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誰も動かない。
「どうしたんですか?早く連れてきて下さい。」
それでも動かない。
イラッとしたところでセオが
「すぐに料理人全員を連れてくるように!」
「はっ、はい!」
「すまないマコ。何があったのか・・・」
ハロルドさん達に
「食事の途中で騒いでしまってごめんなさい。何があったか確認したいので・・・私の料理・・・」
青褪めた顔でやってきた料理人さん達。
その中の1人はお皿を持っている。
セオが
「ゲーリー、マコが作った料理はどこです?説明して下さい。」
「もっ、申し訳ありません。そのっ、これだけしか・・・申し訳ありません!」
持っていたお皿をテーブルに置いて頭を下げる。
他の料理人さんや給仕の人達もだ。
お皿には唐揚げが3個・・・
山盛りまではいかなくても結構な量を頑張って揚げたのに・・・
「説明して。」
ショックを通り越してなんの感情も湧いてこない。無表情でゲーリーを見ているようで見ていない。
「申し訳ありません。」
「謝罪じゃく説明をしてって言ってるの。唐揚げが3個・・他の料理はどうしたの?」
「申し訳ありません。匂いに我慢出来ずにハロルド様達も召し上がるのだから1つ味見をと思い食べたら止まらなくなりまして・・・その・・・他のも気になって気付いたらこの状態で・・・申し訳ありませんでした。」
ハロルドさん達は難しい顔をしている。
美味しく食べてくれたならいいよ。
これから色々な料理を頑張って作って!
とか言うと思っているの?
食べ物の恨みは恐ろしいんだよ?
「楽しみにしていたのに・・・やっと懐かしい味が食べれると思っていたのに・・・」
自分では気がついていなかったけど涙が流れていたみたい。セオがハンカチで拭いてくれる。
「ありがとう。セオ分けて食べてくれる?私は部屋に戻るから。」
「マコ・・・部屋まで送りますよ。」
首を振り
「1人にして。食事の途中でごめんなさい。失礼します。」
食堂を出て部屋に戻る。
一応侍女さんがついてきてたけど部屋には入ってこなかった。
部屋に入ってソファに座る。
何も考える事ができなくてぼ〜っとしてたら
グゥ
と音が鳴る。
食事の途中であんまり食べてなかったからなぁ。
でもショックでそんなに食欲もないんだよね。
それでもお腹は鳴る。しつこいよ?私のお腹。
そうだ!
バックの中にオニギリと栄養補助食品がある。
水筒にお茶も入ってる。
うん。オニギリを食べよう。懐かしい味が食べられると思っていたから栄養補助食品じゃダメだ。
食欲はないと思っていたけど、お米自体が久しぶりだったのでペロリと食べてしまった。お腹が満たされたのでお茶を飲みながら、考えても仕方ない。また作って食べればいっか。今度こそ私が食べる!
明日沢山採取しよう。
とりあえずお風呂入って寝るよ。
食堂では・・・
お皿に3個。
ギルバートとバルトと自分で1人1個でちょうどいいが・・・
父上達も食べたいのだろう。
じっとお皿を見ている。
それはそうだろう。
今まで見た事もない料理だ。
仕方ない。3個ともナイフで半分に切る。
「これでいいでしょう?食べてみましょう。」
各々フォークでさして一口で口の中に。
⁈
皆驚いているけど口は動いている。
冷めてしまっているけどしっかりと味がする。それもいつもの味じゃない。食がすすむというかもっと食べたいと思えるような味だ。酒にも合うだろう。これは止まらなくなるのもわかるな。
「これは・・・」
「まだ食べたいな。」
「ゲーリー他の料理は残ってないのか?」
「申し訳ありません。茶色いスープとサラダにかけるものがあったんですが、それは量が多くなかったので残っていません。」
「この料理を作れるか?」
「いえ、いくら味わっても何を使っているのかわからなかったです。」
「そうか・・・セオドア何か知らないか?」
「森であの独特な匂いがする実を何個かとりましたね。それを使ったんでしょうか?」
「あの使い道のない匂いの実だと?」
「えぇ、他は薬草とか果実とかでしたから。」
「あの実に使い道があるのなら教えてほしいが・・・とりあえず食事をしよう。ゲーリー達も処罰は後だ。」
「はい、申し訳ありませんでした。」
残りの料理を黙々と食べ、部屋を移動する。
そこでお茶を飲みながら話すのだが、マコの部屋に行ってみる。
ノックしても呼びかけても返事がない。
部屋に入る訳にも行かず戻る。
「寝てるようです。返事がありませんでした。」
「そうか。明日は予定通り森に入るんだな?」
「はい。奥に行く予定ですが無茶はしませんよ。」
「マコはどんな人物だ?こんな事があった後じゃ無理かもしれないな。」
感想ありがとうございます。
バレバレでしたね。
もっと精進します!
誤字脱字の指摘もありがとうございます。
気をつけますが、おかしかったらまた指摘して下さい。
よろしくお願いします。




