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第14話 カルテットデート③


「簡単に言うとかくれんぼです」


 暁さんからの提案は、みんなでかくれんぼをしようと言うものだった。

 さっきの話からどうしてかくれんぼの提案になるんだろう。

 お嬢様だからそういう庶民の遊びに憧れてるとかそういうのだろうか。

 私が頭に?を浮かべている中、暁さんが続ける。


「ミラさんにはこの植物園のどこかに隠れていただき、そのミラさんを犬飼さんに探してもらいます」

「え、私が探すの?」

「そうです。ただしひとつルールを設けさせていただきます。犬飼さんは何となくステラ・アルマを感じ取る事ができるとおっしゃられていたので、他の三人にもそれぞれ別の場所に隠れてもらいます」

「おお! 私達も参加するのか。撫子なでしこ、それは面白いな」


 私達が食べきれなかったお弁当を食べているツィーさんが反応する。 

 暁さんの呼び方、撫子なでしこなのか。


「ミラさんの事を本当に大切に思っているなら、その中からミラさんだけを探し出す事ができるはずです」


 できるはずですと断言されてもな。

 愛のパワーがあれば何とかなるのは女児アニメか熱血モノだけだよ暁さん。

 普通はこんなに広い場所で誰か一人を探し出すなんて無理だよ。


「どうでしょう? ミラさん」

 

 肝心のミラはどう思っているんだろう。

 たとえ私がミラを探し出したとして、そんな事で納得がいくのだろうか。

 

「うーん……他の子よりも先に私を見つけてくれるなら嬉しいな」

 

 思ったより悪くない反応だった。

 ミラのことだから「それよりみんなで植物園を見てまわろうよ」とでも言い出すかと思ったのに。


「はい。ミラさんからOKが出ました」


 出た?

 いまOKって感じではなかった気がするけど。

 暁さん、意見を出すときは押し通すタイプか。


「ではもう一つ。レクリエーション性を上げるために、もしミラさん以外を見つけてしまった場合は犬飼さんにペナルティが発生すると言うのはどうでしょうか」

「ペナルティってどんな?」

「我が家のファッションショーの主役になっていただきます」

「何ですと!?」


 それはつまり、私を着せ替え人形にして遊ぶってことですか!?

 

「もしミラさんではなく他の誰かを先に見つけてしまった場合、全員から1回の着せ替え。さらに間違えたらもう1回。最大で3回まで遊ばせていただきます」


 待って。いま遊ぶって言い切ったよね。

 しかも1回間違えるだけで7着も着せられるんだけど。

 3回間違えたら21着って、日が暮れるわ!


「それは楽しそうだね! 是非やろう!」


 ようやく話に参加できた狭黒さんが両手を叩いて賛成する。

 この人は絶対そう言うと思った。


「この前見つけた犬の着ぐるみを着せてみるか。いや、ワンコに犬とか面白くないな。かっぱにするか」


 そっち方面もありなの!? かっぱの着ぐるみってなに!? 暁邸って何でも置いてあるの!?

 花もはじらう女子高生にかっぱの格好させないで!?

 ってかお弁当の残りもう全部食べたの!? 


 このままでは暁さんの言った通りになってしまう。

 でもまだ常識人枠の九曜さんがいる!

 九曜さんお願いします! ガツンと言ってやってください!


「あり……かもね……」


 まさかの反応!?

 何で!? どうして?


「未明子ちゃんならスラックスタイプのワイドパンツで下北しもきた系に仕上げたら似合うかも……」


 うわぁい。そういえば服にこだわりの強い人だった。

 完全に火がついちゃってらぁ。


 アルフィルク! 彼女なら!

 期待のまなざしでアルフィルクを見ると、ミラの肩に手を回してこちらを煽る様な顔をしている。


「ま。どうかと思ったけど、未明子が一発でミラを見つければいいんだから問題ないんじゃない?」


 んん。敵だった。

 でもミラと私だったらノータイムでミラにつくその姿勢、嫌いじゃないよ。


 私は一縷いちるの望みをかけてサダルメリクちゃんを見る。


「未明子さん、ゴシックな服、似合いそう……」


 逃げ場なし。

 包囲されている。

 私の歓迎会とは何だったのか。いや、歓迎されていると言えば歓迎されているのかもしれないけど。


 とは言え、この空気の中で嫌だい嫌だいとダンスを踊っても仕方がないし、何よりミラが望んでいるならここはやるしかない。これで誤解が解けるなら安いものだ。


「わかりました。そのかくれんぼ、受けてたちましょう!」


 こうして広大な植物園を舞台としたかくれんぼが始まった。





 審判役の暁さんは私と同行する事になった。

 ミラには私のレーダー能力の精度を知りたいと狭黒さんが同行。

 そして一人にすると危なそうと言う事でサダルメリクちゃんには九曜さんがついていくらしい。

 アルフィルクとツィーさんは一人で行動するみたいだ。



 バラ園のテラスに私と暁さんの二人で残り、みんなが隠れ始めてから10分後にスタートする。

 10分も離れられたらかなり遠くまで行けてしまうが、抗議しても無駄だろうからやめておいた。

 

