第7話 ◇仲間探し(3)◇ 02/02
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◇仲間探し(3)◇ 02/02
◇日鬼神 天翔 大姫の場合◇ 02/02
翌日、7時に朝食だと起こされたが、二日酔いが残っていたので、朝食は食べられず。
8時前には月読さんと手を繋いで【異能:鬼動】で伊勢の日鬼神さんのところまで一緒に移動してもらった。
(博子。これは移動するのに、相手と接触していないと移動できないからなんで、決してやましい気持ちは無いからね。)
流石に行き来しているだけあって、結界のすぐ前のところまで移動することが出来た。
「神楽耶さん、ここってどの辺になるんですか?」
周りが木々に囲まれた深い森だったので、場所が気になって聞いてみたら
「ここは、伊勢神域の奥にある神地山ですね。さ、行きましょ。」
と木々に見えるよう偽装された結界を超えていったので、一緒に越えるとそこには、月読さんより少しお姉さんな和装で白髪をシニヨンにまとめた165cm位の女性が待っていました。
「神楽耶さん。お久しぶりですね。こちらが話していた当代の鬼神王さんですか?
日鬼神の天翔 大姫と申します。
よろしくお願いしますね。」
と先に声をかけてくれたので、話しやすくなり助かった。
「初めまして。早矢刺 潤と申します。
こちらこそよろしくお願いします。」
と挨拶が終わると
「大体のことは、神楽耶さんから聞いてますので、まずはお茶でも飲みながらゆっくりとお話ししましょう。」
と家に招待されたので、お邪魔することにした。
「ここに居るのは、日、光、聖の属性を司るオーガロードの私と配下の鬼衆は、白鬼衆です。
あとは、獄卒と小鬼ですよ。
ここの鬼衆や獄卒、小鬼も髪が白髪だと教えてくれた。 」
大姫さんは、堅実で奥ゆかしいが、芯はしっかり通っていて新しもの好きな性格と異能:思考分析が教えてくれた。
神楽耶さんもフォローしてくれたので、話はとんとん拍子に進んで、他の鬼神たちと同じように協力してくれることになった。
「これから鬼神が造る霊石が大量に必要になると思うんで、[陽石]を出来る限りたくさん作って欲しい。
それから避難所は、これから作るんだけど、完成したら月読さんたちに1か所任せたいと思っている。
そして、最終的には、避難所を起点に地上に溢れた魑魅魍魎を殲滅して、地球上から排除するつもりなんで、戦える配下を増やして欲しい。」
といつもの説明をして了解がもらえた。
「それと、分かればで良いんですが、他の鬼神が居る場所とかをどこか御存じではありませんか?」
「知り合いが近場に居ますよ。
近場だとすぐ先の熊野市の花窟神域に炎鬼神のカグっちゃんが居るし、えーっと確か奈良県の生駒郡だったと思うけど、そこの龍田神域に風鬼神のシィちゃんが居ますよ。
良かったらお連れしましょうか?」
なんて嬉しい言葉が。
「是非ともよろしくお願いします。それから神楽耶さんと大姫さん。
何かあったら連絡するんで携帯の番号教えてもらえます。」
とお願いしてそれぞれ教えてもらった。
「それじゃ、無事に顔つなぎも出来たみたいなんで、私は自分のお宮さんに寄ってから帰るんで、この辺で帰りますね。」
と神楽耶さん
「神楽耶さん。
本当にありがとう。
助かりました。
今後ともよろしくお願いしますね」
と言って神楽耶さんとは、ここでお別れした。
◇炎鬼神 迦具津 茅の場合◇ 02/02
伊勢に来た時のように大姫さんと手を繋いで花窟神域まで一緒に【異能:鬼動】で移動してきた。
(やましい気持ちはありませんよ)
目の前に広大な太平洋と足元に砂浜が広がり大変、景色と気分が良いところに出た。
後ろを振り返ると巨大な岩山頂上の森に結界があったので
「あそこが、花窟神域ですか?」
と大姫さんに聞くと
「その通り。よくお分かりになりましたね。
あそこに炎鬼神のカグっちゃんが居るはずなんで行きましょう。」
と大姫さん。
結界を通り過ぎると、いつものように赤髪の小鬼が、集まってきた。
その後、赤髪の獄卒と赤髪の鬼衆に囲まれた。
大姫さんが近くの鬼衆に
「カグっちゃん呼んできて。」
と気軽に声をかけると、その鬼衆が駆け出して行きました。
しばらくすると20代前半で赤髪のロングヘアをポニーテールにしている160cm位の若い娘が現れて
「大姫さん。こんにちわ、ごきげんよう。
今日はどうされました。
あれ?この人誰ですか?」
と聞いてきたので、大姫さんが説明してくれた。
「半月ほど前から鬼神王になった早矢刺さんです。」
「ふーんそうなんだ。
この人が鬼神王ねえ。
それで、何しに来たんですか?」
なんだが感じが悪い娘だな。
第一印象が最悪とはいえ、今の自分には仲間が必要なので話すことにしました。
「初めまして。
早矢刺 潤と申します。
よろしくお願いします。
私は、半月ほど前に鬼神王として覚醒したばかりで、思い出した記憶を頼りに現在の状況を確認したら、富士山の結界がやばい状況で、魑魅魍魎が地上に出てきてもおかしくない。
結構やばい状況だと分かったんで、仲間になってくれる鬼神を探していたら大姫さんと出会えて、こちらにも鬼神とその仲間が居ると聞いたので、連れてきてもらいました。」
と話すと
「大姫さんの紹介とはいえ、いきなり来て、仲間になれ、協力しろと言われてもねぇ。
まずは、あんたが鬼神王として、そして私たちの仲間としてふさわしいのか確認しないと、無理だね。」
と門前払いを食らったのです。
大姫さんもまさかそんなことを言い出すとは思っていなかったようで、
「カグっちゃん。そんなことを言ったって大災厄は起こるんだし、早矢刺さんや他の鬼神と協力しないと大変なことになるよ。
考え直して一緒に魑魅魍魎の奴らを殲滅しようよ。」
と言ってくれたのですが、
「魑魅魍魎と言ったって、この辺なら炎鬼神である私と赤鬼衆たちや獄卒、小鬼たちだけでも十分に守れるし、維持もできるさ。
それに目の前は、太平洋だから海産物が食べ放題だしね。」
と話になりません。
話を聞きながら【異能:思考分析】を働かせると、熱しやすく冷めやすく寡黙で優しいが、よそ者に対してやや排他的な事が理解できた。
さすがは、炎、火、熱、煙の属性を司る鬼神だけあるなと、妙なところで感心した。
このままでは、埒が明かないので、この場はいったん引き上げることにした。
「迦具津さん。
いきなり押しかけて悪かったね。
今後については、日を改めて話し合いに来ても良いかな?」
と再訪問を提案したところ
「来たいなら来ればよいだろ。」
という返事をもらったので、今日のところは引き上げることにして大姫さんに
「日を改めて来るので、今日のところは、風鬼神さんのところへ連れて行って貰えますか。」
とお願いした。ら?
