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6初心者ダンジョン攻略②

 ダンジョン攻略から戻った俺達は、ダンジョン攻略で見つかった反省点について話し合っていた。会議場所に選ばれたのは圭の部屋で、発案者は聖女だ。普段無口なのに必要な時は発言してくれるので助かっている。ちなみに、俺達は、王城にそれぞれ部屋を貸し与えられている。

 

「俺の反省点は...何か思いつくか?」

 

勇者が、思いつかなかったのか俺達に尋ねた。

 

「えっと、まず、ゴブリンが出てきた時に焦りすぎだった...と思います」

 

珍しく聖女が話した。

 

「そうだな。落ち着いて始末すれば問題ない状況だった」


 俺が同意した。

 

「ちょっと待て!それだったら英治のプチファイアだってゴブリンに対して効果が薄かったし、陽花だって回復が遅かっただろ!」

「落ち着け。別に俺らに反省点がないとは言ってない。ただ、まずはお前から話しているだけだろ」

 

どうもこの勇者は、反省というものをしたがらないタチらしい。というか、自分の失態を認めたくないのか?まるで戦犯探しをしているかのようだ。これでは話が進まないので、まずは俺の反省点からあげることにした。

 

「はぁ、じゃあ、まず俺から。俺の反省点は攻撃力の低さ。それに加え、急所を狙う命中力だと考えている。他に俺の反省点はあるか?」

「ちっ、ない」

「えっと、魔法の連射力に問題があったと思います。えっと...すみません」

 

勇者は未だにイラついているようだ。勇者なら外面だけでもしっかりしておけと思ったが、今言っても仕方がない。その反面、聖女は冷静に物事を判断出来ていると言えるかもしれない。全員高校生なのにえらい違いだ。

 

「じゃあ聖女、自分の反省点はなんかあるか?」

「回復に時間がかかったと思います。あと、全く戦闘に参加できませんでした...」

「回復の時間は要改善だな。それに戦闘職じゃないんだし戦闘に参加する必要は無い」

「はい、すみません」

 

「じゃあ次に勇者。俺らの話を聞いて思いついたのはあるか?」

「その前にその勇者ってのやめてくれ。圭でいい」

「じゃあ、私も陽花でお願い...します」

 

そういえばずっと勇者、聖女呼びだった。特に何か意図したわけでもなく、なんとなくだったが、確かに名前呼びの方がいいだろう。

 

「分かった。で、圭なんかあるか?」

「そうだな。まずさっき出たように、焦ってしまったのはあると思う。あとは対複数での戦闘だな」

「確かにな。対複数は、俺にも当てはまる事だ」

 

圭は、別に頭が悪い訳では無いのだろう。ただ頑固なのだ。なので、しっかり話し合えばしっかりとした意見が出てくることが分かった。

 

「じゃあ、それらを改善する為にどうするかだが...」

 

いつの間にか進行役のようになっていた俺が話を進める。

 

「俺は、攻撃力と殲滅力改善のために、魔法の並列発動の特訓、連射力改善に魔法系スキルの取得なんかがいいと考えている」

 

魔法系スキルは、自分で魔力をねらなくていい分、詠唱の必要がなく、発動速度がはやい。その代わり、応用が効きにくかったり、威力が低かったりという欠点があるが、連射力改善には有効だろう。

(後は、称号の発動条件を理解することだ。)

 

 日頃の訓練でも感じてはいたが、今回の件ではっきりしたことがある。称号(神に至りし者)のステータス5倍効果が発動していない。成長度に補正はかかっていたが、明らかにステータスは低いままだ。そういえば、+〇〇と言った風に書かれているものは固定値のもので、何倍、何%と表記しているものは、倍率補正だそうだ。固定値補正はステータスに表記されるが、倍率補正は表記ない。そのせいで、どのくらい発動しているかすら分からない。邪神の呪いは、固定値のはずだが、ステータスの上昇につれ、その影響力も増した。まあ、色々特殊なものなのだろう。

 

「わ、私は、ヒーリング、ハイヒールなどの上位互換魔法の習得、だと思います」

「そうだな。それと、全体を見渡せる陽花は、俺と圭への指示出しもしてくれると助かる。そのためにも敬語もやめた方がいいと思う」

 

内気な彼女にとって、指示出しと敬語の撤廃は少々酷かもしれないが、魔法発動に詠唱が必要な今は、俺が指示を出すことは難しい。無詠唱が出来るようになれば可能だが、彼女の臆病な性格が治ることも期待して彼女に任せることにした。

 

「わ、分かった。頑張りま…頑張る」


すぐには治らなそうだが、気長に待っつとしよう。

 

「圭はなんかあるか?」

「範囲攻撃の習得と、身体能力強化の魔法スキルを覚えたい」

 

この世界では、魔法や魔法スキルは魔法使いのみのものという訳でもなく、魔法は魔力さえあれば使うことができる。そして、魔法スキルなんかを使えば、剣でも範囲攻撃などが可能だ。もちろんそんな芸当ができるようになるには、才能がある者が血の滲む努力をして習得する必要がある。

 

「よし。全員のこれからの指標が定まったな」

 

そうして、それぞれの課題を達成すべく、更なる特訓に励むのだった。

 

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