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第57話 山犬とハボック爺さん


シュミPTのおかげで、1/3程モーモーを討伐出来、モーモーが撤退を始めた。

モーゥが、モーモーへと魔獣化すると、そこそこの頭脳を持つらしい。


山犬の方は、山から森へと数が増えてきている、リンクスとレカルドが頑張っても、基本1対1のスキルが多いので、数はなかなか減っていない。


山犬の大きさは、大体2m程でハスキー犬の様な見た目をしている。


「リンクス様とレカルド様の方に、加勢に行きましょう!」

マリアが、モーモーが撤退を始めた直後に、指示を出す。


セルーヌは、森と街道の境目を狙って、火球閃・波紋の詠唱を始めた。


マリアは、リンクスとレカルドが居る場所と、町の入り口の中間辺りに移動して、結界魔術で壁を作り出し、本格的な拠点を作る準備を始めた。


セルーヌが一発波紋を放ち、マリアの居る拠点に移動して、詠唱省略出来る魔法陣をスクロールから生成する。


とても高価なスクロールで、単発系の魔術も範囲効果が得られ、無詠唱で魔術が使えるが、魔力を通常使う量の倍持っていかれる。


「森の境目より、奥には入らないように!セルーヌが波紋を連発しますので、気を付けてください。」

マリアは、拡声器の様な効果の持つスクロールで、皆に呼びかける。


次々と波紋が打ち出され、山火事の様に森は、燃えていき山犬の死骸が出来上がる。


ソーシャとエリカは、二人一組で山犬に対処している、エリカがヘイトを取り、山犬の背後や横からソーシャが、短剣を突き立てる。


モーモーより、山犬の方が遥かに強いが、シュミにとっては変わらない、ほぼ一撃で顔面を破壊したり、首を捻る感じで倒すが、流石に数が多い。


シュミは、範囲攻撃等のスキルが無い、四方を囲まれても対処は出来るが、圧倒的に手足の数が足らない。


ギリギリ躱しつつ、攻撃を加えての繰り返しなので、当然体力は消費し続ける。


力より数が勝るのは当然の事だが、マリアから度々ヒールを貰えるので、今は何とか戦えている状態だ。


(ふぅ~この群れの奥に、オルトロスが居るとなると、厄介だな……)


セルーヌは、魔力が尽きそうになっては、魔力回復薬をがぶ飲みするを繰り返して、見るからに体調不良な感じがする。


マリアも、PT以外のリンクスとレカルドの回復も担当しているので、かなり体がきつくなっている。


(流石に、きついな……マリアが、精霊術士の加入者を欲しがるわけだなぁ~)


「マリア!一度セルーヌと下がって、兵士に教会の白魔術師を拠点に、加勢してもらえるか頼んでみてくれ!このままだと、ジリ貧だ!」


「分かったわ、少し下がらせてもらいますわ。」

セルーヌとマリアは、町の入り口に走って行くと、すれ違いにハボック爺さんが、拠点に走って行く。


「フォフォフォー、苦戦しとるの~」


「爺さん、諸々お願いした!」

リンクスが、ハボックを見て叫ぶ


「ホイホーイ!これでも食らわせちゃろうかの~」

以前ボラタが唱えてた様な言葉で、何かを唱えている。


空が真っ赤になり、轟音が鳴り響き、時空が歪み真っ赤な鬼の様な異形な者が、姿を現した。


「行くのじゃ、イフリートよ!魔獣を焼き尽くせ!」


腕を振るたびに、火柱が波の様に出来てゴゴーっと、轟音が鳴り響き山犬が次々に丸焼けになっていくが、山犬以外に火が点かず、ハボックが言った魔獣のみに、火が点いて燃えていく。


シュミ・エリカ・ソーシャは、開いた口が塞がらない。

(すげーぇ!ハボック爺さんが、召喚出来るとか!)


ハボック爺さんが、まじめな顔をしてイフリートを操っている。


リンクスとレカルドが、戦闘を止めハボック爺さんの方に駆け寄り、シュミ達も駆け寄る。


山犬を一掃し、イフリートは姿を消して空も青空に戻った。


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