46_策略のうさぎ
ナバ目線 カジノ諜報その後のお話です
サキさんのカジノでお客様とアフターファイブ(実際はここは不夜城だお客様のゲームの終了がアフターファイブと言われるものだろう)の約束を取り付けた私は
このカジノビルの最上階ににあるラウンジの予約を取り付けた
もちろんカジノとラウンジの間は高級宿泊施設となっている
ラウンジであれば他のお客様もいるし暴挙にでることもないであろうというタマちゃんの策でいきなり2人きりになることを避けるための策でもある
カジノで私達に勝ちを握らせられたこの男はラウンジのカウンター私の横で上機嫌である
「ハーイ うさぎちゃんでいいのかなぁ 名前はなんていうの? あ ねえちゃんねえちゃんここに最上級のお酒もってきてよ」
男はフロアスタッフを呼びつけると注文を他の客に聞こえるように大声でわめきちらす
(ああ さいあくだわぁ この男 だらず(間抜けもの)だなぁ)
私はそんなことを考えながらも笑顔を絶やさない素敵なナバさんだ
「私 エオスタっていいます こんなところ初めてで・・・・・・」
私は可愛くもじもじしながら偽名を名乗る うまく訛りを出さないで話せているだろうか心配だ
「それで 私に新しいお仕事をいただけると聞いたのですが?・・・」
(ああ やっちまったか?)
私はこの男の生理的嫌悪からか性急に事を運び過ぎたのではないか?そんなことが脳裏をよぎる
不安になり遠くから私を見守ってくれているタマちゃんのほうを見てしまう これもいけない
「まぁまぁ エオスタちゃん かたくるしい話は 後でいいだろ まあとりあえず飲もうよ」
少しだけ不機嫌になった男は私の肩に手をおいた
私はその手に恐怖と悪寒を感じるが急激な拒絶反応は相手に不信感を根強く与えてしまうであろう
「あん いやん 駄目よ ふう」
私はサキさんの真似をしながら手をゆっくりと払う これでよかったか?男の目線は私の胸の谷間に釘付けだこれだけ露骨に下心が丸見えな男も珍しかろう
・・・・・・お酒が来たようだ助かった
「飲みましょ」
ふふ これからはナバさんとこの男の飲み比べだ 実はタマちゃんからアルコールを分解する魔法錠剤を渡されている これをコップにいれておけば酔わないであろうがせっかくの良いお酒だ一杯だけ頂いておこう
私は一杯目を豪快に飲み干し2杯目からタマちゃんにもらった錠剤をコップにこっそりといれそれを飲む
まずい まずい なんて味だ
「このお酒 おいしいわぁ どうぞ」
私は必死でひきつった笑顔をつくりながら男のコップに酒が空にならないよう酌をする
もう少し酔わせなければ確信にせまる情報は聞き出せそうにない ナバさん頑張れ今のナバさんはセクシークイーンに見えているはずよ 自身をもつのよ 私は自身に称賛を贈りながら更に胸を寄せてアピールする
「お酒 止まって るわよ あっはーん」
(どうだ サキさんの真似だでぇ セクシーだらぁ ナバさんエロいだらぁ いひひ)
私は長い耳に手をかけながら上目遣いでお酌を続ける
・・・・・・
「ういー そうだなぁ ここだけの話 うちのボスのさらに上の人ってのがなんでもすごい若いやつらしい ヒック ういー 数年前だったかなぁ ふらりと現れたそいつがあまりにも生意気な態度で歩くってんでよ しめちまおうぜって ふう うちのグループが狩りに行ったわけ ふう 不思議なことに次の日からうちのボスはその人のことインキアス様なんて呼んじまってよ・・・・・」
「それでそれで・・・・・・」
数時間が立ち男はお酒が回ってきたのか今回のミッションの核心である新魔王の事をべらべらとしゃべりはじめた
私は自分も少し酔っているふりをしながら更に深い部分へと侵入していく
男の話によるとインキアスには他にたくさんのグループや組織を持っていて中には武力をもつものも少なくないという話だ
おそらく表向きはグループ パーティー 組織などを名乗っていても実際には魔王軍であるということだろう無論末端のこのような男にはそのことすら知らされていないはずだ
私はこの男の所属する組織の場所やボスの名前などをうまく聞き出すことに成功した
(さぁ しあげだでぇ うっさうっさ)
「うーん なんだか 体が火照ってきちゃったわぁ もう一杯飲んだら下の階に降りましょ」
私は自分の胸を大げさに抱きながら男の見てないところで酒に即効性の高い睡眠薬を混入する
「プハー さあ 今夜は頑張るぞう ういー・・・・・・あ・・・・・・れ」
「あら お客さん頑張っちゃうんでしょ こんなところで寝ちゃ 駄目じゃない うっさうさ」
私は男が完全に眠りに落ちたのを確認してタマちゃんに合図を送る
ミッションは成功だ 男がこのカジノのホテルで目を覚ましたときカジノでの勝ちも私と出会った事もすべてが嘘だったと気づく事だろう
可愛そうだからホテルの宿泊代だけは置いといてあげよう うっさうさ




