65_リリス合流
夕刻僕は使い魔からの返信を聞かされるため祖母の部屋に呼ばれた
「ラスト 読むぞ」
祖母は僕に確認を取るとリリスからの手紙を読み始めた
「日ごろのご疎音をどうかお許しください とは言えおばさまがこの世界におられることも知らず使い魔がやってきて驚いている次第なのです」
祖母はため息をつくと手紙の続きを読み始めた
「私はいまインキアスという新しい魔王の幹部としてエルフの村を包囲する仕事をしております 部下たちはアホばかりで使い物になりませんが一度おばさまにも私の仕事ぶりをみてもらいたいものです 3日後お休みをいただきましたのでその時お会いできたら等と思っております お返事お待ちしています かしこ かしこ」
「うむ あまり変わってはおらんようじゃ この分だとインキアスの言霊の影響もないようじゃの ラスト お前のおばさんに当たる人じゃ お前に合えばきっと喜ぶじゃろ いっしょにいくのじゃ」
「ばあちゃん 親父とリリスさんってのは仲が悪いんじゃなかったの?」
「ああ しかし妾とリリスはさほど仲が悪いわけではないのじゃ もちろんアスモのことは切り出されるまで言わぬつもりじゃ まぁ妾がこちらに帰ってきたということを考えれば多少なりとも察することもあろうがの うまく話ができれば戦況が変わるかもしれん」
祖母は3日後リリスに内密に川の温泉にて落ち合うよう使い魔を飛ばした
・・・・・・
「ラストや すまんが川の温泉まで転移ゲートを出してもらえるかの・・・・・・女湯でもかまわん」
「ばあちゃん 大丈夫 湯船に行かないように考えるよ」
「うむ」
「転移ゲート!」
「ばあちゃんいいよ」
僕は祖母を転移ゲートに通した後自分も続いた
バシャン きゃああ
「やっぱり 女湯じゃったの・・・・・・」
「・・・・・・はは ばあちゃんごめん」
湯船に浸かっている祖母がニヤリといじわるな笑みを浮かべたが僕は気に止めない素振りをしながらそこから立ち去ることとなった
「お 来たようじゃの・・・・・・」
数時間後温泉旅館のロビーにいた僕らに濃い紫色の髪をした女性が声をかけた
父と敵陣地を覗いたときに兵士の頭を魔法により爆ぜさせた女性・・・・・・そう リリスだ
しかし その時の狂気と殺気だった雰囲気とは全く別人のような穏やかな雰囲気を感じる
「おばさま・・・・・・ お元気でしたか? 風の便りで もうこの世界にはいないと聞いておりました」
リリスはそういうと一度僕の方を見て少し怯えたような素振りを見せながら祖母に話かけた
「・・・・・・ あの おばさま」
「ああ ああ そうそう こっちは妾の娘ラミの子 うーん まぁ お主の甥にあたるラストじゃ・・・・・・」
祖母はリリスの言葉が終わらないうちに僕を紹介した
「まぁ なんとなくこの子の髪の色で気づいているかもしれんがアスモの子じゃ・・・・・・」
リリスは一度僕に向けて大量の魔気と殺気を放ったがそのあとすぐに落ち着きを取り戻した
そして僕を抱きしめた
「ようこそ こちらの世界へ・・・・・・」
その感情の変化が僕にはわからなかったが祖母はうむと静かにうなずいた
「ラスト君だったね 急にごめんなさい ふふ なにかあったらおばさんにいいなさいね 力になるわ こう見えておばさん すごい強いんだから・・・・・・ あの おばさま あ 兄は・・・・・・」
「ああ・・・・・・もちろんいっしょにおる じゃが この前お前の姿を見てからどこかへいってしもうた・・・・・・」
「ング・・・・・・」
リリスは一瞬悲痛な表情を見せたかと思うとキッと精悍な顔立ちに戻り祖母の話を聞いた
「リリスよ 実は今日来たのはお主に伝えたいことがあってな・・・・・・ ここでは話ができん・・・・・・サキに場所を確保してもらうがそこまできてもろうていいかの?」
「ええ 大丈夫です」
・・・・・・
「ラミス様 こちらへどうぞ」
「うむ」
旅館の従業員が僕らをロビーから旅館の屋上にあるvipルームに案内したのは祖母がサキさんへ使い魔を飛ばし数十分立った頃だった




