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46 奴隷の金額

次の日、見たら日刊ランキング二位 

驚きました。


読者の皆様ありがとうございます。

俺たちは手を出しちゃいけないやつに手を出したんだ。仲間が一人、また一人殴り飛ばされていく。矢も効かない剣も効かない。全て塞がれてしまう。そして俺の番だ。目の前に銀髪が、そして目の前が真っ暗なった。



「流石に疲れた」

ざっと二十五人を殴り飛ばしたのだ。人数の割には疲れなかったなが、やっぱり疲れた。

「おい、おっさん」

「……」

「おっさん!!」

「あ、ああなんだ」

少しの間意識が飛んでいたようだ。多分こんな非常識を受け入れられなかったのだろう。目の前で拳一つで全てを防ぎ、盗賊を殴り飛ばした現実を。まあ、いいや。そんなことより聞かなきゃいけないことがある。

「こいつらどうするの?」

指さした先には怪我をした四人の護衛が横たわっていた。見る限りまだ生きていてすでに立ち上がろとしている。どうやら麻痺していただけのようだ。多分矢に毒が塗ってあったのだろう。

「そいつらも一緒に連れて行く」

商人の割には優しい言葉が出てきた。俺は驚き、そして感心した。

「依頼を失敗したのだきっちり弁償して貰わねければ」

前言撤回、さすが商人だ、金のことが常に頭にあるようだ。

「で、こいつらはどうするの?」

俺は盗賊の方を指して訪ねた。

「そいつらは自警団に渡せば金になる、連れて行くぞ」

おっさんの発言に少し疑問を持って気になるところがあった。

「おっさん、こいつら倒したの俺だよね。そのお金って俺のになるんじゃないの?」

俺の言葉に顔を歪めて舌打ちをして答えた。

「もちろん、お前のもんだよ。さっさと後ろに乗せな」

護衛にそう命令して奴隷が乗っている荷台に乗せていく。こいつ俺が言い出さなきゃ絶対に自分の懐に金を入れてたな。

「それとおっさんはやめろ。ロメオそれが名前だ」

「分かったよ、ロメオ」

俺はそう言って肩を叩いき

「ついでにこいつらも乗せてくれないか?」

そう言って今しがた自分の奴隷にしたエルフ二人を指さした。

「仕方ないな」

おっさんは渋々乗せることを許可してくれた。ありがたい。この山道を裸足であるかせるには少し酷だったからな。


そして歩くこと三十分後、街の門が見えてくる。さっさと温泉に入りたいもんだぜ。


昼時なこともあって門から町に入る人数は少なかったのであっさりと門に着く。

「すまないが、盗賊を引き取って欲しいのだ」

「分かった、盗賊はどこに?」

「こっちだ」

そう言って門番を連れて荷台を見せた。

「ここにいる、二十五人だ」

門番は顔を驚きの色で染まった。

「こいつは随分と多いな。少し待っていてくれ、他のやつも連れてきて手伝わせるから」

門番はそう言って駆け足で呼びに行った。

「ロメオ、大体これだけでどれくらいになる」

ロメオに聞くとロメオは顎をさわりながら返事をした。

「そうだな、まあ安く考えても金貨十二、十三枚って所だろう」

「そんなに安いのか?!」

俺は驚いて聞き返した。金貨一枚で一人一ヶ月程度ぐらい暮らせると聞いた。それを考えると安すぎるのではないかと思った。

「それはこいつらが犯罪を犯したからだ。犯罪を犯した人間を買いたがる奴は少ない。だからそんな値段にしかならない。まあ、がっかりするな盗賊を捕まえた報奨金とそいつらが持っていた装備を売ればもう少しもらえる金額は上がる」

「ありがとう」


そんな会話をしていたら門番が十人ほどの人間とリヤカーを持って戻ってきた。

「じゃあ、今から運び出すんで」

門番がそう言うと荷台に二人の門番が入り、盗賊を外に出す。出した盗賊を縄で縛ってリヤカーに乗せていっぱいになると奥へ運んでいく。これを六回ほど繰り返して盗賊を持っていった。なんだか手際の良さで引越し屋さんを見ているような気分になる。



「報奨金が金貨二十枚と銀貨二十枚。犯罪奴隷しての値段は金貨十三枚と銀貨二枚です。装備は冒険者がギルドが買い取ったのでこれを見せればお金を受け取れます」

門番が紙を渡す。紙には判子とサインがあった。この世界で久しぶりに紙なんてものを見たな。この世界では紙は貴重なもので滅多に見られない。一番主要な紙は牛皮やモンスターの皮で出来た紙だ。ちなみにこの紙は表面を削って書いた文字を消すこともでるので、多くの商人に使われている。

「分かった」

俺はそう答えると紙を受け取って街の中に入った。



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