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55/115

55_合成

 この異世界の2つの月が満月になったその日 僕たちはサキュバスの街C地区にあるとある建物から出てくる少年を見張っていた


「出てきたにゃ みんな行動開始にゃよ」


 建物の中から荷物をもった3人の女性を従わせている少年が出てくる

 インキアスの出てきた向かいの建物の中からその様子を伺っていた僕たちにタマちゃんが小声で合図する


 僕らはインキアスたちがサキュバスの街から出てインキュバスの街を抜けるまでひとまずパーティーをバラけさせ2人ずつのバディーを組んで行動することとなった


 戦力を考慮し編成はタマちゃんとサキさん ナバとカンナさん アルミちゃんと僕 そしてラミスばあちゃんと梨花となった


「いこうか アルミちゃん」


「あ ああ」


 僕はアルミちゃんの手を引きそっと動き出した

 途中インキアスの街のごろつきに梨花とばあちゃんが絡まれるというトラブルあったがばあちゃんの弱い精神攻撃で撃退したらしい

 後に幼女の姿2人でインキアスの街を歩かせたのは駄策であったとタマちゃんが言っていた


 インキアスが街を出ると 僕たちはミューだけをインキアス尾行に放ちカダ火山の入口手前で皆集合した


「じゃあ ラスト頼むにゃ」


「了解」


 僕は頭に装着したヘッドディスプレイに軽く魔力を流し込み起動させる 現在のミューの位置と見ている景色が眼の前に映し出される 僕はそれを近くにあった岩へ投影させる アップデートは完全に成功したようだ


「僕たちとの距離は約500メートン まだわからないけどインキアスは火口付近へ向かっているようだね」


「うにゃ ラストそのままナビを頼むにゃ もう少しだけ離れてもいいかもしれにゃい みんなゆっくり動くにゃよ」


 タマちゃんの合図でみんな声もなく動き出す


 しばらくしてインキアスは火口付近にある洞窟の中へ入っていった

 インキアスは洞窟の中にある開けた場所へ出るとその場所の一段高くなったところにある椅子へと腰掛けた


「ひざまずけ!」


 インキアスの言魂が洞窟に響くとついてきた3人の女たちは荷物を持ったままその位置にひざまずかされたようだ

 女達は街を出る頃 能天気にしていたがカダ火山に入ったあたりからその異様さに気づいたのか皆怯えた表情となっていた

 そしてインキアスの言魂で意に反した行動をとらされている自分に苦悶の表情を浮かべているように見える


「ははは お前たちは僕にみそめられた ゆえに最高の栄誉をさずけようとおもってる」


「イ インキアス様 ここはどこですか 私達はいったいなにをすれば・・・・・・」


 そのままの体制で怯えながらも女はインキアスに問をなげかける


「んー なにもしなくていいよ そこにいればいい そこにね」


 パチン


 インキアスが指を鳴らすと女たちがしゃがみこんでいるその位置に囲み込むようにあやしく光る魔法陣があらわれた


「ん なんじゃ あの魔法陣は・・・・・・」


 ばあちゃんが岩肌に映し出されている映像を食入りようにながめながらつぶやく


 パチン


 静かな洞窟の中その儀式とも思えるインキアスの行動はすすんでゆく

 インキアスは空中に2つの檻を浮かべその檻を魔法陣の中央へとゆっくりと降ろした


「魔獣 と 触鬼 か・・・・・・ そういうことじゃったか・・・・・・なんとむごい」


 祖母がそうつぶやいた瞬間


 魔法陣の中が激しくひかり女達の絶叫が洞窟内へと響いた


 そして 魔法陣の光がおさまる頃 そこに 一体の魔獣が誕生した


「はい はい 皆様 おつとめ ごくろうさん さあ魔獣ちゃんはここに入っていてね ははは」


 インキアスは目の前でおきた陰惨な光景にも顔色も変えず上機嫌にそういうと魔獣の上に檻を降ろした


「さて 希望 絶望 羨望 元魔王はいい子にしてるかな あはは そろそろ音をあげてもいい頃なんだがな・・・・・・」


 インキアスは独り言をいいながら立ち上がると移動を開始した



























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