3召喚③
まず1つ目の世界に旅立った。創造神の情報によると、この世界には勇者の仲間の賢者として召喚されるらしい。本当は勇者としたかったが、そこまでは干渉出来ないらしい。
まあ、賢者と言うくらいなので大丈夫だとは思うが、一応、最悪の状況も頭に入れておく。そうこう考えているうちに、召喚された。
場所は王の玉座のある階段の前。召喚されたのは俺の他に男女が1人ずつ。玉座に金髪の王が座り、俺らの周りをローブを纏い杖を持った魔法使いと思わしき人物達と金髪の王女と思わしき人物そして大量の宝石があった。部屋の左右にはたくさんの兵士たちがいた。
「異世界の勇者一行よ。よくぞ召喚に応じてくれた」
「ちょっと待ってくれ。勇者?召喚?状況が全く分からない」
無理もない。自分で言うのもなんだが、俺は冷静なタイプだと自負している。知力のステータスが高かったのもそれが理由かもしれない。だが、普通はあの反応が普通だろう。この男の世界には、このようなファンタジー物語も無いかもしれない。
「すまない。説明がまだだった。この世界の平穏は、今、7人の魔王達によって脅かされている。そこで、特別な力を持った異世界の勇者にこの世界を救ってもらうべく召喚させてもらった」
「召喚ってそんな勝手な!」
男は反抗し続けた。話がまとまらないので、俺は片手で男を制し、王に尋ねた。
「元の世界に戻る方法はあるのか?」
もちろん俺にとって元の世界に戻る方法などどうでもいい。いざとなれば死ねばいいからだ。ただ、他の者にとってはとても重要なこと。そして、戻る方法の有無で王達の人柄も知ることができると考えた。戻る方法がないのに、召喚する様な奴らは信用出来ない。
「もちろんだ。しかし今すぐは出来かねる。召喚に大量の魔石を使い、もう大規模儀式魔法を使うだけの魔石が無い。だが、人間領にきた魔獣や魔物を倒せば魔石は得られる。魔王を倒せばモンスターを弱体化させ、さらに効率よく集めることができるだろう」
どうやら周りに大量にある宝石は魔石と言うらしい。何となく分かってはいたが、やはり相当なコストの魔法のようだ。そして肝心の王達の人柄だが、とりあえずは信用するフリをする事にした。戻る方法があるのはいいが、戻る条件があちらに有利過ぎるので、完全に信用は出来ないと考えた。そう考えていたら、男がまだ聞いた。
「戻る方法がある事は分かった。だが、俺たちにその特別な力とやらがあるとは思えない」
俺が元いた世界のように、ファンタジーの物語があるなら、そろそろ察せるだろう。だとしたら、この男の世界には、この様な物語がないと考えるべきか?それとも混乱しすぎているのか?そう考えているうちに、王が、これもまた定番の説明をした。
「その特別な力は確かにある。『ステータス』と唱えることで分かるだろう」
「…ステータス」
男は少し躊躇い、唱えた。だが何も見えない。しかし男には見えているようだった。どうやらステータスを表示しても、周りに見えることはないらしい。創造神が俺のステータスを理解していたのは、そういうスキルがあるのだろう。だが、『ステータスオープン』と唱えると周りにも見えるようになるらしい。男は唱えた。
名前 月樹圭
種族 人間族
職業 勇者
Lv 1
力 530(+150)
俊敏 510
防御力 515
体力 470(+150)
魔力 500
知力 450
魅力 520
特殊スキル
勇者
パッシブスキル
主要言語理解
称号
救う者
*スキル、称号説明
勇者
職業(勇者)により入手。力と体力のステータスに補正。成長度に補正。
主要言語理解
称号(救う者)により入手。その世界において、一定以上使用されている言語を理解することが出来る。
救う者
勇者召喚によって召喚された者。主要言語理解入手。世界を救うための行動時、ステータス3倍。必要経験値1/5
やばいかもしれない。勇者はステータス自体が平均以上。そしてプラス補正付き。大して俺は、ステータス自体が平均以下。そして邪神の呪いで全てにマイナス補正がかかっている。
「なあ、お前はどうだった?」
男改め、勇者が聞いてきた。仕方なく俺も、『ステータスオープン』と唱える。
俺のステータスは天界で見た時と変わっていた。
名前 大神英治
種族 人間族【放浪神】
職業 賢者
Lv 1
力 530(-150)
俊敏 470(-150)
防御力 490 (-150)
体力 520(-150)
魔力 500
知力 560
魅力 400(-150)
特殊スキル
【魂操作 無限蘇生 世界創造 3級神の権能】
成長限界突破 賢者
パッシブスキル
主要言語理解
称号
【神に至りし者 特別3級神】救う者 邪神の呪い(封印)
*スキル、称号説明
賢者
職業(賢者)により入手。魔力、知力に補正。成長度に補正。
どうやら本当に賢者になっていたらしい。それによって新たなスキルと称号を得られた。しかし、何故か、マイナス補正が50増えている。この世界が終わったら創造神を問いただすとしよう。ちなみに、【】で囲われている部分は相手に見えないらしい。それに伴い、それに関連するスキルや称号も見えなくなっている。正直助かった。だが、そんなことよりも重大な問題がある。それは、俺が弱すぎるということだ。魔力と知力も一般人並、他に関しては、マイナス補正のせいで一般人よりも低い。これは、最悪の場合を想定する必要が高くなってきた。勇者が言った。
「お前低すぎね?しかも、邪神の呪いとかお前なにしたんだよ」
俺が知りたい。と言っても仕方ないので、とりあえず王の様子を伺うことにした。
「そなたのステータスは、一般人とくらべても、少し低い。しかし、その称号がある以上、そなたも魔王討伐の重要な戦力なのだ。危険が伴うが協力してくれるか?」
俺は安堵した。もし追い出されでもしたら、国の協力が得られない。そうなれば、生きるのに必死で魔王討伐など、不可能だろう。
「分かりました。微力ながら、協力させてください」
「ああ、助かる」
どうやら、追放は避けることはできたらしい。ちなみに、女の方が一言も喋っていないが、いつの間にか気を失っていた。
その後、気がついた女から聞いたステータスはこうだ。
名前 紫雲陽花
種族 人間族
職業 聖女
Lv 1
力 380
速さ 420
防御力 410
体力 530
魔力 500(+150)
知力 510(+150)
魅力 530
特殊スキル
聖女
パッシブスキル
主要言語理解
称号
救う者
*スキル、称号説明
聖女
職業(聖女)により入手。魔力、知力に 補正。成長度に補正。
こうして全員のステータスの確認を終えた。今日はもう休み、明日から、魔王討伐に向けて動くらしい。




