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魔法が使えるのは嬉しいけど、怪我したりするのは嫌だからなぁ。
持ってきた本に魔法の本があるかな?あるなら読んでから試したらいいよね?
早速魔法の本と思いながらカバンに手を入れて取り出した。
あった、よかったー。
トントン
本を読もうとしたらノックの音。
もう食事なのかな?
本を仕舞って
「どなた?」
と聞けば、
「俺、一緒に召喚されたんだけど・・・」
高校生その2かぁ。
なんの用事よー。
仕方ないドアを開ける。
「何か?」
「・・・いや、その自己紹介とかしてなかったから・・・中に入れてくれないか?」
いや、自己紹介とかいらないから帰ってくれ。
「自己紹介だけなら、ここでいいよね?」
「あー、これからの事とか、どうするか確認つーか、聞いときたいんだけど?」
めんどくさいが、話せば、満足するだろう。
ため息をついて
「どうぞ。疲れてるから、手短に済ませてよ。」
部屋にいれる。
「俺の部屋と変わんねーな。」
言いながら椅子に座る。
「俺は高山 真斗17歳。真斗と呼んでくれ。」
いや、どーでもいいんだけど・・・
はぁーっ
ため息ついて
「マコって呼んで。16歳よ。」
マサトとマコト・・似てるから聞き間違えたりしそうで嫌。マコなら大丈夫でしょ。多分。
「で、何?」
「いや、あんた・・マコがさ、言いたい事言ってくれて助かった。俺も、ここから出て行くつもりだったけど、この世界の常識とかさお金とか考えてなかったから、言ってくれなかったら困ってただろうなって・・・もう1人いた高校生は、佐藤 圭太と言って同級生なんだけど、何故かやたらと俺に構ってくるんだよ。迷惑なんだけど言ってもわかってないらしくてさー。まぁ、あの女達に連れて行かれてホッとした。もう1人も誰か知らないけど、こんな分からない状況を何とも思わずについていくんだから、呆れるよな。あの2人とは、あの女達も含めて関わりたくないな。」
「ふーん?私は全員知らないし、関わりたくないの。それに、ここも早く出て行きたいんだよねー。」
「俺とも関わりたくないのか?」
「うん。」
「ははっ、はっきり言うなー。俺は、マコの事気に入ってるけど?あの常識のない女達と違って、しっかりしてるしな。まぁ、一緒にこの世界の事を教えてもらうんだから、嫌わずに仲良くしてほしいんだけど?」
「嫌いとか言えるほど、あんたの事を知らないから何とも言えないね。正直、面倒くさいから関わりたくないし、関わらないでってとこかな?私が召喚対象じゃないのは、わかっている事だしね。これ以上巻き込まれたくないのっ。」
「俺も、俺が召喚されたのか、アイツらが召喚されたのかなんてわからないからさ。召喚した女達があの2人を選んだんだから、俺も対象外だろ?ただ、アイツらとは、関わりたくないのはお互い一致してるんだから、何かあった時協力し合えたらいいと思うんだけど、どう?」
「そうねー。あんたとも関わり合いたくないけど、何かあったらその時は・・って事で、出て行ってくれない?私、今日お昼食べてないし疲れたし、ゆっくりしたいのよ。」
「まだ聞きたい事あるんだけど、わかったよ。じゃあまたな。マコ。」
パタン
出て行った。
ふぅーー。
本当疲れた。
モッサリ頭で顔隠して、大人しく地味にしてるけど、喋ると腹黒まではいかないような自己中のような・・関わり合いたくない。
疲れてるからか頭が働かない。
お風呂入ろうかなぁ。
あー、タオルや着替えがない。
神様が着替え入れてるって書いてたけど、衣食住の保証してもらってるんだから、食事を持ってきた時用意してもらおう。
食事まだかなー。