「ちょっと待って、鬼神王さ~ん。
この後、シさんのところに行くん。
そうならそうと先に言ってや~。
シさんの所なら私が一緒に行ってお話ししても良いよ。
仲間にもならして欲しいし。
一緒にシさんの所に行きましょ。」
と態度が180度変わったのです。
大姫さんが私の脇腹をつついて耳元で
「カグっちゃんはね、シさんにずっと片思いしていて、告白しようとするんだけど自分じゃ中々言い出せなくて、シさんの所に行くチャンスに貪欲なのよ。」
と、態度が変わった理由を教えてくれたのでした。
そうと分かればこちらのもの
「え~っと、仲間になって協力してくれるんだぁ~」
「そう言っただろ。」
「そういっただろ?」
「そう言ったでしょ。」
「で、仲間になって、何をしてくれんですか?」
「???何をしてほしいのよ」
ここで、大姫さんから助け船が
「最初は自己紹介じゃないかしらね。」
「そうだね、まずは、仲間になるんだったらお互いのことを知らないと駄目だよね。
俺は、最初に名乗ったけど、貴女は誰だっけ?」
「ごめん、ごめん。
私は、炎、火、熱、煙の属性を司るオーガロード炎鬼神の迦具津 茅と配下の鬼衆は、赤鬼衆です。
あとは、獄卒と小鬼がいますです。」
とお互いに自己紹介も終わったので、本題に入ることにしました。
「これから鬼神が造る霊石が大量に必要になると思うんで、[炎石]を出来る限りたくさん作って欲しい。
これから避難所を作るんだけど、完成したら迦具津さんたちに1か所任せたいと思っている。
そして、最終的には、避難所を起点に地上に溢れた魑魅魍魎を殲滅して、地球上から排除するつもりなんで、戦える配下を増やして欲しい。」
といつもの説明をした途端に
「そんなことなら任せてよ。
準備万端整えてあげるからさ。
それよりも、早くシさんの所に行こうよ。」
と言い出したので、
「了解がもらえたんだよな?
話の内容分かってるんだろうか?」
と思いつつ次の鬼神に会いに行くことにした。
「じゃあ、大姫さん。
風鬼神さんの所までお願いします。」
と言ったら慌てた娘が一人いましたよ。
「ちょっと待った。
私が一緒に行くって言ったでしょ。
何で私を無視するんだよう。ウッウッ」
と半泣きです。
「潤さん。
カグっちゃんも一緒に連れてってあげて。
私からもお願いします。」
と大姫さんからまたしても助け船が
「大姫さん。
ありがとう。ウッウッウッ
出来たらシさんと二人になれるように手伝ってください。
お願いします。」
と告白する気が満々で大姫さんに頼み込む始末です。
「俺の話を邪魔しないなら一緒についてきても良いよ。
それに、話の流れで協力できるようなら俺も協力してやるよ。」
と言ったら、
「潤さんに一生ついていきますぅうう。」
まあ、話半分としても迦具津さんからの協力は、間違いないようなので良しとしました。
時間も昼前になったので、
「何か食べてから移動したいんだけど、どこか良い店あります?」
とカグっちゃんに聞いたら
「松坂牛のステーキで良ければ、用意できるけど食べる?」
なんて言われたら食べないわけにいかないでしょう。
喜んでごちそうになります。
焼き用鉄板がある部屋に案内され鬼衆から
「何グラム食べます。」
と聞かれたので、
「俺は、250gとライスをお願いします。」
とオーダーしたら
「小食ですね。」
と二人から言われて二人の量は、300gにライス。でした。
「ふ~~」
お腹も落ち着いたので、今度は3人で手を繋いで迦具津さんの【鬼動】で龍田神域まで移動です。
次話 ◇仲間探し(4)◇ 02/02
・陽石:日鬼神の異能:霊石作成で日、光、聖の属性を持った霊石。瘴気を纏う者に極大ダメージを与えることが出来る。
・炎石:炎鬼神の異能:霊石作成で炎、火、熱、煙の属性を持った霊石。熱源として加熱が自在に可能となる。生み出した炎や熱及び煙を変形させたり操作すことができる。天石と一緒に使う事で対象範囲を拡大できる。
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