85_鍵
「実はこいつぁーミカエルちゃんから聞いた話なんだがな・・・・・・」
駐竜車場のタマカーの中 頭のねじりはちまきをぎゅっと締めながら板さんは話を始めた
「今回のこの毒霧の拡大は毒霧の森の沼のほとりにある木に空いた穴より噴出している毒霧が原因となっているらしいってこった・・・・・・厄介なことにこいつぁどうやら神たちが古の魔王グレモールを封印したところらしい」
「にゃ やっぱりそうだったのかぁ 伝説は本当だったんだにゃ だんだん分かってきたにゃ・・・・・・ということはインキアスが魔気暴走の後 そこにたどり着き何らかの契約を交わしグレモールの封印は解かれグレモールにより塞がれていた穴が開放され そこから毒霧が拡散しているということにゃのかにゃ」
タマちゃんは梨花と遊んでいるグレモちゃんをちらりと見ながら話す
「さすがはタマだな べらんめえ だがなぁ 魔王クラスを封印した穴ってこたぁ 神たちがそれだけ強力な結界を作っていたってこったーな それでな オイラはミカエルちゃんにその穴を今塞ぐことはできるのかって聞いてみたんだよ そしたらミカエルちゃんはこう答えた ”今の私達には無理・・・・・・” と なんでも神たちが封印の儀式に使う 有翼の巫女象は 前の神魔大戦のときラミス軍によって奪われたあと行方がわからなくなっているらしいからな」
そういって板さんは僕の方をちらりと見る
「あらぁ あはぁ それなら 私たち どこにあるか知ってるわよ ねぇ ア ル ミ ふぅ」
サキさんは板さんの言葉に気怠そうにそう答えるとアルミちゃんにバトンを渡した
「そうだね 僕たちはその当時神からの戦利品や貴重品をとある場所へ持っていっていたからな まぁ アガレスちゃんが魔王になってからは一度もいったことはないんだけど 鍵はラミス様が持ってるしね」
「おばあちゃんがそこの鍵持ってるの?アルミちゃん ある場所ってどこ?」
僕は祖父や祖母からそんなところがあるなんてことを聞いたことがない まぁそんな象があったとがあったとしても僕には使い方すらわからないだろう 魔王の宝物庫などと聞くと僕の中の中2病がふつふつと湧いてくるのだ(顔にはださないけどね あれ アルミちゃんなんかやさしい顔でこっち見てる・・・・・・)
「ラスト ラミス様の宝物庫は魔気の根源ダンジョンの地下15層にあるんだ」
「にゃにゃ にゃるほど そこなら魔気の影響をうけて神の軍や他の一族は力を出すことができにゃいってことだにゃ ラミスはよく考えたにゃ」
アルミちゃんの話を聞くとタマちゃんは腕組みをしながらうんうんと頷きながらそう言った
「・・・・・・まぁ そういうことだね それで・・・・・・サキちゃんどうするんだ?」
「ふう もちろん イ く わ よ フフ ねぇ ねこちゃん 近くまで おくってく れ る かしら ねぇ」
「にゃ サキの頼みならタマカーで入口まで送るにゃ にゃが その前に 魔王城でラミスと会うにゃよ 鍵もいるにゃよ」
タマちゃんはそういってコックピットに集まっている者を見回した
・・・・・・
「さ それじゃ そろそろ オイラは帰るとするかな そこの嬢ちゃんも少年も今の所心配なさそうだからな おう ユグ坊 一段落ついたらその2人オイラの所につれてきな」
「師匠 わかったじょ ユグが責任を持って師匠のところへ連れて行くじょ」
どうやら一段落ついたら僕とグレモはユグドラに連れられどこかに行くことが決まったようだ
板さんはグレモに対する推測と対応をタマちゃんと簡単に話し合ったあとタマカーを下車しまマナボードのある方角へカラカラと下駄のようなものの音を響かせながら豪快に歩いて帰って行った
「にゃにゃ それじゃー 魔王城に向かって出発進行にゃ」
タマちゃんの号令ととともにタマカーはゆっくりと動き出す
・・・・・・
毒霧の森は正確な時間によってその毒を噴出するため僕たちはその日の明け方この森を通過することに決まった
「ん? 人にゃ アルミ いいかにゃ?」
「うん 行ってくる ラスト 行こう」
前方から狼狽気味でやってくる人をいち早く察知しタマカーに魔法迷彩をかけ止めたタマちゃんはアルミちゃんに話しかける
僕はわけがわからずぼーっと様子を眺めていたがアルミちゃんはどうやらタマカーを降りてこの人と接触するようだ
「タマカーに乗ってる限りできることをしなくちゃな 周辺の様子を探るのも重要な任務だよ ラスト」
アルミちゃんはコックピットの壁にわりと無造作においてあった自分の大剣を取り背中に背負うと僕にそういった
僕は焦ったがとくに僕に武器はないのでそのままアルミちゃんの後ろをついていく
タマカーは魔法迷彩をかけたまま入口を開いて僕たちを排出した
・・・・・・
「どうか しましたか?」
「ああああ もう終わりだ 世界のはめつだ あ あ あ」
その男は兵士の様だったが顔を手で覆いながらその場でしゃがみこんでしまった
「落ち着くんだ いったい魔王城で何が起きているんだ?」
アルミちゃんはゆっくりとその男に聞く
「あんたら ここから先には行かないほうがいい・・・・・・今 最強と呼ばれた古の魔王が復活し前魔王アガレス様と戦っている・・・・・・ああ なんとおそろしい」
(え ばあちゃんとアガレスちゃん戦ってんの?)
僕らは顔を見合わせる
男は顔だけ上げそう言うとまた手で顔覆ってオイオイと泣き出した 次にアガレスちゃんが違う質問を投げかけたが男のリアクションは同じだ
(NPCですか?)
僕らは男をほっといてタマカーへ戻りタマちゃんへこれを報告し任務を完了した
「まずいにゃ 本当にアガレスとラミスが戦っているにゃら 非常にまずい事態にゃ とにかく魔王城に急ぐにゃ」
タマちゃんはタマカーを発進させるとそのスピードを上げた




