44 旅立ち
すごいスピードでPVが増えるので目をこすって確認してしまいました。
嬉しい限りです。
これからも頑張りますの読者の皆さん応援よろしくおねがいします。
最初の視点は一般兵です
早朝、見張りの交代だ。なんでも魔族に協力した者を捕まえて弱るのを待っているそうだ。先代勇者が開発した魔法で捕えたので逃げることは出来ないと思うが一応見張りが二人入ることになった。魔法使いも常時四人いなければいけないので見張りは必要ないと思うが念のためと言う事だった。めんどくさいことこの上ない。勇者が作った魔法なのだ逃げられるはずがない。
「おはよう。交代だ」
同僚に声を掛けると眠そうだった。
「たく、なんで逃げられない奴を見張らなきゃいけないんだろうね。しかも魔法使いが四人のいるんだから十分だと思うんだが。しかも見張られている本人はあの通りぐっすり寝てるし」
そう言って愚痴る同僚はカーペットを布団の中に頭を隠して寝てる者を見た。
「まあ、そう言うなって気を張んなくて楽だろ」
「まあな、これでやっと寝れる」
そう言ってあくびを盛大にして同僚は寝に行った。
そして昼時余りにもなって動かないのでおかしいと思って報告したところ恐る恐る結界を解き、布団の中には執事服が寝ていただけだった。俺が結界から逃げ出していることに気づき教会の中は大騒ぎすることになった。よく調べると布団代わりにしていたカーペットの下には穴が開いていて床にまで穴があいていた。
まさか
全員の心が一致した。床に穴を開けて逃げ出すなんて誰も想像をしていなかったのだ。
「手配書、聞き込み、いや遠くまで行っていないかも知れない。今から街に出て聞いてくるんだ。急げ」
隊長の焦った声で全員が駆け出した。
十二時間前
「んーーーーー」
俺は布団の中で伸びをして意識を覚醒させた。四時ぐらいに寝たから夜中だろう。俺は頭を出してあたりの様子を伺った。見張りの兵士が二人いるがどちらもあまりこちらを注視していなかった。好都合だ。
俺は敷布団にしていたカーペットを円形にくり抜き、気配察知を使って下の階に誰も居ないことを確認し、気配遮断で動きを分からなくする。ここの暗闇だ見ることは出来ないだろうが用心のために。俺は魔闘気で手を覆い手刀を作りゆっくりと床をくり抜く豆腐をまでは言わないけど、軽く切れ始め二十分程度で穴が開く。
俺はアイテムボックスから執事服をいくつかだし丸めて布団の中に入れた。これですぐにはばれないだろう。
俺はさっと床に飛び降りると窓を開けてそこから貴族の家の屋根まで一気に跳んだ。あたりは見張りの兵士しかいなくとても静かだったが平民居住区の町ではまだ明りがついていて賑わっている。たぶん冒険者だろう。予想よりも早くばれた時のために細工をしといたほうが良いか。俺の予想だと明日の夕方まではばれずに行けそうだと思うのだが。
俺は酒場のあたりに飛び降り見知った顔が無いかと探すのだが、酒臭い。全員ベロンベロンに酔っていて誰もが酒臭かった。このままじゃ匂いだけで酔っちゃう。俺は鼻を抑えながら酒場を歩るく。俺がそんな風に思ってここから抜け出そうと思ったときに一つのテーブルが目に入る。あの時の屋台のおっちゃんを見つけた。その時一緒だった冒険者お一緒だ、見る限るそこまで酔っていないこれは好都合だ。
俺はそう思い早足でそのテーブルに向かい肩を叩いた。
「よっ!」
俺は片手を上げて挨拶をした。
「な?!」
おっちゃんはまるで幽霊でも見たかのように俺を見る。そのテーブル全員俺に気づくと同じような顔をする。
「お前さん、いままでどうしてたんだ?」
おっちゃんが慌てて俺に聞く。これは何か騎士団の方で何か言ったんだな。
「ちょっとな。おっちゃん達にたちに頼みたいことがあってな。まあその過程で話すから待って」
「まさかそんなことに…」
「おかしいと思ったぜ」
「何が聖騎士団だ」
全員が鼻息荒げて怒ってくれる。これで頼みやすくなるな。
俺が話した事は簡単だ。あの後教会の本部に行ったのだが、飲み物に眠り薬を仕込まれて拘束されていた。理由は勇者ではない俺が勇者より強い魔族を倒してしまって勇者の権威が傷つき、結果勇者認定した教会の権威も傷つく。そのために俺は今まで拘束されていた。
まあ、ざっとこんな風に作り話を作ってみました。実際に魔族殺しの手柄を奪おうとしたところは目撃されていたから信憑性は増すだろうな。話している途中に聖騎士団が夕方ぐらいに俺のことを魔族の協力者と発表し近日中に公開処刑すると発表したことを聞いた。その発表のついでに勇者のこともお披露目したらしい。
「で俺たちに頼みたいこととこは?」
話が終わると早速聞いてくれるおっちゃん。話がスムーズに進んでうれしいね。
「俺はこの国を出ようと思う。だから携帯食料と水が欲しい。かなりの量な。アイテムボックスを持ってるから量に関して考える必要はない」
「分かった」
そう言っておっちゃんは頷いた。
「それと俺のことを探しに来た兵士には俺は港の方に逃げたと言って欲しい。俺はドワーフの国に向かうからな」
まあ、実際はエルフの国に行くつもりだ。あそこは人間との関わりを断っているからな都合が良い。
そしてすべての準備が整ったのは朝方だった。俺はおっちゃん達にお礼を言って別れたのだった。
権力闘争の顛末はグリモア司祭は俺が逃げ出したことにより巫女の繋がりだけで終わってしまい。聖騎士団は勇者と教皇に不信感を持たれたが証拠が無いが限りなく黒に近いので針の筵状態だ。ざまあ。
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