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45/115

45_結界開放

「そ そ 村長 取調べ中の女が取調べ中にとととと取り調べ官を襲って逃走いたしました」


 村の外の戦闘を伝えた男の後を追うようにまるで早口言葉のような事を大声でわめきながら制服姿のエルフ族の女が慌てて入ってきた


「なんだって そ それで逃げた女はどこにいった」


 村長は祖母に申し訳なさそうな視線をチラチラと送りながら女に問う


「はい どうやら 防御結界の制御小屋の方に向かっているようです」


「ああああ いかん いかんぞう あそこは いかん」


「ふう やはり思ったとおりじゃの 皆のもの準備はよいか?」


 祖母は自分の臣下3柱を見回すとすっくと立ち上がった


「いつでも いいですわよ」


「おけー」


「僕もオッケーだ」


 ナベちゃんはムチを両手で引っ張りバチンと音を鳴らし カンナさんはピコピコハンマーのようなものをどこからか取り出しアルミちゃんは背中の大剣を少しだけ引き抜きカチャリと音をさせた


「それでは らみ 行ってくる こっちはたのんだのじゃ」


「ばあちゃん 僕も行くよ」


 アルミちゃんが行く以上僕が行かないというわけにはいかないだろう 

 僕は村長の屋敷から出ていく4人についていくことにした


「ふふ まぁ いいじゃろ 危険は承知じゃな」


 僕らが村の入口までつく頃にはすでに村の防御結界は入口部分だけが開かれていて新魔王軍の数パーティーがエルフたちと戦っていた


「だめだ 接近戦ではとても太刀打ちできん ひけ 者共 ひけ」


 エルフの兵を統率していると思われる者が大声で撤退を叫んでいる

 あるものは魔獣に引き裂かれまたあるものは逃げようとしているところを後ろから切られあるものは魔術により滅せられていた


 バチンッ


「魔王の軍よ 聞くがよいですわ この村は古の魔王ラミス様が守っておられますのよ 命が欲しいものは早々にこの村からたちさりなさい」


 ナベちゃんは僕達の先頭にたちムチを地面に叩きつけ大きな音で戦闘中の魔王パーティーに警告を行う


「無駄じゃ ナベちゃん 魔獣化している触鬼はもちろん魔王軍パーティーたちもなにかに操られておる つまらん 早々にけちらしてくれるわ」


 祖母はフワッと飛び上がるとまだ戦いに参加していない魔王軍の後ろの方のパーティーに魔法を放つとそれは強大な爆発と爆風を生んだ


「よく聞け エルフの兵たちよ これより 妾は侵入してきた魔王軍に対し攻撃を行う巻き込まれぬよう早々にこの場所から遠ざかるが良い」


「うわああああああ」


 さっきの爆発を見たエルフたちは敵のすきを見ながらその場から撤退をはじめた 

 そして僕達は村の方へ撤退していくエルフたちを見ながら反対側へとゆっくりと歩きだした

 僕は下に落ちている石を何個か拾って手の中で魔力を込めながら戦闘準備をおこなう


「せいっ」


 祖母がそう言い火弾を放つと少し遠くの方で爆炎が上がる

 それを見ていた近くにいた敵兵と魔獣は一瞬たじろいたふうに見えたが激昂し僕たちに襲いかかってきた


 ピコンッ・・・・・・ズガーン


「それじゃー いくよー」


 カンナさんはそう言うと僕らの前からふっと消えて近くで僕らを囲む敵の後ろに現れては小さなハンマーで敵の頭を小突いた

 その威力はピコピコハンマーのような見た目に反して壮絶なもので敵はその場で爆ぜるか土の中にめり込んだ


 ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンバシンッ


「じゃまですわ こっち見ないでくださいます いやでございますわ」


 ナベちゃんはスススと頭を上下させることなく動きながらすごいスピードでムチを8の字に振っていたかと思うとナベちゃんの回りにいる敵を僕らに見えない速度で

 爆ぜさせる


(この接近戦では石つぶてはつかいにくいな どうする)


「ラスト あぶない!・・・・・っく ぎゃああ」


 僕がぼうっとしていた瞬間僕の横から1匹の魔獣が現れ襲ってきたそれを防いだのはアルミちゃんであった

 アルミちゃんは片腕を魔獣に噛みつかれながら僕を必死で守っている


「アルミちゃんっ」


 眼の前が真っ白になった

 自分の守るべき存在の人が今目の前で腕を噛みちぎられそうになりながら血だらけになって戦っている

 その瞬間周りのことなど見えなくなった 僕は小石を握ったまま魔獣に渾身の一撃を加えた


「そこからぁ はなれろおおおおおおおお」


 魔力を込めた強烈なアッパーが魔獣の胴体部分に突き刺さると魔獣はアルミちゃんに噛み付いた頭部をのこして木っ端微塵に吹き飛んだ

 それと同時にアルミちゃんは大剣を地面に落とした


「す すまない ラスト・・・・はあ はあ はあ きゃああああ」


 アルミちゃんはぶらりと下がった腕からもう一方の腕で牙の食い込んだ魔獣の頭を引き剥がすとそれをドサリと投げ捨てた

 そしてそのあと両膝を地面につけた


「はあ はあ はあ これは まずい 僕ともあろうものが あはは もう戦えそうにないね はあ はあ はあ」


 魔獣たちは仲間の死に反応するようにこちらに気づき僕らを取り囲んでグググと唸り声を発している 今にも一斉に飛びかかろうとしているのだろう・・・・・・















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