最終話 まだ少し先の未来
「カイ様、まだ勝負ついてないから
結婚は認められてませんよ」
カイに連れられ車に乗り込んだ燈子は彼の様子を伺うが
「燈子さんは結婚したいんだ?」
と燈子の発言を逆手に取りからかう。
「うう・・・」
照れて何も言えない燈子にカイは笑いを隠しきれない。
「あはは、大丈夫。
一応手は打っているんだ。
アレックスのドレスは新作だから値段は結構する。
ランプシェード以外にもトランクも売っていただろう。
あれも夏に旅行に行く家庭が増えたという話を聞いて秋用に大容量のトランクを仕入れたんだ」
「つまり?」
「つまり、単価は高柳の方が高いと思うけどさっきの一件で値下げ交渉されてもおかしくないだろうって訳さ」
サラッと言いのけたがニヤリと笑うカイはどこか黒い圧を感じる笑みで燈子に笑いかけ、その表情につい絶句してしまう。
「カイ様はもしかしてお父様より怖い人・・・ですか?」
冷や汗をかきながら聞くと
「ちょっとやめてよ!
一緒にしないで」
と呆れられたが燈子はまだ引いたままだ。
信号は赤だ。
隣に座っているせいか、さっきからカイは燈子の手を握ったままだ。
ちょうど手袋から上の手首が重なってる。
「カイ様、もう離してください。ハンドルしっかり握らなきゃ」
これ以上素手で手を握られれてれば刺激が強い未来が視えそうだ。
「大丈夫!大丈夫!そうだ燈子さん、新しい手袋買おう。いや燈子が付けるのは指輪がいい」
「!?」
突然のプロポーズととれる言葉に驚いてると
「はは!また今度、ちゃんとするから。
あ、指輪はちゃんとトーマスに一番いいやつを選んでもらうから任せて」
「え?ええ!?」
頭が追いつかない燈子の手にキスをするカイに彼女の頭はショート寸前だ。
そんな二人をよそに車は順調に輪島の屋敷に向けて進むのであった。
【完】
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最終話です。
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