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127 いざ、旅だとう!!

テストが終わったので、更新再開します

俺が爺さんに魔族の国に出かけることを頼んで一か月が経った。爺さんも俺を魔族の国に行かせたかったようで、このチャンスを逃さまいと伝書鳩などを使って色々な人物に連絡を取っているようだった。そしてついに俺は魔族に行く船を捕まえたのだった。

「明日かそれとも明後日には船はここに付く予定じゃ」

爺さんは伝書鳩が持ってきたと思われる手紙を見ながら俺に報告してくれる。

「俺は運んでくれるのは誰だ?」

ジャックが俺を連れて行けないことは分かっている。それ以外に爺さんの知り合いの人間は俺は知ら無い。

「ジャックの知り合いじゃ。元々ジャックの船に乗っていて今は自分の船を持っていてる」

「へえ~ジャックの知り合いか、それなら安心かな」

俺はそう言ってにやついていた。まだ見ぬ海の幸に思いをはせていたのだ。

「ああ、安心して良いとも思うのじゃ……だが船を持ってまだ日が浅いのじゃ、技術的にジャックよりは少し劣っているのじゃ」

俺は半分以上海の幸に思いを馳せるのに夢中で、爺さんの話を半分も聞いていなかった。

「取り敢えず船は明後日までには来るんだな!!」

「ああ、明後日までには来るのじゃ」

爺さんは俺の様子を見て呆れていた。

「案外早く来るんだな」

「丁度この付近にまで船で来ているのじゃ、だからこんなに早くここに到着することが出来るのだ。ワシの伝手に感謝しろ。ワシの伝手が無かったらこんなに早く行くことは不可能だったのじゃぞ」

「ああ、感謝感激雨あられだ」

「本当に感謝しているのかお主?!」

俺の適当な返事に爺さんがツッコミを入れる。まあ、あと二日の付き合いになるんだ。しっかりとお礼を言っておくか。

「ああ、本当に感謝をしている。ありがとう」

俺が前足を揃えて頭を下げると戸惑いの声を出す。

「ど、どうしたのじゃ、急に」

「別にあと二日の付き合いだからな、しっかりとお礼を言っただけだ」

「そうか………確かにお主の言う通り、あと二日の付き合いにじゃの。戻ってくる予定は?」

「特に考えて無い、もしかしたら戻ってこないかも」

俺の適当な答えに爺さんは無言になる。その無言が俺の適当さに呆れているのかそれとも俺が戻ってこないと言ったことにショックを受けているのか、俺には何も分からなかった。俺は背後に爺さんを残して家から外に出て行った。




夕食の時間、俺はここを出ることを伝えた。

「と言うことで明後日にはこの村を出ることにした」

「突然ですね、急に」

カシム以外は驚いて返事が出来ない状態。

「一体どちらへ?」

「魔族の国までだ、戻ってこなくても気にしなくてもいいからな」

俺の言葉になんの反応も無いが、俺は特にそれ気にせず放っておいた。突然のことで驚いて整理がつかないのだけだから、放っておけば元に戻るだろう。

俺は自分がいつも寝ているリリアナたちの部屋に入った。こことも明後日にはお別れだ。


窓に飛び移り、夜風に当たりながら空を見る。空にはすごい数の星が輝いていた。星を見ながらこの前の戦いを思い出していた。死にかけて、そこから復活。俺は自分の肉球を見つめながら爪を出したり引っ込めたり。あれだけの力で代償があれだけで済んだのは良かったと思うべきなのかな。二度と使いたいとは思わないけど。


ギィィィ


背後でゆっくりとドアが開く音が、俺の耳に届く。入ってきたのはリリアナだった。


「……ねえ」

「ん?」

俺は背中をリリアナに向けたまま返事をした。

「アルは本当に行っちゃうの?」

寂しさや切なさ、そんな思いを押し殺したような声が掛けれられる。俺はいつの間にこんなにリリアナに慕われたのだろう。

「行くよ、やりたい事があるし」

「一体魔族の国に何があるって言うの?」

責めるような声でリリアナは俺に問いかけてくる。

「それは……」

そう言えばリリアナたちには、ここを明後日に出ることと目的地を伝えただけだ。目的を伝えていなかったな。こんなシリアスな場面で『海の幸を食べるために出る』なんて言えないな。

