第41話 ソーシャの理由
ギルドからの指示で、シュミ達のPTは、マアシーの町方面の担当になり、馬車に乗り4人で向かう。
馬車内で、ソーシャにどうして?ウォックスの兵になるのが、涙が出る程嬉しかったのか?聞いてみた。
「あっ。え~っと.....オリバー家は代々、子爵家に使えてる軍人一家なのですが、私は女性で、しかも戦闘職の腕が姉弟より悪く、親に見放され家を出るしかなかったのです。それが、伯爵家の直属の冒険者として、召し抱えらましたから.....」
「なるほど~色々皆大変なんだな~…っで、マリアさんは、おばあ様の冒険者になっても良かったの?」
「えぇ。特に問題は無いですけど、その“さん"付、辞めてくれませんか?貴方は、ウォックスの人間ですよ?」
マリア言うと、ソーシャも頷いていた。
「わかった。じゃぁ皆、改まった言い方は辞めて、普通に話すって事で、良いかな?」
3人とも頷いた。
「そういえば、リーダーを決めなきゃだな。俺は後衛にいるマリアが指揮を執ってくれると、有難いけど?皆の意見は?」
「賛成!」
セルーヌとソーシャは、すぐに答えた。
「う~ん。それでは、指揮を執るのは私で構いませんが、戦闘指揮以外の事は、シュミが判断してください。よいですか?」
「あぁ、そうれで構わない。」
シュミは、マリアの提案を、受け入れた。
マアシーを拠点にする事になり、この出兵が終わるまでは、女性3人はウォックス家預かりなので、当然屋敷を使用する事になった。
皆の装備を新しくするのと、色々なアイテムなどの準備をする。
武器等はレカルドに、防具屋のヤオに、4人お揃いのマントと、新しい道衣を注文する。
アイテムは、ヤオの弟が営んでいる、道具屋シルを紹介してもらい、各種回復薬・サポートスクロール・魔術スクロール等を注文した。
いつもの様に、修練をしているシュミ、最近ではソーシャと模擬戦闘をしている。
ソーシャを上級に上げる為に、鍛えなくてはならない。
PTを組むには、連携が取れないと話にならないので、お互いの動いを覚える必要がある。
ソーシャには短剣術に、こだわりすぎない様、掌底の使い方を教える事にした。
万が一、短剣が使えない時に攻撃が、最低限出来る様にする為だ。
女性は、掌底の方が教えやすい、人間相手なら顎を確実に狙えし、手首を痛めにくい。魔獣相手だと、魔力を込めないと、ある程度のダメージは出せないが、ソーシャはすぐに、魔力を込めるコツを覚えた。
どの武器にも、魔力を込めて使うので当然といえば当然だ。
シュミの様に気と魔力を混ぜて、打てれば凄い破壊力だろうが、長年修練しないと気は使えない。
シュミとソーシャの修練を見て、マリアとセルーヌも、最低限の体術を習いたいと言い出し、
護身術程度の事も教える事になった。
レカルドが、武器を鍛え直してくれたので、マアシーの町より3日位離れた、エリエの町周辺で魔獣・魔物捜索をする事にした。
ギルドの方でも、色んな場所に冒険者を送っていらしい。
用意をして、皆で荷馬車に乗り込み、エリエの町に向かう。
マアシーの町を出て、2日目に冒険者の一行の荷馬車を見かけ、話を聞こうと近くに寄ると、3人が怪我をしていた。
「他3人は、どうしました?」
マリアが、冒険者の荷馬車に移り、治療を施しながら話している。
「ありがとう..........あぁ…リザードマンの10匹程の集団から、襲われ3人が犠牲になった!しかも1匹のリザードマンは、他の個体より大きく、指揮を執っている様に見えた。」
冒険者達は、やっとの思いで逃げてきたらしい。
「わかった。俺たちが行って来る、どこに居たかで良い教えてくれないか?」
以前、マアシーの町で見かけた事のある、冒険者だった。
「ここから東に、半日程行った所の道沿いの左側に滝が見える、それを滝側に向かった辺りだ。」
「わかった。ありがとう」
シュミは、冒険者に干し肉と飲み水と回復アイテムを分けて荷馬車に戻る。
マリアが治療を済ませ、荷馬車に乗ったのを確認して、シュミは猛スピードで荷馬車を走らせた。




