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閑話 フィーのおさんぽ(フィー視点)

 これーはアークィンとニペルが出会うほんの少し前のはなーし。

 あちしは主様に旅の報告する為~に、故郷に歩いて向かってたーよー。


「ふぃー、一杯歩いたー。ちょと休憩」


 まだ機空船も見えるトコだけど地面にぺたーり。

 冷たいのは得意だかーら全然平気ー。


 でもでも落ち着くーと、甘味が欲しくなるー。

 そんな時はこれー。


「フィー特製、氷用シロップ~~~!」


 アークィンの創った砂糖と色々わからない素材を混ぜて作ったーシロップ。

 とても甘くてーカラフルですきー。


 これを思いっきりぶちまけーればー雪が虹色にー。


 後はズゴゴゴと吸い込みながら~一気につきすすーむ。

 これやると歩くより速く進めーるよー。

 ※※※良い子は真似しちゃだーめ※※※


「ハッ! あれはっ!」


 でもそんな時ーあちしの目の前に予想もしなかった存在が現れーた。


 ネッコ!

 かわわネッコ!

 あちしのお気に入り、毛玉ネッコー!


「あの子はさっき追いかけてた子やよー。ここで会ったが百年目ー」


 説明しよーう。

 白空界のネッコはまんまる毛玉で有名その名も【コルコル】全身が白く長い毛で覆われ基本的に見えるのは手足と目と鼻だけでその姿から歩く毛玉と呼ばれてネッコ好きに親しまれているけど白空界以外では飼う事が難しいのでとても希少種扱いされている神の如きネ~コ~。


 あの子をもふもふするのがあちしとっても大好きー。

 なので今度は絶対に捕まえーる。


「ピャ!」

「ア"ッ!?」


 でももう見つかったーよ。

 警戒され過ぎちゃってた。


 だけど安心ーコルコルの足はとってもおそーい。

 普通のネッコよりもずっとおそーい。


 惜しむらくは、あちしがそれよりももっとおそーい。


 コルコル急いで逃げていくー。

 諦めきれないあちし、転がって追いかけーる。

 吹雪の暗がりの中をごろごーろー。

 愛の逃避行~。


「なーにやってるのですかフィー」


 そんな時ー吹雪いた空からニペルが舞い降りてきたーよ。

 さすがニペル、あちしの事をよーくしってる。


「あ、ニペルきた」

「きた、じゃないでしょう? 気配を感じてこっちから来てみれば、相変わらずネコがお好きな事で」


 二人とも吹雪なんてへっちゃーら。

 山登らなければ夜中ずっと外にいてもへーき。

 ニペルは目もいいからー空飛んでも見渡せてすぐ見つけてくれるよー。


「毎度こうして探す身にもなってみなさいな」

「あちしは探してもらえてうれーし、ぐふふ」

「はいはい」


 出来ればコルコルも捕まえて欲しかーた。

 けどニペルはもふもふそこまで好きじゃないからざんねーん。

 真面目なのよこの娘。


「で、今回の旅の収穫は如何なのです?」

「主様にー言われた人は集めーた。けど」

「けど?」

「もっとすごーい人みつけたーよ。アークィン、あの人はふつーじゃなーいー」

「へぇ……」


 本当はもっと楽しいこと話したーい。

 旅の思い出とかもーいぱーい。

 そんな話もニペルはあまりしたくないみたい。


 外、出られないからかなー。


「フィーがそんな事を云う方、会ってみたいですねぇ~♪」

「きっと村にいるーよ。きっと気に入るー」

「まぁ! それなら是非ともお逢いしたい所ですわねぇ。なら、ちょっとお邪魔しちゃおうかしら~~~♪」

「あっ、ニペル一人で飛んでっちゃだーめー!」

 

 こんな好奇心一杯なのーに。


 そう言えばニペル、結構言葉足らずな娘だーた。

 思えばアークィンとそっくりみたいな感じだーた。

 だから多分話し易かーたのよ。


 ハッ! でもそれじゃ、お互い勘違いしちゃうかーも。


 ニペルはどうなっても平気だけど、アークィンはだーめ!

 じゃあ早く戻らなきゃ、どっちかが磨り潰されるまえーに。


 いそご、いそご!




 こうやってあちしは機空船に戻ったーのよ。

 幸い、ギリギリで戦いにならなかったからよかーた。

 もしあと数秒遅れてたら、多分あちしもニペルだたナニカを掃除させられる所だったかもしれにゃい。


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