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47_ラスト覚醒

(はやくしないと アルミちゃん死んでしまう・・・・・・早く 早く 早く・・・・・・)


 アルミちゃんは魔獣に噛みちぎられた腕を抑え苦悶の表情を浮かべている


「死ね 死ね 早く どけろよ この野郎 この野郎 ・・・・・・」


 僕は襲いかかってくる魔獣を片っ端から爆ぜさせる

 何も考えられない 

 ただ この人を生かしたい

 焦りや不安は僕の怒りと憎悪を掻き立てる


「いかん ラスト 暴走するでない!」


 祖母は戦いながら僕の異常に気づき激をとばしその言葉で僕はハッとする

 僕はどうしたのだろう?憎悪と怒りで我を忘れているはずなのにはっきりと敵の動きが見えるのだ

 そして何よりも力がどこからか湧いているような いや どこからか集まってきているようなそんな感覚を身につけた


「ほう 覚醒しおったか・・・・・・その光る右眼は妾に 髪はアスモの輝く銀髪じゃな ラスト ここは妾が引き受けた ぬしはアルミを回復へつれて行くが良い」


「ばあちゃん ゴメン・・・・・・」


「なに 気にするなこの程度の敵・・・少し気合をいれる ナベちゃん カンナ 少しさがれぃ」


 祖母は魔獣を操っているであろうテイマーたちを見つけては魔弾を放つ

 僕は敵の切れ間を見つけ転移ゲートを出現させアルミちゃんを抱えその中へと飛び込んだ

 行き先はサキさんのホテルだ


「きゃああ」


 裸の女性が一人叫び声を上げ衣服を抱え座り込む どうやらホテルの大浴場の脱衣所のようだ


「驚かせてすみません けが人がいます 少しだけここをお借りします」


 血だらけのアルミちゃんを抱えている僕を見て女性は静かに衣服を着替え出ていった

 僕は苦悶の表情を浮かべているアルミちゃんを脱衣所の長椅子に寝かせ様子を見る 早くなんとかしなければならない


「ど どどうかされましたか?」


 先程の女性が伝えたのだろうかホテルのスタッフと警備員がすぐにやってきて僕に恐る恐る声をかける


「サ サキさんに連絡が取れませんか?」


 ホテルのスタッフはこの前までここに宿泊していた僕とアルミちゃんの顔を覚えていたのか少しホッとした顔をしたあと切り返した


「会長ですか わかりました すぐ連絡をいたします お客様お名前を・・・・・・」


「ラストといいます」


「ラスト様 そちらのお客様 とりあえずうちの医務室の方へお連れいたしましょう」


 流石にこのクラスのホテルになると医務室なども完備しているらしく僕たちはそこに移動してサキさんを待つこととなった


・・・・・・


「ひどい傷ね ごめんね私のヒールではこれが精一杯・・・・・・少しでも楽になってくれたらいいんだけど」


 医務室の医療スタッフはアルミちゃんに応急処置を施してくれているが流れ出る血を抑えるのがやっとのようだ


「はぁはぁ す すまない だ はぁはぁ だいぶ楽になったよ・・・・・・」


 アルミちゃんは苦悶の表情を残したままスタッフにお礼を言っている


「アルミ きたわよ ふう あらぁ ひどい有様 こまったわ はぁ いそがなきゃ ねぇ」


 しばらくしてサキさんがやってきた おそらく超多忙の中すべてを放り出してきたのであろう サキさんには珍しくほつれ髪が出ている サキさんはその髪をかきあげると着ているものを脱ぎ始め医療スタッフにアルミちゃんの服を脱がすように指示をした


「ラストちゃん ちょっと ふぅ 治療を 始めるの ねぇ 外に 出ていてくれる? かしら ハァ」


「アルミ・・・・・・ 荒治療になるわよ フウ 覚悟はいいかしら ねぇ フフフ」


「か 構わない やってく くれ はぁはあ」


 サキさんは妖艶に舌なめずりをしながら裸になりながらアルミちゃんに近づいた


 僕はそれをなるべく見ないようにしながら医務室を出て備え付けてある椅子に腰掛けた


 ・・・・・・


 しばらくして医務室の中でアルミちゃんの叫び声が一度聞こえたあと静かになった













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