「みなさんから準備オーケーのラインが届きましたね。では、スタートいたしましょう」


 審判からスタートの合図が出る。

 みんなが離れていく時は目隠しをされていたので、誰がどこに向かったなんてさっぱり分からないが、とりあえず私はバラ園を出発した。



 暁さんは私の隣にぴったりとくっついてきている。

 私とミラのデート日だというのに、隣を歩くのは別の女の子の方が多いという異色の日だ。

 望んでそうなっている訳ではないので許して欲しい。


 みんなと知り合ってからそんなに時間はたっていないけど、何となくどういう人達なのか分かってきていた。ただ、その中で暁さんだけは正直あまり掴めていない。

 年齢はほぼ変わらないし、少し怖いところもあるけど大らかな人という印象はある。


 ちらりと隣を歩く美人さんを見る。


 ツィーさんが撫子と言うのもわかるくらい、ザ・日本女性という雰囲気だ。

 長い艶やかな黒髪、おっとりとした瞳に、歩く姿勢が美しい。

 それでいて佇まいに自信が溢れていて芯の強さを伺える。

 ここまで揃っている人なら、学校でもそうとうモテるんじゃないかな。


「……凄いですね」

「へ?」

「顔は正面を向きながら、視界の端で私を見ている。興味ないふりをしているのに、実のところじっくりと観察されていますね。本当に狙われている気分になりました」


 ふんっふ!

 あまりのことに鼻から息を吐き出してしまった。


 私ってそんな風に人のことを見ているのか……。

 自覚がなかったけどそれは気持ち悪い。通報されても文句言えないな。


「ごめんなさい! 暁さんが綺麗なのでつい……」

「犬飼さんそういうところです。そう思っていただけるのは嬉しいですが、ミラさんの前ではそういうことはおっしゃらない方が良いと思います」

「え? 人を褒めるのって良くないことでしょうか?」


 暁さんが困ったような表情を見せる。

 そして諭すように優しい口調で続けた。

 

「人によるかとも思いますが、少なくともメリクがわたくしの前で未明子さんのことを褒め出したらあまり良い気分ではないかもしれません」

「他の人を褒めたとしても、ミラが一番好きって気持ちはあるんです」

「ふふ、未明子さん。一番好きという言葉には、二番目がいてはいけないんですよ」

「二番目がいてはいけない……ですか?」

「はい。誰よりもあなたのことが好きですと言われても、その次がいるのであればその言葉に力はありません。誰よりも好きだと言うなら、その人だけを好きでいてください」


 一番好きには、二番目がいてはいけない。

 一番というくらいをつけているのに、その下のくらいがあってはならない。

 誰かと比べて一番好きなのではない、比べる相手なんていてはいけないという事か。


「そういうものなのか……。好きって難しいですね」

「面倒だと思いますか?」

「いえ、何かいとおしいなと思いました」

 

 人の気持ちは複雑だけど、だからこそいとおしい。

 ミラもそういう風に思っているんだろうか。

 私が誰かを褒めるときに、陰で嫌だなと思っているのかもしれない。

 後で本人に聞いてみよう。もし嫌だったなら謝らなきゃ。



「そう言えば暁さんはサダルメリクちゃんのどこが好きなんですか?」

「全部です」


 被せ気味で即答された。

 言葉のエッジが強すぎて思わず笑いそうになってしまった。


 暁さんは自分の回答に満足そうな笑みを浮かべる。

 

不躾ぶしつけながら、わたくしの話をさせて頂いてもよろしいでしょうか?」

「はい。聞きたいです」


 暁さんが髪をかきあげながら話し始める。


「わたくしとメリクが初めて会ったのは2年ほど前です。学校帰りに、公園の草むらに座りこんでいるメリクを見つけました」


 草むらにいたって、そんな野生のポケモンみたいな。

 なんでそんな所にいたんだろうか。


「その時のメリクは、髪が腰あたりまで長くて、顔も傷だらけ、服もボロボロでした」

「どうしてそんなことに?」

「ステラ・カントルが見つからずに様々なユニバースを移動してきたそうです。そして、どのユニバースでも迫害されていたと言っていました」

「迫害!? あんな小さな子を!?」


 信じられない。

 やたら誰かを攻撃する人はいるけど、サダルメリクちゃんがその対象になるのは納得がいかなかった。

 あんな小さい子、保護するならまだしも迫害するなんて。


「メリクのかわいさが憎らしい人がいたんでしょうね。しかも弱そうに見えるから余計に攻撃しやすかったのでしょう。そのせいで、わたくしと会ったときのメリクは非常に気性が荒く、今にも噛みつかんばかりの恐ろしい目をしていました」


