第1話 耳腐ってんじゃねぇか
初めまして、アカラビットと申します。
この小説は完全な初心者が書いておりますので、もしかしたら脱字、誤字、日本語がおかしいところなど、見てられない箇所があるかと思います。
タイトルでお察しかと思いますが、TS要素があります。
苦手な方はご注意ください。
百合要素は出しますが、そんなにガチっぽい百合は出さないと思います、多分。
ほんのり百合の香りがするくらいだと思います、多分。
投稿頻度はバラバラです。
書いたら即投稿って感じです。不便です、ごめんなさい。
私は基本、あとがきは書きません。
皆さん、お手柔らかにお願いします。
突然だが、昔話をしようじゃないか。
え?俺は誰なんだって?
まぁ、じきに分かるさ。
今からファンタジーー!!!な話をするからよく聞いてくれよ。
昔々の物語……『魔女の国』という所に、”災厄の魔女”という魔女がいた。
災厄の魔女は底なしの魔力で強い。そしてとても優しかった。
だが人々は彼女の素性なんて知らず、災厄の魔女なんて異名をつけて一般人から遠ざけたんだ。
酷い話だろ?
ある日のこと、災厄の魔女の家に一人の男がやってきた。
男はボロボロで傷だらけだったが、災厄の魔女を見てこう言ったんだ。
「お願いします!助けてください!! 」
すると災厄の魔女は首を傾げた。
「あなた……人間よね?どうしてここにいるのかしら?それに私を恐れないなんて珍しい人ね……。」
災厄の魔女はそう言うと男は目を丸くしたがすぐに笑ったんだ。
まるで彼女のことを知っているかのように。
災厄の魔女は少しだけ警戒をした。
何故なら今まで一度も自分を訪ねてきた者はいなかったからだ。
もしかしたら自分を騙そうと企んでいるかもしれないと思ったのだ。
だけど男はそんな彼女を安心させるように優しく微笑んでみせた。
災厄の魔女はその笑顔を見た瞬間、心臓が大きく高鳴った気がしたそうだ。
これは恋の予感かもしれねぇな!
災厄の魔女は男になぜそんなに助けを求めていたのかを聞いた。
すると彼は色々と明かしてくれた。
自分が冒険者だということ。
そして自分の仲間は全員死んだ事。
災厄の魔女はそれを聞いて驚愕した。
一体何があったのか聞いた。
すると彼は答えてくれた。
普通は地上にいるはずのないモンスターが草原をうろついてたそうだ。
そのモンスターに襲われてしまい、男の仲間は全員食われ、自分だけ何故か逃げきれたらしい。
運良く彼女の家の近くを通ったらしく、ここまで来たみたいだ。
災厄の魔女はそれを聞くとすぐさま彼の治療を始めた。
彼女の魔法はとても強力だから彼を一瞬にして回復させた。
その後、彼はお礼を言い、旅の支度をし始めたが、災厄の魔女はそれを止める。
彼は驚いた表情をしていたけど彼女は気にしなかった。
なんで止めたかって?
まあ察しのついてるやつもいるだろうよ。
災厄の魔女は男に恋をしたんだ。
それから二人は一緒に暮らすようになった。
そして子供も授かった。女の子だった。名前はルミナスと名付けられた。
災厄の魔女にとって初めて出来た家族であり初めての子。
災厄の魔女はこの幸せが長く続いて欲しいと願った。
めでたしめでたし。
とまぁ、特に面白いオチもない話だな。
え?この話をして何になるんだって?
いやまぁ、この昔話を聞いたうえで、俺の話も聞いて欲しいんだ。
昔話はもういいって?
待ってくれよ、すぐ終わるからさ。
もうちょっと話を聞いてくれ。
ここからは語り口調じゃなくて、俺視点の回想になるから読みやすいと思うぜ?
***
「はぁ…おっぱいの大きい魔女お姉さんに会ってみたい…」
第一声に気色悪い言葉を会社で呟いたこの男は、オタクでありブラック企業で働く社畜であった。
いや俺の事なんだけど。
いや、男なら1度はそう思うだろ!?
魔女じゃなくてもさあ、おっぱいの大きいお姉さんに甘やかされたいとか思わない?
だが俺は社畜だ。
彼女作る暇もないしネットサーフィンする暇もないし、仕事ばっかりだ。
俺は童貞なんだぞ!! くそっ!!
だがそんなことを嘆いているうちに俺は過労死してしまった。
死因は寝不足による脳出血。
俺が最後に見た光景はなんも変哲もない寝室の天井だったよ…
童貞のまま死んだ…
来世に期待するしかないな…
俺はゆっくりと目を閉じる。
………
……
…
「ん……?」
いつになっても死なない。
いや死んでるんだろうけど。
まだ意識があるような感覚がする。
俺は試しに目を開けてみた。
「え、真っ暗」
どうなってんだこれ。
なんかふわふわしてる感じがする。
これが死後の世界か? なんもないじゃないk「おい小僧!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」
なんなんだこのババァ!突然後ろから話しかけてきた!!
びっくりした……心臓止まるところだった。
いや誰なんだよこのヨボヨボのババァは。
無駄に露出度高い服きてるし。
こんな婆ちゃんが来ても誰もそそらねぇよ。
「おい小僧。」
「な、なんでしょう…」
「転生したいか?」
「は?」
いきなり何を言ってんだこいつ。
意味わからんのだが。
そもそもここどこだよ。
周りを見渡しても暗闇しか見えない。
それに目の前のババア以外何もない。
「転生したいかって聞いてんだァよ耳腐ってんかい?」
「いやだから話の主旨わかんねぇんだよもっと詳しく説明しろよこのババァ」
「あ?種子植物がなんだって?」
「話の主旨!!お前の方が耳腐ってんじゃねぇか!」
会話が成立しねぇ……。
ていうか何者なんだよほんとに。
すると、そのババアはため息をつきながら口を開いた。
「あたしゃ女神だよ、お前はまだ死ぬような年齢じゃないからお前を転生してやrカフォォ」
「あ〜あ〜おばあちゃんちゃんと入れ歯はめてくださいねぇ」
「ありがとうね。で、話の続きだけどね。お前はまだ死ぬような年齢じゃないから、違う世界でもう1回生きてみないかって提案してんだ。」
……。
それって異世界転生ってこと……だよな……!?
もしかして、おっぱいの大きい魔女お姉さんに会えるんじゃないか!?
「はい!します!転生します!!」
「おぉう……急に元気になるねぇ……じゃあ早速転生の手続きを始めるよ。」
おおっしゃあ!!これで童貞卒業だ!
「最後にお前の願いをひとつ叶えてやろうじゃないか、願いは何だい?」
やっぱりここはあれだろ。
「おっぱいの大きい魔女のお姉さんのハーレムを作りたい!!」
「あ?なんだって?」
「おっぱいの大きい魔女のお姉さんのハーレムを作りたい!」
「魔女になりたい?」
「いや、ちがっ…」
「よぅしわかった!お前の来世は魔女!そして災厄の魔女の娘だ!!」
「は、え?」
俺の周りに魔法陣が現れた。
な、な、な、な、なにが起きてんの? 魔法陣から光が出て俺の体を包み込む。
俺は必死に抵抗したが、そんなのは無意味で、俺の意識は途切れていく。
最後に放った俺の言葉は………
「くそババアァァァァァァアアア!!!!!!!!!!!!」