一つの再会と… 「第61話」
はいどうも尊です。 では執筆していきます…ではごゆっくり
香織を救いたい詩織と、自殺にも見えるその行動を止めに掛かるマイシス。
だが、詩織の固い意思を感じ取ったマイシスは無言で自宅に戻ったのだった…
「…よう。 エレン」
「詩織さん…わざわざ来てくれるとは珍しいですね…」
マイシスとの闘い後、詩織が赴いたのはエレンが住み着いている路地裏だった。
意外過ぎる訪問に、エレンは少なからず疑問を抱いていた。
「まぁ…な。 お前…今の私を見てどう思う?」
エレンが座り込んでいる所へ、一息吐きながら歩いていく詩織。
そして、彼女の前へ座り込むと真剣な表情をして語りかける。
エレンは、真剣な表情をした詩織を無言で数十秒見つめると…
「…香織さんの気配がなく、そして何やら妙な決心といいますか。 そんなのを感じます」
「当たりだ。 お前なら分かってくれると思っていた」
多少驚いた表情を浮かべていたエレンだったが、詩織の表情を見て思わず息を呑みながらも呟いた。
エレンの呟きを詩織は目を瞑り、微笑みながら2回頷くと目を開け、エレンの方をゆっくりと見つめ…
「そこで一つ頼みがある。 やれる限りでいい…アイツの足跡を探してくれないか」
「無茶苦茶いいますね…私魔術師ではないのですが…」
頭を下げる形で、エレンに頼み込む詩織。
だが…エレンはただ苦笑いを浮かべる。
嫌な訳ではないのだが、専門ではないのだ。
「ある程度なら分かるだろう…⁉︎」
「遠くは…ちょっと無理です」
「なら近くで構わない…! 頼む…!」
「…詩織さん。」
頼れる人物が少ない詩織にとって、数少ない信頼できる人物。
早く…ガスターを追いたい詩織は、精一杯エレンに頭を下げた。
詩織の必死の頼み込みに、エレンは少々困惑した表情を見せたものの…
少しばかり溜息を吐いた後、エレンはゆっくりと座っている座椅子から立ち上がり、詩織の元にしゃがみこむ。
「頭をあげてください詩織さん。」
「…エレン。」
ただ、必死のような表情でエレンの方を見つめる詩織。
だが、エレンは微笑みかけながら溜息をつくと…確認を取る。
「本当に近くでいいんですよね? 」
「構わない…!」
「わかりました…分かりましたから。 そんな必死にならないで大丈夫ですよ」
「すまない…」
エレンの言葉を聞いて、詩織は彼女の肩を掴む形で訴えかける。
エレンは多少、慌てつつも大丈夫と詩織に優しく語りかけた。
「……少々、お待ち下さいね」
「感謝する…エレン」
エレンは、詩織の元から立ち上がると再度座椅子に座り込む。
すると、作った歌詞に手をやりながら目を瞑り口笛を小さく吹き始めた
「…………」
エレンが、口笛を吹く間詩織はただ無言で吹き終わりを待った。 ひたすらに…
少し、詩織に眠気が来始めた頃…エレンは目を覚ますと座椅子から立ち上がる。
そして、ゆっくりと詩織の元に足を進め、まだ膝をついてしゃがみこむ。
そして、エレンは真剣な表情で詩織に語り始めた、ゆっくりと…
「西…エーレンス城方面に向けて、20歩の足跡が確認されました。 ここからだと商店街が一番近いかと思います」
「本当か…⁉︎ エレンありがとう! 感謝する…!」
「い、いえ…日頃のお礼ですから。 お気になさらないでください」
エレンの言葉に、詩織は表情を明るくして近づく形で語りかける。
エレンは、詩織との距離に照れつつも気にするなと優しく呟いた。
「いや助かった…! エーレンス城方面か…分かった。 ありがとう…!」
「待って下さい詩織さん! 前!」
詩織は、エレンに何度もお礼を告げたものの…次の瞬間。
何かの警告を告げるように、エレンは詩織に向かって叫ぶ。
前と言われ、詩織は止まる。
するとそこにいたのは、路地裏に入る所の壁にもたれかかる狐のミライだった…
「何だよ…自称スター。 こんな所で何をしてやがる」
「お出ましみたいだね。 今日はライブもその美声の子にも用はないよ」
詩織は、少々ミライを睨みつけるように見つめる。
ミライも詩織の姿を確認するや否や、壁から立ち上がり詩織を睨みつけた
ミライの話を聞く限りだと、エレンにも用はなくライブの予定もないらしい。
詩織は、彼を睨みつけながら微かに笑うと…
「へぇ…? エレンの声を認めるなんて珍しいじゃねぇか。 で? 何だよ?」
「用がないんだ、認めてあげるよ。 だが…用は君にあるんだよね?」
「…俺か。 リベンジって奴かよ?」
「ご名答! 君の目的は今、聞いた。 妨害させてもらうよ」
どうやら、遠くから盗み聞きをしていたようだ。
ミライは指を鳴らすと、路地裏から出て詩織に向けて構える。
「…エレン。 すまねぇ…少し騒がすぜ」
「路地裏外なら…私は大丈夫ですよ。」
詩織は、エレンに少々の謝りを入れた。
だが、エレンは詩織に大丈夫だと答える。
詩織は、エレンの言葉に感謝を感じつつ…路地裏外に行きミライの元へ近づく。
「来てくれたね…人間さんよ」
「時間がねぇんだ…全力で行くぜ」
「結構! 僕も今までより遥かにスーパーに行かせて貰うZE!」
ミライは、詩織が構えたのをみて2周大きく回転し取り出したギターをその手へ。
「 リベンジオブマッチ! ジェノサイドと僕の一戦! イッツショータイム!」
ミライは高らかに叫ぶと、ギターを弾き無言で構えている詩織に指を指したのだった…
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来年も「私の異世界生活」をよろしくお願いします! では!




