第52話 またまた王都へ
昨夜は、襲撃が無かったのか、かなり静かな夜だった。
朝起きて日課の修練をする、屋敷の兵士達は忙しそうに、屋敷から出入口の門を、行ったり来たりしているのが、見える。
(昨日は、静かだったのに何か有ったのかな?)
ある程度修練をして、朝食をする為に食堂へと向かう。
皆も食堂に集まって、食事をしていたが、アヴァの姿が見えない。
少しして、おばあ様とアヴァが一緒に、食堂に入ってきた。
「アヴァの要望により、アヴァがPTから外れる事になった、ミノタウロスの戦いで自分の戦闘力の低さを、思い知ったという事だ。 私は、アヴァの意見を尊重するし、蒼天士の受験権利は与えます。皆良いですね?」
「しょうがないかな、本人の希望だし無理に居て貰っても、良い働きが出来るか分からないしなぁ~」
(冷たい言い方だけど、下手をして死んでもらっては困るからなぁ)
皆も同じ意見らしく、頷いている。
「短い間でしたが、凄い体験をさせてもらいましたです、お世話になりました。」
アヴァは、ペコリと頭を下げて、食堂から出て行った。
(5人だけどある程度は、大丈夫かな。)
エリカもレカルドに、色々教わってたし、盾・アタッカー・回復が居れば何とかなるだろう。
当面はこのメンバーで連携を、上手く使えるようにするしかないな。
朝食も済み、王都へ向かう準備をする。
おばあ様が、なるべく早くジ族にも会ってほしいと言われたが、なかなか暇がないな。
皆も準備をしていると、ピカピカの鎧を着て、みんなの前にエリカが現れた。
「えへへ、凄いでしょ!カリア様から貰っちゃった。」
おばあ様が、エリカに褒美としてウォックスの紋章が入った、盾と鎧を贈っていた。
ウォックス家は、騎士が居ないので新調したての、豪華な鎧だ。
「ピカピカだね~!良かったなエリカ」
(もうエリカは、ウォックス家の奴隷だなw)
セルーヌとマリアもジャジャーン!っとばかりに、新しいローブをエリカに見せていた。
(もう皆も、ウォックス家の奴隷確定だw)
「イイね~、皆紋章入りの装備とか、なかなか貰えないよね。」
ほぼ棒読みな言い方で、シュミは言う
ソーシャは、当たり前の様に、紋章入りの軽装備を着ている。
シュミは、自前の装備しか着ないので、おばあ様からは、礼服以外貰っていない。
それぞれ準備が終わり、馬車に荷物を載せ出発する。
入り口の方へ行くと、リンクスとレカルドが、隙間から入ってきていた。
「おぉ、今から王都か?こっちは、任せておけ!気をつけろよ~!」
リンクスは、手を大きく振っている。
「はい、行ってきます!かーさんを頼みます。」
町を出ると、昨日より焦げた跡が多くなっている。
「昨日も攻めてきてたのか?そういえば、かーさんに会わなかったな~」
シュミは、辺りを見回した。
「障壁の中には外の音等、ほとんど聞こえないみたいですよ。」
マリアが隣に座りながら、シュミに答えている。
「わざと聞こえないようにしていて、民衆の不安を取り除いてるのよ!」
セルーヌが、少し大きな声で言う。
セルーヌのいつもの席が、マリアに取られている。
「あら?たまには、良いじゃないですか?」
マリアが言い、セルーヌは頬を膨らまして、荷台の方に行く
「っでどうしたんだ?何か話があるのか?」
「えぇ、もう一人PTに入れる予定が有るなら、出来れば精霊魔術師が欲しいのだけど。」
「どうしてだ?」
「正直、私は回復役に徹したいですし、貴方とセルーヌの攻撃力が強くて、ヘイトが移れば盾のエリカ以外を、回復しないといけなくなるからよ。」
「確かに、余計な魔力を使わないと、いけなくなるからか。」
「そう、それ以外にも精霊魔術師を入れれば、サブ回復役や攻撃が可能なので、戦いも楽になると思うのよ。」
「わかった、次は精霊魔術師を雇うかな。」
「お願いしますね、私達のPTは強敵と戦うのが前提なら、7人でも8人でも良いのでは?」
「そうだな~、考えておくよ」
マリアは、席を立ち荷台の方に戻っていく。




