、8人一組で行動し一組に対し2人の白魔術士が、回復・サポートをする。
残り半数の白魔術士は、範囲弱体魔術や怪我人の治療、黒魔術士は火力優先で、魔術を敵の後衛や、押されている箇所に、魔術を撃つ。
そして、夜が明ける……
【グォォォォォ】っとオルトロスが、咆哮がすると同時に。
「討伐せよ!」っとボラタが叫び、「おぉぉぉぉ!」っと全部隊が動く。
魔獣と人が入り乱れ、攻撃魔術と回復魔術と弱体魔術が飛び交う。
開戦し暫くするとボラタの後ろに、ニコニコした老人が現れ女性2人を連れてきた。
その1人は、召喚獣を呼び出した、イフリートが炎を全身に纏い、左翼の魔獣に襲い掛かり
もう1人は、祝詞を唱え 水龍(青龍ver.1)を降ろし、水龍は海水を吐き渦潮の柱を作り、右翼の魔獣に襲い掛かる。
一方シュミ達は、相変わらず常人離れした力で、次々と前方の魔獣を倒していく。




