第35話 ボラタの護符
嫌な音がした………………………………………………………………………………
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オルトロスの顔が、半分程 吹き飛んでいる。シュミのポッケの中から、ボラタから貰った護符が飛び出し
強い光を放ちシュミを包み込んでいる。赤・青・黄・白・黒と点滅している。
シュミは、気を失っている状態で 光に包まれ地面に ゆっくりと倒れこむ。
オルトロスは、自己再生がうまく働かず、光を睨みつけ逃げていく。
「ふぅ~助かった。でもあの光といい。無手の技といい。まるで……でも彼は、猫人族じゃなく人族」
ブツブツと セルーヌは、独り言を言っている。
「ん?」
シュミが目を覚ました。頭の辺りがモニュモニュっと気持ちいい.....
「お目覚めかい?」
セルーヌの顔が、間近に見える.....
(このモニュモニュ感って.....これって、ひざまくらか!)
「あまり頭を動かすな。くすぐったいだろう」
セルーヌの顔が、少し赤面しているように、見える。
「あぁすまない。ありがとう」
しばらくそのままで居たかったが、今までの状況で のんびりしては、いられない
シュミは、立ち上がり体の損傷を調べる為に、あちこち触ったが 怪我の一つも見つからない。
(あれ?どうなってんだ??? まぁいっかぁ~)
「皆の所に戻ろう」
セルーヌが、座ったままなので 手を差し出して移動開始する。
今は、マリアが居ないので、姿が消せない…スピードを重視でセルーヌを抱きかかえ、猛スピードで走り抜ける。
森の抜ける所で、金属音や鉄の臭いがする。
(また、何か嫌な感じがするなぁ~)
森を抜けると、モーモーの群れが 集まった冒険者達を襲っている。
モーモーは、オークより強いので、1体を冒険者カッパーランク1の場合 1パーティー6人編成で、挑む強さだ。
それが、30体程が群れをなし 集結中の冒険者を襲っている。
遠くにマリア達の姿が見え冒険者に指示を出しているようだ。
シュミ達はモーモーを突っ切り、マリアの元に辿り着いた。
マリアとソーシャは、シュミとセルーヌの姿を見て 驚きそして喜んだ。
「正直、もうあなた達には 会えないと思ってたわ…よく無事で.....」
マリアは 少し涙目になりつつ 笑顔を作ってる。
「話は、後だ。まずはモーモーを早くどうにかしないと 次が来るかもしれない。その時は全滅するぞ!セルーヌ!範囲魔術で、敵に継続ダメージが入る魔術を使ってくれ。マリアさんは、敵の動きを遅くする魔術があったら、使ってください。では、よろしく。」
シュミは、モーモーの群れへと突っ込んで行く。
「セルーヌ?マリアさん?…私は さん付けなのね。…フフッ」
マリアが、少し笑ってセルーヌに 何か言っている。
「気にするな!…特に大した事では、ないだろう?」
セルーヌは、赤面してマリアに、言い返す。
マリアは、スローの魔術を セルーヌは、継続黒魔術のポイズンを モーモーに唱える。
シュミは、モーモーとすれ違い様に、首を折ったり・眉間を殴ったりしていた。
眉間を打たれ気絶したモーモーは、冒険者がとどめを刺すよう マリアが指示を出す。
「王国冒険者ギルド本部より、先程通達文がきたわ。」
ソーシャが、周りに聞こえないよう小声で、マリアに伝えた。
ソーシャは、オルトロスから逃げた後、緊急用の言霊アイテムを使ってギルドマスターに、オルトロスとミノタウロスの件を報告し 本部と国王に伝える要請をしていた。
極秘扱いなので、ここに集まっている冒険者は、オルトロスとミノタウロスが出たという事は知らず、緊急事態の為 招集された事になっている。
「なんて言ってきましたの?」
マリアも小声で聞く。
「遭遇した冒険者及びギルド職員は、速やかに王と謁見するようにっと」
マリアに伝える。
「はぁ~王都ですかぁ~また面倒な事になりましたね~」
マリアは、ため息をつきながら、魔術を唱えている。
「??どうした??」
セルーヌは、2人の落胆した顔を見て声をかけた。
「お話は、後でしますね」
マリアは、短くセルーヌに言う。
「オリャー!テヤー!」
シュミは次々に、モーモーの首と眉間を狙って縦横無尽走り回っている。
「あの~私達の魔術っているのかしら?次から次へと殺したりしてますが.....」
マリアは、シュミの暴れっぷりを見てセルーヌに言う。
「ん?どうして私に言うのだ?」
セルーヌは、キョトンとしている。
「だってねぇ~死地を乗り越えて、愛を育んだのでは?」
マリアは、ニコニコしながらセルーヌに言う。
「え?そうなのか?そうなるのか?うぅぅぅぅ.....私には分から.....ティフォシに聞いてみろ!」
顔を真っ赤にしてセルーヌは、うつむく
「ぜぇぜぇ、しゅ~りょ~う」
シュミは、モーモーを全て倒し マリア達の所に戻ってきた。




