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私の異世界生活  作者: 尊
第5章 その身をかけてでも
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狂気と残った情け「第70話」

久しぶりです。 では執筆していきます。

「加減…? 生憎私は加減させるほど弱くはないのでなっ!」


狂気のオーラを纏い、余裕の一言を言い放つ詩織。 マリスはそんな彼女に対し、静かに身構えると叫び、地面を思い切り蹴り詩織の元へ走って行く。


「うおおお!」

「……」


詩織の間合いに迫るや否やマリスは、槍を取り出し構えると、そのまま槍を詩織に向かって突き出す。

だが詩織は、静かにマリスを睨み付けたまま、槍を片手で握りしめて止めた。


「何っ⁉︎」

「もう簡単に行くとは思うなよ…!」


驚くマリス。 そんな彼女に対して、詩織は静かに深呼吸をし一言呟き、槍の矛先を簡単にへし折ると、同時に目にも留まらぬ速さでマリスの脇腹を蹴りつける。


「ごあ…っ⁉︎」

「たあああ!」


詩織に脇腹を蹴り付けられ、怯んだマリス。 もう一度詩織は呼吸を整えると、マリスに向かって身構え、腹部を殴りつけ叩き飛ばした。


——詩織に叩き飛ばされたマリスは、そのまま城壁に衝突。 衝突と同時にレンガが少々崩れたが、マリスはゆっくりながらも、平然と立ち上がる。


「……」

「確かにな…簡単には行かないな。 然し私もここで引く訳には…行かないっ!」


立ち上がり静かに、詩織を睨みつけるマリス。 そのマリスに対して詩織は近寄る事なく、離れた距離から口元の血を拭いつつ、真顔のまま黙り込んでいる。


——マリスは詩織に向かって高々と叫ぶと、光の槍を作り出し深呼吸をしつつ、詩織のいる前方へと槍を構え…


「この刃に託されたジェノサイド討伐の希望がある限りなぁ!」

「…そうかい」


マリスは青白い弾幕を、詩織に向かって放ちながら、自身は槍を構えて突撃して行く。 詩織は静かにその場に身構え…


「だったら…ここで終わらせてやる…」

「やれる物ならなぁ!」


自身に向かって来る無数の青白い弾幕。 詩織は風のように、軽やかにかわしつつ、向かって来るマリスを待ち受ける。

マリスは一言叫ぶと、テレポートをし、詩織の間合いへと一気に詰め寄る。


「ジェノサイドォォ!」

「マリスッ!」


マリスが向けて来た光の槍、そして対抗する為に握りしめた拳が、衝撃を発しながらぶつかり合う。

だがマリスの槍の温度の高さに、詩織は火傷し拳を一時的に引っ込める。


「隙を見せたなぁ!」

「っ!」


詩織の拳を引っ込めた行動。 これにマリスはニヤリと笑うと、槍の突きの蓮撃を目にも止まらぬ速さで詩織に叩き込む。

詩織は火傷した片手を含めた両腕を盾にして、防ごうとするが…


「どうしたどうした⁉︎」

「っ…くっ…!」


痛みと伴って来る熱さ。 詩織の体は少しずつ、傷ついて行きながら、後方へと後ずさりさせられて行く。

それでもマリスの蓮撃は止む事はない。 そこで詩織が取った策は…


「…だあああ!」

「何⁉︎ コイツ馬鹿か⁉︎」


両腕を目の前から退けての突進。 当然、蓮撃を身体にまともに喰らうが、これがマリスの間合いに詰め寄るきっかけにもなり…


「うおおお!」

「…!」


詩織は宙に浮いていたマリスの頭を殴りつけ、地面へと叩き落とすと、そのまま追撃し…


「今度はこっちの番だろうがっ!」


倒れこむマリスが立ち上がる前に、彼女の前に立ち塞がると、大きく叫び拳のラッシュを叩き込んで行く。

マリスは仰向けの状態で、止めようがない。


「うおおお!」

「ぐっ…がっ…ふざ…ける…なっ!」


拳のラッシュをまともに喰らう中で、マリスは詩織に向かって、身体全身から衝撃波を発し、詩織を少し怯ませる。

その間にマリスはゆっくりと立ち上がり…


「だあああ!」

「させるかっ!」


光の槍を思い切り、詩織に突きつけて来た。 詩織は今度は両手で槍の矛先を止めるが、手から煙が上がって来る。


「さっきのように行くとは思うなよ…! ジェノサイドォォ!」

「ぐっ…がああっ…!」


両手から熱いという感覚が、徐々に無くなってくる。 焼かれる音が手元から聞こえる中、詩織はマリスにゆっくりと押されて行き…


「どうした…? これで終わりにしてやろうか…っ!」

「熱さごときで…っ! 俺が死ぬなんて…」


詩織の背中がついに城壁に達する。 簡単には穴は開かないが、時間の問題かもしれない。 マリスは余裕そうな表情で、詩織に語りかける中詩織は…


「何…⁉︎ そんな馬鹿な⁉︎」

「思うなァァ!」


光の槍に徐々にヒビを入れて行き、マリスも異変に気付き驚く中、大きな叫びと共にマリスの光の槍の矛先を粉砕した。


「槍をへし折った…⁉︎ コイツ…!」

「はぁ…はぁ…! っ⁉︎」


槍を折られたマリスは驚きを隠せない。 だが何かしらの危機感を感じたのか。 無数の青白い弾幕を、詩織が反撃する隙も与えないように放って行くが…


「はあああ…っ⁉︎」

「マリスッ!」

「どうやって弾幕を…⁉︎」


青白い弾幕を放ち続ける、マリスの前に突如現れた詩織。 マリスはただ驚いていると、今度はその姿が自分の足元へ。


「っ⁉︎」

「だあああっ!」

(しまった…まさか飛んでいたのはダミー⁉︎)


先程飛んで見えた、詩織の姿は実はダミーで、本物は足元に構えていた。 詩織は拳に気を纏わせると、思い切りの力でマリスの腹部を殴りつけ、吹き飛ばした。


吹き飛んだマリスは、そのまま城壁へと叩き付けられ、すぐさま彼女が立ち上がろうとすると詩織が目の前に立っており…


「っ⁉︎ こ、コイツ…」

「………」

「何だ…! 情けは要らん! トドメを刺せ!」


マリスは当初目の前に詩織が立っていた為、死を覚悟。 だが、以外にも彼女は何もする事なく真顔のまま立っているだけ。 情けは要らないとマリスは叫んでいると…


「やめだ。 情けどうこうより、おまえが死ねばアイツが悲しむ」

「貴様ッ!」

「それに俺はもう…ジェノサイドじゃねぇ…よ」


やっとの思いで立ち上がったマリス。 そんな彼女の思いを踏みにじるかのように、詩織はマリスに背中を向けるとそのまま歩き去って行く。


情けをかけられたという点に関してはマリスは屈辱だったが、どこか詩織の背中からは哀愁を感じざるも得なかった…



少し、を増やしてみました。 どうかは分かりませんが、不評ならコメント欄に書き込んで下さい。 では

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