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66 頭が宙を飛ぶ

今回は少し残酷なシーンがあるかもしれません。



太陽が顔を出した頃に商人が現れた。確かに護衛を連れているな。あいつは……ナック。

俺が前に潰した屋敷にいた男だ。まさかこんな所で会うなんてな。


まあ、あいつは俺のこと知らないけどな。ここで殺そう、変な因縁みたいな物になったら嫌だからな。後腐れのないように殺す。


「じゃあ、お前らここで見てろ。足でまといだから来るなよ」


俺は返事を待たず木から高く飛び上がた。まずは上からの奇襲だな。狙うのはあそこのローブ、あいつは俺のことを燃やそうとしたからな。綺麗に決めてやるよ。


俺は手に魔力を纏わせ手刀の様にして、体を回転させながらローブの上から首を切り飛ばして地面にししゃがんで着地。周りは呆然。俺はそんな奴らを見てニヤニヤしながらゆっくりと立ち上がった。奴隷商人の口を簡単に割らせるためにここは思いっきりやらなきゃな。


そこで現実に戻った奴が俺を指さしながら口から言葉を絞り出すように喋る。

「な、なんでお前がここに。ゴーシュの魔法で炎で焼かれたはずじゃ…」

「アハッ」

俺はそんな言葉を笑って、そいつの首を飛ばした。これで俺が死んでないことが分かったんじゃないかな。


ようやく盗賊全員で俺を囲い戦闘体勢を取った。俺が本気なら今の時間で半分は殺せたかな。そこで一人飛び出してきた。武器は剣。


「ゴーシュとガトーの仇!!」

「待て!!」

お頭が止めるのも聞かずに斬りかかてくる。俺はそんな男の剣を持った腕を掴むと無理やり腕を曲げて、剣を男の首に突き刺し絶命させた。


「どうしたこの程度か?」


俺は死体を蹴り飛ばして、木にぶつけた。そんな俺の行動によって恐怖より全員仲間が殺された怒りが優っているようだった。全員武器を抜いて俺に敵意をぶつけてくる。商人は傍観している。と言うより余裕をぶっこいてふんぞり返っている。逃げる様子はないから放置だな。


「祭りを始めようか。そう血の祭りだ」


そして圧倒的な力で虐殺が始まった。




腕で体を貫きさらに背後にいた奴らまで魔力で一緒に貫く。あ~あ服が汚れた、後で綺麗にしなきゃ。

背後の敵の頭を思いっきり蹴ると頭が消えた。そしてすぐ近くの木に赤色に染める。獣人たちは座り込んで怯えていた。まあ、これなら巻き込まれること無いだろう。


「貴様ーー!!俺たちの仲間を!!」

ついにお頭が突っ込んできた。すでにこいつの目の前で半分近くを殺した。来ないほうが変か。

「死ね!!」

お頭の片手剣二本が俺に向かって突き刺すが、俺の皮膚にわずかな切り傷を作っただけだった。それに気づいいたお頭は諦めずに俺の目に向かって片手剣を突き刺そうとする。


「いい判断だ」


ここで心が折れずに攻撃を仕掛けてくる。その根性は尊敬に値するよ。


「でも甘いよ」


俺はそう言ってお頭の両腕を掴み。


バキッ!!


握りつぶした。


「ガアアアアアアアアアアアアア!!」

お頭は自分の腕を抱えるようにして、崩れ落ちた。


「お頭!!」


「く、来るな!!」


お頭は近づいてこようとする手下を止める。ここで近づいたら即殺されることは確定だからな。お頭はまだ手下の心配をする余裕があるのかな。


お頭を殺すのは最後だな。何だか受身で殺すのが面倒になってきたな。一気に決める。


そう決めると本気で殺しにかかった。俺が通った後には頭が中に跳んだ。全員自分が死んだことなんて気づかないだろう。まあ、痛ぶる趣味は俺には無いからな。


「そんな…」

「心配するな、すぐに同じ所に送ってやる」

「どうしてこんな事を!!」

「俺の眠りを妨げた」

「そんな理由で貴様は仲間を」

俺の答えにお頭は瞳に怒りを灯し、立ち上がった。まあ、両腕を折ったから何もできないけどな。

「ああ、そんな理由だ」

俺は落ちていた剣を拾うとお頭の心臓に突き刺した。お頭はそのまま地面に崩れ落ちた。


「さて、邪魔者は消えたな」

俺は奴隷商人を見る。

「なにが望みだ。お前が望むならこれで護衛として雇ってやるぞ」

奴隷商人は自分の優位を疑うこともなく、地面お金が入った袋を投げた。

「悪いな、金が望みじゃないんだ」

俺はそう言って軽くお金が入った袋を蹴って奴隷商人に返す。それをキャッチすると仕舞った。


「じゃあなにが望みなんだ?」

俺はアイテムボックスからクロスボウを出すと、奴隷商人の目の色が変わる。

「これをどこで手に入れたか知りたい」

「そんなことを知ってどうする?」

「まだ決めていない。それに確認したいことがある」


奴隷商人は数秒の沈黙して、口を開いた。

「それはある村で手に入れた」

「それは勇者がいた村で手に入れたのか?」

俺に言葉に目を見開いて驚く奴隷商人。

「ああそうだ」

「あそこは魔族によって破壊されたはずだが?」

「確かに魔族によって破壊されたと言われている」

奴隷商人の言葉に俺は眉をひそめた。

「言われているとはどういう事だ」

「確かに魔族によって破壊もされたがそこには盗賊もいたのだ」

俺の雰囲気で何を聞きたいのか分かったのか盗賊について話し始めた。

「その盗賊はひと月前に村を襲って一人の少年のによって酷くやられたそうだ。盗賊たちはそれを恨みに思ってな襲う機会を伺っていたんだ。そこに魔族が襲ってきた、しかも少年は村の外だ。後は分かるよな」

「それに紛れて襲ったと」

「その通りだ。その時に略奪の後を無くすために村に炎を放ち証拠隠滅。女は犯し尽くし後は殺した。奴隷として売ってそれがバレたら困るからな」


「どうしてあんたはそんなことを知っている?」

そこで奴隷商人が笑みを浮かべる。

「お前さんが持っているクロスボウとやらの設計図をその盗賊から買い取ったからさ。話はその時に」

「どうして盗賊はそんなものをあんたに売った。うまくすれば金持ちになれるぞ」

奴隷商人がクククと笑い答える。

「それはな書いてある文字が読めなくてな。私も図を見ながら作った。お前が持っているのがその試作品だ。苦労したよ」

「どうして試作品を盗賊に」

「簡単なことだ。これが今表に出たら勇者に知れてしまい、私は盗賊と関係を持っているということで殺されてしまうかもしれないからな。それを完璧にして量産できるようになったら国に売り込む。そうすれば勇者と言えどそう簡単に私を殺せないだけの後ろ盾が手に入る」

奴隷商人はそう言って笑った。たぶん自分にそれだけの未来が待っているから自分に付かないかと口に出さないが言っているのかな。

「私はただの奴隷商人で終わるつもりは無いからね!!」

「それを手に入れた国がどう言った行動をするか予想がつくか?」

俺の質問の意図が分からないようだったがすぐに答えてくれた。

「そうだな。まず魔族の国に攻め入るだろう。その後は近隣にあるエルフの国や獣人の国、ドワーフの国に攻め入るだろうな。その後は」

「……そうか。なら平穏な生活のために今ここでその計画を潰させてもらおうかな」

俺は戦闘体勢を取った。


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