表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/38

バグはどこでも最凶です

この小説は主人公最強です。

「これにて謁見を終了とする!」

近衛兵の言葉で俺たちは解放された。

・・・いや、ホントにキツかった。

だって・・・


三時間立ちっぱなしだぜ?


しかも、あの王様やけに偉そうに『早く魔王倒してこいよでないと元の世界に帰らせないぞアアン?』っていう内容のことを五回も繰り返しやがるんだ。


五回もだぜ?


よくもまあ、あんな王様なのに暴動が起きないもんだ。

ちなみに、姿を動物でたとえるならウシガエルだった。



「次はお待ちかねのステータス確認です」

その日の午後、俺たちは神殿に向かった。

向かったんだけど・・・

「・・・神殿って・・・あれ?」

「あれです」

「・・・ホント?」

「はい」

「・・・Really?」

「はい」

そこには、ボロっちい木造の寺みたいなのがあった。

え?神殿?寺もしくは廃墟じゃないの?

「・・・歴代の勇者も毎回毎回驚くんですけど・・・何か変なんですか?」

「いや・・・なんと言うか・・・うーん・・・」

いや、確かに神様祀ってるんだから神殿といえなくもないんだけど・・・

でも神殿ってさあ・・・白い柱のあれじゃないの?アポロンだのアテナだのの・・・

「微妙過ぎてなんともなあ・・・」

「大神官様に聞かれたら焼かれますよ?」

焼くんだ!?殺すとかじゃなくて焼くんだ!?

でも・・・焼くかあ。

魚ならいいんだけどなあ・・・

魚かあ・・・

そういや焼き魚最近食べてないなあ・・・

魚なら素焼きがいいなあ・・・

「照り焼きはいやだなあ・・・」

「あ、素焼きならいいんですか・・・」

「そりゃあねえ・・・食べやすいし」

「食べる!?」

「美味いからなあ・・・」

「そ・・・そうですか・・・」

む。なんかノリ悪いな。

もしかしてたべる習慣が無いのかな?

「今度一緒にどう?」

「人間として大切な何かを失う気がするので遠慮しておきます」

「そう?残念だな・・・」

何か魚を食べるのは禁忌にふれるっぽい。

気をつけよう。

「とりあえず行こっか」

「はい。サッサと行きましょう」

お坊さんだった。

つるっつるである。

「ほら、大神官様に挨拶してくださいよ」

「あ、どうも。シイヤフウトです」

「よく来ましたね。さあどうぞ」

そういってお坊さん(大神官)は俺らを奥の部屋に案内した。

その部屋は・・・和室だった。

まごうことなき和室である。

しかしその中央にある水晶玉が違和感を物凄い勢いで発している。

「さあ、そこの椅子に座ってください」

そういわれて中央の机の前に腰掛けた。

「水晶にてをかざして下さい」

「はい」

言われたとおりにする。

「目を瞑って下さい」

目を瞑った。すると、瞼の裏にこんなものが浮かび上がってきた。


==================================


Lv.1

HP 986不可思議

ATK 2658無料大数×???潤

DEF. 1

SPD. 3768

MP. 0

RES. 0

ユニークスキル アンリミテッド

オートヒールLv10

ブレイクマジックLv10

アンチマテリアルアタック+Lv10

一般スキル 属性強化Lv10

攻撃強化Lv10

スキル倍加

称号 人間やめました

==================================

「・・・バグってる」

ステータスが完全にバグっていた。

ってか称号・・・人間やめましたって・・・

「どうしたんですか?」

リオが心配そうに覗き込んでいる。

「ステータスが完全にバグってる」

「どうされました?」

お坊さんまで聞いてくる。

「いえ。なんでもありません」

俺はお坊さんには隠すことにした。

「・・・で。どういうことですか?」

「だから、ステータスが完全にバグってるんだって」

俺らはリオにステータスについて説明しようとしていた。

「どのようにですか?」

「ユニークスキルが四個もあるんだよ」

「ほう」

「でもってアタックが×????なんだよ」

「それで?」

「防御が1なんだ」

「ダウト」

「ホントだって!」

だが、リオは信じようとしなかった。

「っていうか・・・ホントだとしてですよ?

ユニークスキルが四個はありえないですよ」

「でもっ・・・!!」

「というかなんていうスキルだったんです?」

「たしか・・・アンリミテッド」

そういうと、ピタッとリオが凍りついた

「何のことかわからないけど・・・何か凄そうだった」

「アンリミテッドっていうのは・・・限界突破っていう意味ですよ」

「あ~・・・」

じゃあ、あり得るか。

「他には?」

「アンチマテリアルアタックとかブレイクマジックとかオートヒールとか」

「・・・対物攻撃と魔術破壊、それに自動回復ですか・・・」

「どういうこと?」

「魔術は効かず、攻撃された物体は破壊され、ダメージ与えても瞬時に回復するっていうことです・・・一般スキルは?」

「属性強化と攻撃強化とスキル倍加が最高レベルでついてる」

「ほぼ無敵じゃないですか」

ちょっとあり得ないレベルだ。

「ステータスは・・・よくわかんない」

「わからない・・・ですか?」

「HPとATKはなんかもう・・・読めない」

「読めない・・・って・・・」

「防御は1」

「捨て身ですか」

「MPとRESは0」

「完全に脳筋ですね」

「言うな・・・」

「称号は?」

「・・・人間・・・やめました・・・」

「乙」

「乙で済むかあああああ!」

その後もしばらくからかわれた。

評価していただけると嬉し泣きします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