50_有力な情報
「タマちゃん そして僕はあそこでなにをすればいいの?」
「ああ ラスト そんにゃに気負うことはないにゃ そこの公園でたむろしている人たちに混じっておしゃべりを聞くにゃ ここはお昼時になるとこの周辺にある会社やターゲットの組織の従業員たちが休みに来るにゃよ 情報はところどころにおちてるにゃよ 後で耳がよく聞こえるようになる魔法を教えるにゃ」
僕はタマちゃんに魔法により耳の感度が良くなる方法を教わり魔王配下の組織の会社の前にある公園で自然な格好でアルミちゃんと待機する
ここでいう自然な格好というのはアルミちゃんとカップルを演じるというものだ
「おい ラスト も もう少し近づいたほうがいいとおもわないか?」
サキさんのムフフ献身的な治療で全開したアルミちゃんは珍しくもじもじしながらそんな事を言った
「・・・・・・」
僕は恥ずかしいので無言で少しだけ移動した
「あ ラスト カップルなんだったら 手でもつないだほうがそれらしく見えないかな」
僕は恥ずかしいので無言でそっと手を触れた
手をつなぎ寄り添う2人は誰が見ても自然なカップルであろう
「はいはい あんたらぁ ちょっとはなれんさいなぁ」
途中ナバが後ろからヌッっと出てきてそんなことを言う場面があったが僕らはハハハと笑い飛ばしただけだった
お昼になり周辺の会社からぞろぞろと人が出てきた
「ラスト 来たようだ」
僕はカップル装いながら耳の感度をあげ周りの声を聞いている
「だからぁ聞いてよ彼がさぁ・・・ 帝都にあるダンジョンで・・・ 今上司にさんざん絞られて・・・ 」
皆元いた世界でテレビで見ていたワイドショーの話題と大差ない話をしているようだ
「インキアス様は・・・」
僕はその名前を聞いたような気がしてそこに集中して感度を上げる
「つぎの満月の夜インキアス様はこの組織の優秀な人材を一人だけお連れになってどこか行くらしいね」
「ふーん きっと選ばれる人はきっと美人で素敵な方なのね何をするか知らないけどその方の出世はきまったようなものねぇ 私達には関係ない話だろうけどね あははは」
「そうね あなたには関係ない話かもね うふふ」
「んもう なにそのいいかたぁ 失礼しちゃうわ あははは」
弁当のようなものを頬張りながらきゃっきゃっと話す2人の話によりインキアスは次の満月の夜この組織の誰かを引き連れ動くであろうことがわかった
「アルミちゃん インキアスは次の満月の日動くらしいよ」
僕はアルミちゃんに何気なくこっそりとこの事を耳打ちした
「ラ ラスト い いま 君は な なんて言ったんだい?」
そこには顔面蒼白になってガタガタ震えだしたアルミちゃんがいた
しまったと思ったときには遅かった
僕はサキさんが言っていたインキアスがアルミちゃんの前世の元カレであったという情報を思い出しひどく後悔をした
「し 新魔王はイ インキアス なのかい?信じられ・・・ す すまない ラ ラスト ぼ 僕はあいつに抗うことができない・・・・・・」
「ご ごめん アルミちゃん」
僕はタマちゃんに作戦の終了を伝え震えたまま怯えた表情を浮かべるアルミちゃんとともに皆のところへ戻った
様子がおかしくなったアルミちゃんはしばらく怯えながらぶつぶつ独り言を言っていたが徐々にもとの情緒を取り戻していった
「ごめんねぇ アルミ わたし タマちゃんから インキアスのこと 聞いてると思ってたの フウ ねぇ」
サキさんの用意してくれた拠点に帰った僕たちは早速次の策をねるため会議を行っていた
「いや サキ 僕の方こそ何も聞くことなく作戦に参加してしまった 安易だったとしか言い訳がつかない しかし今回の作戦僕は奴に近づくことはできない本当にすまない ただ 奴のスキルのことで知っていることがある・・・・・・これを伝えておかないとおそらく誰も奴を止められない」
アルミちゃんは落胆した様子で皆に話し始めた




