第三話 現実・・・なのか
悲しく誰もいない部屋に女の声が響いた。
親は二人とも仕事に海外に行ってるから実質一人暮らしである。
「えっ!?どういう事だよ??なんなんだ??」
鏡にはいつもの寝ぼけた自分じゃなくて見知らぬ女が写っている。
わからない!!なにがなんだかわからない!!
髪は肩まであり黒髪でサラサラしている。
身長も俺より少し小さい。
俺じゃないはずなのに俺である。
胸も・・・膨らんでいる。
あそこもない・・・
なんなんだ!?俺・・・女になってるじゃないか!!!
純は頭を抱えて絶叫した。
「わああああ!!あああ!!」
「これは夢だ!!そう!!夢なんだ!!早く起きろ自分!!」
自分の頬をつねってみた。
「痛い・・・いてぇじゃん・・・」
夢ではなかった。
どうする??
学校なんてどうでもいい!!
どうする俺!?
その時
ブー!ブー!ブー!
携帯がなってる。
真矢からの電話だ。
「もしもし!!純!?あんた学校休むつもり??」
真矢はかなりの剣幕だった。
「もしもし・・・真矢・・・聞いてくれ??」
真矢に相談するしかない。
「ん??あなた誰??純の彼女??誰でもいいから純にかわって」
真矢は俺が話しているとはわかっていない。
無理もないだろうな。
「今は何を言ってもわからないと思う。頼む・・・今すぐ俺の家に来てくれ」
もう泣きそうだった。
「はぁ??誰だか知らないけど何??純は何してるの??」
真矢はあきれている。
「とにかく来なきゃわからないって・・・今すぐ来てくれ!!」
勢いで電話を切った。
今は何を言ってもわからないだろう。
とにかく今は・・・着替えよう。