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91_魔気 侵食

「梨花!」


 僕は祖母の声を聞いた瞬間にグレモから放たれたムチ状の魔気を右に飛んでさけその際小石を拾い一度地面を蹴ったあと

 梨花をさらい空中に飛び上り腕に魔力をこめた


「おにい!だめ」


 梨花は攻撃を仕掛けようとする僕の右腕をつかんで止める


「っく」


(どうする? 考えろ)


「ラスト!少し避けるのじゃ テリトリアルプリズン(呻く回廊)!」


「ばあちゃん!」


 祖母は僕にグレモから避けるよう指示すると大量に魔気を体に取り入れながら魔法を発動する

 グレモのまわりが四角形にひかり四角錐状に空間を閉じていく


(タマちゃんのチーム名はここからきてるのか・・・・・・)


 そしてその光が頂点に達するとグレモの動きがピタリと止まった


「ふう あぶなかったわい グレモの中のグレモールかインキアスか・・・・・・はたまた別のなに者かか・・・・・・このダンジョンの魔気の濃さによって覚醒しようとしておるようじゃ 」


 祖母はそう言いながらも魔法の手を緩めることはない


「・・・・・・しかし困ったのう このままの状態であれば維持することは可能だが 妾は動くことができんの タマァ なにか良い解決策はないかのぅ?」


 祖母は地上で腕を組み難しい顔してテリトリアルプリズンを眺めるタマちゃんに声をかける


「にゃ まぁ ある程度予測はしていた事ではあるんにゃが・・・・・・ 」


 そして一度ゆっくりと目を閉じたあとその目を開け話し始めた


「ラミス この前タマが転生の際二つの魂が見えたといっていたにゃ ・・・・・・にゃ・・・・・・ タマはある呪いによってこの体の中に二つの魂が存在してるにゃ きっと・・・・・・ 今のグレモの状態はタマの状態に似ているにゃ 本来静かであるはずの中の魂が魔気の影響を受けて暴走を始めたにゃ このままではグレモは中の魂に体を乗っ取られるかもしれないにゃ」


「タマよ・・・・・・なにかこの状態を回避する良い案でもあるのか?」


 祖母はテリトリアルプリズンを維持しながらタマちゃんに問う


「・・・・・・」


 タマちゃんは今にも泣き出しそうな悲痛な顔を祖母に一瞬見せたあとしばらくだまっていた


「案は・・・・・・ 案は・・・・・・ ある・・・・・・にゃ」


 そして力ない声でぼそりと言ったあと続ける


「魂を分離するには魔青雨の雫をつけた賢者の石が3つ必要になるにゃ・・・・・・」


「なんと・・・・・・魔青雨? 賢者の石?・・・・・・じゃと?」


「そうにゃ ・・・・・・タマは今3つの賢者の石を持っているにゃ・・・・・・そのうち2つは魔青雨の雫がつけられたものでこれがもう一つあれば魂の分離を行うための儀式ができるにゃ・・・・・・」


「・・・・・・魔青雨とは魔王因子を持ったものが死んだ際降らす雨じゃ・・・・・・であれば・・・・・・ある」


「あるにゃ? ラミス 本当にあるにゃ?・・・・・・ タマは・・・・・・タマは・・・・・・それを探して・・・・・・」


 タマちゃんは下を向き震えている


「・・・・・・タマ 大丈夫かの?」


 しばらく沈黙が続いたあとタマちゃんは何かをふりきるように笑顔をつくり祖母の方をむいて言った


「しかたが・・・・・・ないにゃ・・・・・・ タマはまた 探せばいい・・・・・・ラミス それはどこにあるにゃ?」


「・・・・・・うむ 魔王城じゃ 魔王城の薬師の金庫にはそれがあるはずじゃ・・・・・・まぁ アガレスちゃんがそれを使っていなければの話じゃがの」


「ラストよ お主 ポータルでひとっ走り 取ってくるのじゃ」


 祖母はいまだテリトリアルプリズンを維持しながら僕に言う


「・・・・・・タマちゃん」


 僕はさっきまで意気消沈していたタマちゃんの方を向きタマちゃんに確認をとろうとする


「・・・・・ラスト いってくるにゃ」


 タマちゃんは僕と目を合わすこともなくそういった


「・・・・・・タマよ すまぬな・・・・・・」


 祖母は一言タマちゃんにそういったまままたグレモの結界の方を向いた


 ・・・・・・


 その後僕はアルミちゃんに魔青雨と賢者の石の事を伝えたあと 目の前で魔王城を思い浮かべポータルを出現させる


「ラスト ラミス様がこんな時だ すまないが 僕は今回君についていくことができない だが一つだけ言っておく」


「なに?」


「・・・・・・・浮気をしたら殺すよ」


(ひぃ)


「じゃ じゃあ いってきます」


 僕は急いで眼の前に開いたポータルに飛び込む


「きゃあ」


「ひゃあ」


「・・・・・・」


 湯気で立ち込めたお風呂に女性の短い悲鳴が響いた


(ああ やっぱり出口は女風呂なんだな・・・・・・この機能どうにかならないかな)


「びっくりしたぁ ラスト どうしたの?」


「ああああ ラ ラ ラストラ あ あ あの」


「あの みみんな 裸 裸・・・・・・」


「ラスト なに 照れてんの? 私達にあんなことやこんなことしておいていまさら・・・・・・ねえ また 補充してぇ・・・・・・」


 湯船にいたのはルウミーナ ラストラ クレゼルの3人だ 3人はなにも隠す様子もなく僕ににじりよってくる


「あ あの 今日はちょっと急ぎの用事が・・・・・・ごめんなさーい」


 僕は急いで風呂場から飛び出す


(うん 確かに魔王城だ・・・・・・ルウミーナ ラストラ クレゼルがお風呂にいたのは助かった)


 僕は魔王の謁見室のアガレスちゃんに会うべく魔王城の外壁を蹴りながら登っていく 外から行くのは魔王城の中のさまざまなトラップを避けたかったからだ


「ふう やっとついた・・・・・・ アガレスちゃん いる?」


 僕は謁見室のバルコニーから顔だけ出して玉座に声をかけた


「なんと ラスト アガレスはびっくりして驚愕しているのです いったいどうしてここに帰還して来訪したのですか?」


 アガレスちゃんは驚きを隠せない様子であたふたと本をしまった





























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