 ますます想像がつかない。

 暁さんにイジられて涙を浮かべているようなサダルメリクちゃんにそんな時期があったなんて。


「その時も、わたしくが事情を聞こうと近寄ると持っていた枝で殴りかかってきたのです」

「え!? 大丈夫でした!?」

「はい。勢いそのまま投げ飛ばしましたので」

「なんで!?」


 頭の中に「あー」と宙を舞うサダルメリクちゃんが浮かんだ。


たしなみですかね。攻撃に対して反射的に対処してしまう癖がついていまして。でもあの時のメリクの飛び様、とてもキュートでした」


 この人マジで武道の心得のある人だった!

 襲ってきた幼女を容赦なく投げ飛ばした上に、その姿をキュート表現するとか怖すぎやしないか。


「流石にそれで敵意も折れてしまったみたいだったので家に連れ帰りました」


 さらに攫っていったのか。

 通報されるべきはこの人ではないだろうか。


「娘がいきなり幼女を連れ帰ってくるなんて、家の人から何か言われませんでした?」

「我が家はちょっと変わっておりまして、わたくしが何をしても特に何も言われません」

「あ。……そうなんですね」


 もしかして地雷を踏んでしまったかもしれない。

 これ、明らかに家族に問題があるやつだ。


「誤解なさらないで下さい。家族間は平穏ですよ。両親も優しいですし、わたくしに何かを押しつけることもありません」


 良かった。

 思ったような感じではなかったみたいだ。


「放任主義ってことですか?」

「そうとも言えますね。基本的にわたくしの意思を尊重してくれます。ただ、それがわたくしには物足りませんでした」

「聞いている限りだと、とても良いご家族に思えますよ?」

「はい、それはその通りだと思います。贅沢な悩みだとは思いますが、わたくしはもう少し干渉して欲しかったのです。普通の親子みたいに、ああしなさいとか、こうしなさいとか。平たく言うと、構って欲しかったんですね」


 その気持ちは分かる。

 悪意や無関心ではないと分かっているけど、なんでもかんでもいいよと言われると寂しさを感じる。

 もしかしたら私もミラにそういう思いがあるのかもしれない。

 

「それからメリクを我が家で面倒みることになったのですが、わたくしの構って欲しいという欲が、そのままメリクに注がれてしまいました」

「外から見ていると構って欲しいというよりは、むしろサダルメリクちゃんのことを構いたくて仕方ないように見えます」

「構って欲しいから過剰に構ってしまう。心で思っていることが歪んだ形で出ているんだと思います」


 そうか。暁さんがサダルメリクちゃんに対してしていることは、自分の欲求の反射なんだ。

 いじればいじるほど自分に対して反応してくれるってことだもんな。

 なんか暁さんの背景が見えてきた。

 裕福な家庭の理想の家族の中で生まれた、ほんの少しの我儘わがままに忠実な人なんだ。


「そしてメリクは、今まで人に拒絶されてきた経験から誰かとの関わりに飢えている。一緒なんです、わたくし達。わたくしはメリクに、メリクはわたくしに依存している」

「二人にとって、今の関係が理想なんですね」

「はい。ですのでメリクのどこが好きかと聞かれたら、全部とお答えいたします。いまのメリクの存在自体がわたくしの欲しかったものなので」


 誰かを好きになるメカニズムは複雑だ。

 相手に何かをしたい、相手に何かをして欲しいという心のバランスをとる為の好きもある。

 私は、ミラが好きだという気持ちを自分で理解できているんだろうか。


「それはそれといたしまして、メリクの顔は好きですし、少しいじめるとその顔が怒ったり困ったりコロコロ変わるのを見ているのは好きですよ」


 なんでそれを言ってしまうんだ。

 そういう関係も素敵ですねと言おうと思っていたのに。

 今そのセリフを言ったら私までドS仲間にされてしまうじゃないか。


 私は言いたいことをぐっと飲み込んで、ニチャアとしめった笑顔を返した。


「さて。わたくしの話を聞いていただくのはここまでとしまして、ミラさんを探すのに注力いたしましょうか」 

「あ、それに関しては大丈夫です。そもそも探していないので」

「え?」






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






「なかなか意味深な場所を選んだねぇ」

「なんとなくです。綺麗だったので」


 バラ園から歩いて10分ほどのエリアに辿りついた私達は、近くにあったベンチに腰をおろした。

 考えてみればイーハトーブのメンバー全員で一緒にいることはあるが、ミラくんと二人きりというのは初めてだ。

 女の私から見ても可憐でかわいらしいと感じる隣に座るこのお星様は、さてどういう意図でこのゲームに乗ったのかな?


