73_サンドイッチ
「ラスト そろそろでしょうか?」
「了 解っ」
僕は爺さんの魔導書を洞窟入口の方向に向けリモート魔法の詠唱をおこなった
ドゴーン
「きゃっ」
洞窟内に閃光が走った後 音と空気の揺れる感じが伝わってくる
ショウガ いや ラストラが小さな悲鳴をあげる
「みんな 今の爆発で相当の被害を相手に与えたとおもわれますが残りの敵はまだこちらに向かってきていると考えられます 後方にもしっかり注意を向けておいておいてください」
リリスはそう言いながら両腕に魔力をためている
「リリス これってどこに出るの?」
「ああ ここは無数に出口が存在しているらしいのですが通路として使っているのは川の温泉の東にそびえる山脈の南側の中腹あたりですね 待ち合わせ場所の砂漠の入口にはかなり近いとおもわれます・・・・・・・・が・・・・・・」
「が?」
キエーッ ガコッ 前方で何かがバサと飛び上がった音がした
「ココは 魔獣の巣なのよっ」
そう言うとリリスは前方に向けて魔法弾を乱射する
「全部倒すことはまず無理ですので 魔獣たちを撹乱しながら進みます ルウ ラス クレ! 」
「はい マム」
日頃の訓練が功をなしているのか 3人はこなれた感じで僕とリリスから放射状に離れ魔獣に強烈な光を放つ威嚇弾を打つ
魔獣は洞窟内でその光があまりにまばゆいのか数十秒動きを止める その間を縫うようにして僕らは歩みを進める
・・・・・・
僕らが洞窟内の魔獣に手こずっている間にギエルたちが追いついてきているようだ
洞窟内に威嚇弾の光が光っては暗くなる
「リリース 出てこい 貴様は逃げられん 裏切り者には死を!」
洞窟内にギエルの甲高い声がこだまする
「っく 近いな やはりギエルは洞窟入口の攻撃を回避したようですね」
「ルウ ラス クレ 一度こちらに帰って来てください」
「はい マム!」
「しばらく威嚇弾を発射せず様子を見ましょう・・・・・・ ラスト 魔獣は暗闇に目が慣れれば襲ってきます 援護をお願いします」
リリスの言葉を聞いた僕は下に落ちている小石を拾い戦闘の準備をする
キエエエエッ
洞窟内の魔獣はその長い首についた蛇の頭をこちらに向け奇声を上げたかと思うと飛び上がりこちらへ向かってきた
「来る!」
「うらぁあああ」
僕は手に握った小石を向かってきた魔獣の頭めがけて投げつけた
魔力を込めて放った小石は一匹の魔獣の頭を貫通し後ろの岩へぶつかり巨大な反響音を轟かせる
「見つけたぞー リリース そこおおおおかあ」
ギエルは騎乗している魔獣化した触鬼に鞭をいれ左右の岩を蹴らせながらこちらへ追いついてくる
最初の僕の攻撃で生き残った兵たちもギエルの後を追っているようだ
「っく 止むをえません ルウ ラス クレ!魔気監獄を・・・・・・」
リリスは3人に号令をかける
「イエス マム!」
「ラスト あなたはそのまま前にいる魔獣と戦ってください ギエルのほうは私たちのほうでなんとかしてみます」
「い いえす ま ママム」
「・・・・・・ラスト なれないことはしなくていいです・・・・・・」
(し しまったぁ カミカミですやん つい言ってしまったがこれはすごく恥ずかしい )
しかし僕の失敗で少しだけリリスやほかの3人の緊張もほぐれたようだ
再び3人は暗闇にまぎれていきリリスと僕から少し離れた位置にばらばらに陣取った
僕は進行方向を向いたまま魔獣の声が聞こえるほうに魔弾いしつぶてを投げつけた




