第51話 マアシーへ帰還
マアシーの町に、近づくと町の周りに兵士が立っている事に、気づいた。
「ん?どうしたんだろう?何かあったのかな?」
シュミは、おでこに手をやり、遠くを見ている。
街道の所々に、丸い焼け跡が、残っていてまだ熱気が、感じられる。
「これは火球系の魔術ね、かなりの魔力を込められている感じがするわ。」
セルーヌは、街道に漂う残留魔力を、感じているようだ。
「とりあえず、急ぎましょう。」
ソーシャは不安になったのか、シュミから手綱を取り、馬車を走らせた。
マアシーの町の入り口に着くと、魔術障壁が張られていた。
シュミが入り口の兵士に声をかける
「どうしたんだ?何かあったのかい?」
「あぁ、シュミ殿か…昨夜、突然魔獣達の襲撃が来たんだ、モーモーや山犬が40頭程の群れを作って、町に向って来てたのを、警備隊が見つけボラタ様に報告し、ボラタ様自ら討伐なさったんだよ!やっぱ元王宮治療魔術士は、凄いな~!」
「ん?治療魔術士って攻撃魔術使えるの?」
シュミは振り返り、マリアとセルーヌに聞いてみた。
「えぇっ…白魔術師も、簡単な攻撃魔術は使えますわ、例えば《ガスト》」
突風が吹く
「この様に、風魔術が使えます、そういえばシュミは、学校に通ってなかったのですよね?
魔術学校では、攻撃属性2つ以上で黒魔術師になれ、防御属性2つ以上で白魔術師になれますの、
学校一年目では、攻撃も防御も習い、どちらかの属性の相性の良い魔術を、二年目から専門的に勉強するのです。」
マリアが、分かりやすく説明してくれる。
「なるほど、それにしても、かーさん強いな!」
シュミは、火球の焼け跡を見ながら言う。
「それは、ボラタ様が聖れぃ」「セルーヌ!ダメですわ、それ以上言ってわ!」
マリアがセルーヌの口を塞ぐ。
シュミは、どうしたの?って顔をして、また兵士と話をする。
「ところで、通してもらえるかな?早く屋敷に戻りたいんだけど。」
「わかりました、どうぞこちらです。」
障壁がわずかに、人一人が入れる位の隙間が有る
「ここ以外からは、入れませんので、馬車は私達が世話を致します、町の中からは通常通り出れますので。」
中に入ると、馬車が用意されていた、屋敷に向って走らせる。
「おかえりなさい、シュミ、みなさんも」
ボラタが皆を出迎えている。
「ただいまー」・「ただいま帰りました。」
「シュミ、皆さんと一緒におばあ様の部屋に、報告にいってらっしゃい。」
「はい。」
コンコンっとノックをして、皆でおばあ様の執務室に入る。
「ミノタウロスは、討伐出来たみたいだね。セルーヌが報告してくれたからね、何故自分で、報告しないのだ?シュミ?」
「あ.....アイテムの存在を忘れてました。」
シュミは、頭をポリポリしている。
「はぁ~、では早速死骸をもって、王城に行ってきなさい。王がお待ちになっている。」
おばあ様は、呆れた顔をしながら、シュミに言う
「え?でも、今町に魔獣が攻めてきているのでは?」
「あれくらい、大した事ないさ、昨夜の倍位ならボラタ1人でも大丈夫、それ以上なら私も出れば事足りる、お前の馬鹿親父も明日には戻ってくるからね。」
「さぁ、部屋に戻って、ゆっくり休んで明日の朝、王城に向かいなさい................そうだ、セルーヌ.....使ってもコメットまでだよ。」
「はい。」
セルーヌは、短く返事をした。




