本性ってでちゃうよね(笑)
この主人公、かなり起伏が激しい性格です。
ぽろっと暴言吐きます。
「ところで、名前、なんていうの?」
「アンだよぉ?あなたはだぁれ?」
「...なんだっけ?思いだせん。たしかゲームだと、1って名前だったんだけどな。」
「じゃあ~"一"で良いじゃん」
「...ああ、そうだな。」
彼、一は内心歓喜していた。
ゲーム内では、一番になるために目標として1という名前にしていた。
それが他人に改めて認められたような、そんな瞬間であった。
「ところでどこ向かってるの?見覚えがある気がするけど。」
「お父様が言うには~最初の町。ローズだって。」
あそこか。チュートリアルでしょっちゅう行ったな。
確かその町に行く途中に...
「きゃあああああああ!」
きた!
「なんか襲われてる!どうしよ~(オロオロ)」
「...ところで、武器とかある?渡されたとか?」
「えっ?ないの?アイテム欄に?」
「アイテム欄って、ゲームじゃないだろ?さすがに...あったわ。これすごいね。」
鉄の剣:鋳造 が入っていた。
「武器は装備しないと効果がないよ?」
うん。かわいい。
「しってるっつーの。ちょっと遊んでくる。」
俺は知っている。このイベントは確定で死ぬ。だから、
「ていっ」
ガラ~~~ン...
これでいい!
~~~~~
wikiにはある掲載がされていた。それは、初期イベントの考察。誰もが通った初期イベの対処法だ。
運営はしっかり、対策を最初から作っていたのだ。伊達に業界No,1ではない。
馬車に乗っていた夫人は、馬車に搭載されていた、魔よけの鐘のことを忘れていたのだ。
後半まで攻略して、最初の町、ローズに戻ると初期に夫人が襲われていた馬車が半壊して、置かれている。
その馬車の周りのNPCに話を聞くと、「この夫人も不憫だよな、魔よけの鐘があったのにあせって忘れたんだと、そのせいで...」
という悲しい顛末を聞ける。
~~~~~
「キャゥ~~ン」
魔物は逃げた。あれ体力無限だったよな確か。ラスボスじゃね?
彼も、本気で挑戦したことがあるが、1日中攻撃して全ての攻撃を避けてもぜんぜん死なない。
けど、はじめに殺されることによって、自らに危機感を覚え、初心者はしっかり鍛えるようになる。
やっぱりよくできてるなぁ。
「あ、あの、ありがとうございます!私はこれで。」
そっけないおばさんだ。実際なら死んでたんだぞ?
まあそんなもんか。
「たおせないのぉ~?クスクス。あれ最弱じゃないの~?脅かして逃がすとかあり~?」
イラッ
かくいう彼女も神の子。開発されたゲームを見たことがあり、親に似たのか饒舌である。
---よく言うわい---
なんか聞こえた。
チラッ
「ヒィィィ。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
...うん。かわいそうだから許してあげよう。
※彼女には親からの叱責が下っています。
一応攻撃動作、投擲となっています。
~~~~~
まだうずくまりながらブルブルしているアンを横目に俺は最初の町"ローズ"の門へ向かう。
よく考えると、目と鼻の先ぐらいだったなここ。。よく門番が気づかないものだ。
スタスタ
んんんん!?!?
こいつらドア閉めて、完全に寝てやがる!まさかここまで創りこんであったとは・・ゲームだと中は見えなかったが、まさかこんなお粗末な結果で俺たちは毎回死んでいたのか。。
とりあえずいつか、いつかこいつらをどうにかしようと心に決めてドアを殴って起こす。
「おい ゴラァ、起きやがれ!!!!!オラオラオラオラァ!!」
ガンガンガンガンバキッ
気にしない。怒りをこめて。
「おきろっつってんだよこのやろう!!!」
バキッバキッガラガラグシャ
「何ですかどうしました敵ですかあなたは敵ですか!!??!」
「何のうのうと寝てるんだよこの糞やろうが、そこの馬車襲われて悲鳴が聞こえなかったのか??殺すぞ!」
おっとっと、興奮してしまった。僕は紳士僕は紳士。。
「...ふぅ。いやぁごめんね。あんまり気持ちよさそうに寝ていて、悲鳴も聞こえなかったようだから、急いで保護に当たるよう通報しようと思ったら、なかなか起きないからドアが壊れちゃったよ!でも人命の為だから気にしないよね!(ニッコリ)」
ああ!僕はなんて優しい紳士なんだろう。こんな下種相手にこんなに丁寧に。
「あ、ああ。あ、そ、そうぅいうわけならわかりました!おい、おまえら!すぐいくぞ!あ、通って大丈夫ですごめんなさいすいません」
思ったよりすんなりと折れる(通れる)ものだ。
チラッ
「一怖い一恐い一コワいいちこわい...」
アンまでビビッてどうする....
イ↑チ↓です。
ーと一の区別が難しいのは私だけ?
一応神もゲームの世界に来たんだよ~って実感を持たせるために初期イベをやってますが、たぶん今後は”ゲームの内容と違う!” ”詐欺だ”的な主人公の心境を聞けるかと。