「ミラくんにしては珍しい選択をしたね。別に未明子くんを疑っているわけではないだろう?」

「はい。未明子が他の子に気がないなんてことは分かっています」

「では他に考えていることがあると?」

「考えているなんて大げさなことじゃないです。ただちょっとワガママを言いたくなっちゃって」


 ミラくんの口から我儘なんて言葉が出るとは驚きだ。

 無理せずに自分よりも他人を優先できるような彼女が、自分の意思を前に出してくるなんてね。


「我儘ねぇ。君がどんな我儘を言いたいのか興味があるね」

「未明子に、かわいいって言ってもらいたいんです」

「んん? 前に言ってなかったかな。今日の君の服装を見せた時も言ってた気がするよ」

「あの時は ”綺麗” でした」


 意味としては違っても、褒め言葉としてはどちらも似たような言葉の気がする。

 だが彼女の中では明確に違いがあるようだ。


「未明子は私のことをたくさん褒めてくれるけど、私のことをかわいいって褒めてくれたことはないんです」

「私にはよくわからないけど、君にとってかわいいはそこまで特別な言葉なのかい?」

「かわいいって不変な言葉だと思っていて」

「ほう?」

「”綺麗” や ”美しい” はいずれ朽ちてそうではなくなってしまうかもしれない。”好き” はいつか気持ちが変わってしまうかもしれない。でも ”かわいい” は、たとえ見た目や心が変わっても、変わらない愛情だと思うんです」

「うーむ。内面的な意味でのかわいいであれば、かわいい女性はたとえお年寄りになってもかわいいからねぇ。分からなくもない」

「難しく言えばどうとでも言えるんですけどね。個人の考え方ですし。でもそれよりも、気持ちの上でやっぱり好きな女の子にはかわいいって言われたいんです」

「それが君の我儘か。でもそれとこのゲームに参加することにどういう関連があるんだい?」


 このかくれんぼで未明子くんがミラくんを見つけたとして、ミラくんのことをかわいいと言う流れになるだろうか。


「未明子があんな風にステラ・アルマのことを感知できるのは、おそらく私に乗っている時だけです。普段から持っている能力だとしても、夜明さんと戦った時ほど鋭くは無いと思います」

「じゃあミラくんだけを見つけるなんて無理じゃないか」 

「はい。だから未明子に負い目を作る作戦です」

「まさか負い目を作って言わせようとしてるのかい? そんなことしなくても、彼女だったらお願いすれば喜んで言ってくれると思うがね」

「未明子が私を探しだせなかったら、今度から誰かを褒めるたびに私にかわいいって100回言ってもらいます」


 おいおい。なんか重いことを言い出したぞこの子。

 やっぱり他の子を褒めるのを快く思ってはいなかったのか。

 でもそれ自体を制限することはせずに、ペナルティを課すなんて独特の考え方だな。

 が、面白い! 

 これだけ付き合いがあっても、まだこんな一面を隠しもっているとは女の心とは分からぬものだね。


「でも、未明子くんが最初に君を見つけてしまったらどうするんだい?」

「そうならないように、あと10分したらツィーに出てきてもらうようにお願いしています」

「あぁ! ツィーくんにあれを使わせたのか。抜け目ないね」

「自分でもちょっと驚いています。私ってここまで自分勝手な女だったんだって」

「私も驚いているよ。でも誰かを好きになるってそういうものじゃないかな」

「未明子に嫌われないようにしなきゃ……」

「大丈夫だろう。なんだかんだ君達は相性がいいみたいだし」

「……あ!」


 突然ミラくんが大きな声を出す。

 どうやら何かを思い出したようだ。

 相性がいいってことに関連して何かあったのだろうか。

 

「夜明さんに言わなければいけないことを思い出しました」

「なんだい?」

「フォーマルハウトが来ます」

「フォーマルハウトって、前に言っていたあいつかい!?」

「はい。おそらく近いうちに」

「じゃあみんなに知らせて対策をたてないと!」

「あの、未明子にはまだ言わないで欲しいんです。戦い始めたばかりの彼女に余計な不安を与えたくなくて」

「それはそうだが……。そうか、分かった。少し様子を見よう。しかし、いきなり緊張感が高まったね」

「ごめんなさい」

「いや、ミラくんが悪いわけじゃないよ、それよりも……」


 そう言いかけた時

 背後から誰かが駆け寄ってくる気配を感じた。

 

 誰が駆け寄ってくるんだと振り返ると


「ミラ見つけたッ!!」


 私達の会話を遮る様に、未明子くんが現れた。


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