まあ、別に正直に言ってもいいのだが、わざわざ問題ごとも起こすことはないだろう。

「俺は魔族の国に行ってやりたい事がる、それだけだ」

「……そうだよね」

リリアナの声から既に諦めと寂しさが感じ取れた。

「ああ、俺はやりたい事がある。だから行く。俺は所詮野良猫だ、いつかはここを去るんだ、それが明後日だと言うだけだ」

「うん」

「それにお前は俺の事嫌いだったろ、なら良いじゃないか」

敢えて俺はそう言う言い方をした。しおらしい別れをしたかった訳ではなかったからだ。

「そうだね、私はアルのことは嫌いだよ。あたしの事を足蹴にしたり、色々してくれたからね」

少し口調を強くして近づいてくる、俺がしてきた仕打ちを思い出したんだとう。これで涙の別れは無くなったな。

「本当色々してくれたわ」

リリアナは俺を優しく胸に抱き上げる。


え?ええ?!


俺は混乱の余り、なされるがままに。ここは罵倒などが入るところだろう?!心の中でそんな風にツッコミを入れていたが、次のリリアナに言葉で全てが理解できた。

「お母さんを助けてくれたり、妹を危機から守ってくれたり、村を滅亡から救ってくれた。本当感謝してもしきれないわ」


まあ、それだけすれば感謝されてもおかしくはないな。俺は大人しくリリアナの包容を受けることを選択した。


「寂しくなる、明後日には行っちゃうのね?」

リリアナは俺を抱き抱えたまま窓に近づいて月を眺めて出来るだけ俺を見ないようにしながら話をする。

「まあな」

「寂しくなる」

「いつかは来る別れの時だ」

俺はそうやって、無理やり話を切り上げた。別に俺はしおらしく別れの話をしたかった訳で無かったからだ。

俺が話を切り上げたいのが分かると、リリアナは俺を離した。床に着地をすると窓の冊子の飛び乗り寝る姿勢を作った。明日に備えて俺はすぐに眠りに入った。リリアナは俺の態度を見ると、部屋から出ていった。



俺はそのまま寝てしまった。






真夜中、俺の耳に爺さん声が届く。

「船が来たのじゃ、起きるのじゃ」

俺は目を開けてあたりを見渡すがベッドで寝ている二人しかいない。この家ににも爺さんの気配は感じられなかった。俺が空耳かと思い寝ようとすると、今度はしっかりと爺さんの声が俺の耳に入った。どうやら空耳では無かったようだ。

「アルビオンよ、迎への船が来たのじゃ。さっさと家に来い」

俺は窓を開けた。こんな真夜中だ。俺を見送ってくれるのは爺さんとこの月ぐらいだろう。背後に寝ているリリアナとエリカは、俺が朝いなくなったら驚くだろうか?俺はなぜか驚く二人の姿を思い浮かべて、笑みを浮かべるのだった。俺はその場を飛んで、爺さんの家に跳んだ。









トンっ!!

「到着」

俺が地面に着地すると地面が少し凹んだ。

「おお、やっと来たのじゃな。こやつが今回お前を連れっててくれる船長じゃ」

そこにいたのはジャックと同じくらいの年齢のおっさんだった。

「よろしく頼む、おっさん」

「ああ」

おっさんは俺が喋っていることにも同様せず、頷いた。

「もう出発できるが、どうする?」

「じゃあ、行こう」

俺がそう言って船に乗り込もうとすると、爺さんが俺を引き止める

「ちょ、別れるの挨拶は済ませたのか?」

「一応はな、もし訪ねてきたら出かけたことは伝えておいてくれ」

「……分かった」

俺は爺さんの返事を聞く前に船に乗り込んだ。











次の朝、あたしが目が覚めた、普段より早く太陽はまだ登っていなかった。何か胸騒ぎがするという事も無く、ふと目が覚めたの。私は昨日までアルが寝ていた場所を見るとアルがいなかったが、たまに朝早くからアルが出かけることは多々あったのであたしは気にも止めず、眠りに入ってしまった。あたしはアルが既に村を出ているとは夢にも思わなかった。

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