第20話 再び王都へ
シュミとリンクスは、王都に向かう準備をして、屋敷から借りた荷馬車に荷物を載せ出発をする。
三日の道のりだったので、レカルドに注文していた鎖帷子の鎖を新しい服に付ける時間が出来た。
「っで、それがこれからお前の装備になるって事か? また変わった胴装備だな!」
へぇーっとした表情のリンクスが、手綱を操りつつシュミの装備を見ている。
「そうです。これからはこういった感じの服に、肩当や胸当てを付けた感じになりそうです。」
一生懸命鎖を付けながら、答える
「その装備は、何て名前にするんだ?」
服を見ながらリンクスが尋ねた。
「え?名前か~そうですね~う~ん……道衣?……うん、道衣と言います!レビスの毛皮ですから、レビス道衣って名前にします!」
空を見上げ 道衣が広まればよいな~と考えながら答える。
「ほう、道衣か~素材の名前を道衣の前に付けるのか~なんか簡単な名前だな(笑)」
笑いながら、あまりカッコイイとは よべないなぁっとリンクスは思ってる感じの言い方をした。
王都までの道のりには、小さな町や村があるが基本シュミとリンクスは、野宿をする。
(かーさんと野宿した時は、魔獣等ほとんどでなかったが、父さんと2人だと結構出るな~)
交代で寝ないと3時間に一度ゴブリン等の低級魔物が、10匹程来る。
ボラタがいる場合は、魔力の大きさに脅威を感じ低級魔獣は出て来ないのだ。
ゴブリン程度なら、シュミの拳の一発で触れた部分が、木っ端みじんに吹き飛ぶが何度も来るので、死体を野営の周りに並べて恐怖を煽るやり方をしている。
そんな感じで2日目の夜を過ごし、王都に着いた。以前ばあ様から貰っておいた貴族用通行証明で貴族の入り口から入る。
そして、ばあ様の屋敷に着いたが、下級魔族の匂いが付いている為か、またお風呂に通される。
(これは、お約束か!)
っとシュミは、心の中でツッコむ。
小さい頃のように、お風呂に入っても泳いだりしないシュミ……リンクスは……泳いでいる。
「父さん出ますよ!」
夢中で泳いでるリンクスに、大きな声で呼びかける。
以前の様に、服が用意されておりボラタの部屋に通される。
そこには、ちびっこ魔術使い見習のユウナが机で勉強していた。
「あ!おにぃさま~っ」っと駆け寄ってくる。
シュミは、ユウナを抱え上げ高い高いをした。
キャッキャ言うユウナが可愛くてしょうがない。妹激愛してるシュミの姿があり、その横で早く代われとリンクスが待ち構えている。
ボラタが廊下からドアを開け入ってきたが、その光景を微笑みながら見ている。
「ウフフ さて……ユウナ勉強に戻りましょ。」
「え?」
リンクスが中腰になり、ユウナを抱え上げる格好のまま止まっている。
「夕食の後に、応接間に来なさいとお母様が言ってたわ」
ボラタは、少し憂鬱な顔をしてリンクスにいった。
「シュミの格闘術の成果が見たいって話だったよな~無理難題を出されなきゃ良いけど、でもシュミは大丈夫だろう。なんせ俺より数倍強いんだぜ?どんな相手を用意してこようと、戦闘術では敵わないさ。」
エッヘンって感じで、ボラタに自慢している。
シュミの力は、リンクスが一番知っている。ボラタやユウナが居る時は、ピンチ以外の時に
シュミに気を纏うのを禁止してたのだ。
「え?あなたより数倍強い?そんな感じには、見えなかったわよ。修練も時々見てたのに。」
ボラタは驚いて、シュミの方を見た。
リンクスも冒険者の中では、結構強い事で有名なのだ。槍術の上位職:槍賢士になれないのは、試験に学科もあるからだそうだ。ただ強いだけでは上位職になれない、理論や思考心理といった物のレポート等も提出しなければならない。
リンクスの強さは、力だけなら槍賢士の中でも中間位の強さだ。
以前ボコボコにされたと書いているが、国が討伐隊を組む程の魔物に、1パーティ6人で挑んだからだ。
夕食が過ぎ、おばあ様から応接間にリンクスとボラタが呼ばれ、シュミの戦闘術の成果を見たいと明日王国兵の方を呼んで成果を見ますっとの事
リンクスとボラタが部屋に帰ってきた。
リンクスは、ニヤケ顔でシュミに明日の説明をする。
「明日剣術士と槍術士と黒魔術師が来る。自分の戦術の相性に合わせて相手を選んでも良いそうだ。」
「「分かりました。では全員と同時に戦います。」って父さんは、言ってほしいんでしょ?」
シュミは、リンクスの簡単な思考を読んだ。
「ははは、わかっちゃたか?」
リンクスは、にかっと笑っている。
「強さは聞いていますか?」
リンクスの態度を見て、シュミは ため息まじりに聞いた。
「上級だそうだ。お母様は何を考えていらっしゃるのやら……え?上級程度ですか?って言いたかったよ。俺の子を相手に力不足だっつうの!」
いつものヤレヤレっの格好して言うリンクス
それを見ていたボラタは、
「本当に、全員と同時に戦うの?大丈夫かしら……」
ボラタは、本気で心配している。




