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第17話 王都への旅


ティフォシ 一家は、荷造りをし。教会から荷馬車を借りて王都へ向かった。


シュミは村を出た事が無い為、ただ通り過ぎるだけの小さな町や大きな町を、真剣に見ている。シュミにとっては、新鮮なのであろう。


色んな種族を目にして、目をキラキラさせている。夜はなるべく町の宿屋で寝る様にしているが、

いつも町の近くを通るわけではないので そんな時は野宿である。


そんな野宿も、シュミは楽しく思っているが、それと同時に野宿は危険だという事は、分かってはいる

だが、それなりの覚悟を決めていたのに、何故か魔獣が襲って来ない。


シュミが、野宿の用意をしている間に、父さんが周囲の魔獣を倒してたのだろう……たぶん。

野宿の時は、リンクスが魔獣の肉を調達してくるので、シュミはそう思っていた。


シュミの異空間収納魔法の中にも、まだフォーゴの肉は入っているのだけど、すっかり忘れていた。


村を出て、一カ月かかってやっと王都に着いた。小さいユウナを連れての旅なので、なるべく野宿を避ける為少し遠回りしていた。


大きな城壁が見えてきた。王都の入り口の城門には かなりの数の荷馬車が列に並び手続きを待っている。

城門の方から、馬に乗った兵士と高そうな服を着た人が、近づいてきた。


「ボラタ様一行でしょうか?」

高そうな服の人が尋ねてきた。

「あ、はいそうです。私がボラタです。」

かーさんが、答えた。


高い服を着た人は、俺たちの身なりを見ながら

「・・・・・・では、こちらからお入りください。」

と言って、他の人達とは違う入口から、王都に入れた。貴族特権ってやつなんだろう?


しばらく王都の道を進み大きな屋敷の前で、荷馬車を止めた。

(うは~これが、かーさんの実家か~!)

シュミは、ウキウキが止まらない。


「皆様一度湯浴びをして、用意されている服へ着替えて下さい。」

っと言われ、浴場の建物の方に通された。


「ったく。俺たちはそんなに汚くないだろうに!」

リンクスは、ブツブツ言いながら男性用の浴場に入っていった。


「シュミも一緒に入ってきなさい。私達も行かないと。」

っと言いかーさんとユウナは、女性用の方へ入っていった。


中は大浴場で、泳げる広さのお風呂だったので、シュミは はしゃいで泳いだりした。

(最高だ~たのしぃ~~)


泳ぎつかれたシュミは、脱衣所に新しい服が置かれているのに着替え、浴場をリンクスと共に出た。

丁度かーさん達も出てきた。召使から応接間に通された。


椅子に座って5分位経ったくらいに、ゴージャスなドレスを着た猫耳の人が現れた。


「ボラタ・・・久しぶり・・・貧そな暮らしは、大変だったでしょう?」

目尻をハンカチで押さえて 少し芝居臭い感じで言っている。


(あれが、おばあ様か……見た目かーさんより少し上にしか見えないんだけど……)


「そんな事は、ないです!いつも楽しく幸せな毎日ですよ!お母様!」

ボラタは、強い口調で言い返した。


「そんな訳無いでしょう、貧そな村で暮らし 身なりも小汚い格好をしていると報告が来ていますよ」

ばあ様は、先程の泣き真似から一変して、真顔になり報告書らしいものを持って、紙をパシパシ叩いている。


「私たちの生活を、見張ってたのですか?」

かーさんは、呆れた顔をしながら、ばあ様に言った。


「お母様と少し話合わないといけませんね。あなた、シュミとユウナを連れて、私の部屋で待てて下さい。」

ボラタの顔が、いつもの笑顔では無く 真剣な顔に代わって声も少し低い感じがする。


「あぁ分かった。シュミ行こうか」

(やっべ。ボラタ怒ってるな~)

リンクスはユウナを抱っこして、部屋へと案内され歩き出す。


しばらく廊下を歩き部屋に着いたが、その間に かーさんとばあ様が口論してる感じの声が、微かに聞こえた。


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