43_強襲
「なんと では 新しい魔王はこの地を襲おうと考えているのですかな・・・」
少年のような姿のエルフはその姿に似合わない口調で祖母に返答する
(うわぁ ショタじじいに ロリババア やっぱ異世界は怖いところだ そういえば母さんも少しずつ若返ってる感じがするしなにか方法がありそうだな・・・・・・あとでばあちゃんに聞いてみよ・・・・・・)
「うむ ここが魔気の根源への入口となっている以上狙われるのは必然じゃろうて・・・・・・」
「しかし ラミス様 仮に統治されたとしてもラミス様やアガレス様統治時代のようにこの村の人々自体に危害を加えるようなことはないのでは・・・・・・」
「いや 村長 それは少々浅慮というものじゃ やつの今までの行動を見る限り奪われた土地の民族はよくて奴隷化 その奴隷化された民族でさえ最終的には血筋を絶たれておる」
エルフの村長は顔色を曇らせると フウとため息をつき頭を抱えた
「村長気を落としている暇はないのじゃぞ 先程道案内をしてくれたハーフエルフが最近この村へ侵入を試みている輩がおると言っておったが 妾はもしかするともうこの村の防御結界を中から開く術を相手が把握している可能性があるのではないかとみておるのじゃ」
「ラミス様 どういうことで・・・・・・」
「内通者がこの村におるのではないかと言っておる」
「あああ な なんと い いったいどうすれば・・・・・・」
エルフの村長を抱えた頭をかきむしる
「うむ すまんが村長には即刻村人全員による集会を開いてもらう うちの娘は神の加護により真名を見ることができると言っておる 村長も知っておるだろうが真名とはその者の真の名前であり種族や生まれまでわかるという 異質なものが混ざっておればわかるというものじゃ」
「おお そのような加護が・・・・・・善は急げさっそく村人を集めましょう ラミス様たちはこれからどうするおつもりですか? よろしければこの家の隣に客人用の宿泊施設がございます そちらに滞在していただければこちらも連絡がつけやすいのですが・・・」
「うむ 村長 それではお言葉に甘えてそこに宿泊させてもらうことにしよう・・・・・・」
その後祖母と村長はしばらく話した後村長は村の集会の準備と僕達の宿泊の準備を行うため部屋を後にした 僕達は村長の家の隣に位置する宿泊施設へと向かうこととなった
宿泊施設はホテルや旅館ほどのきらびやかさはないものの天然温泉が湧いていることもありちょっとした旅行気分だ
「いててててい」
「また君は・・・・・・」
ついつい宿泊施設で働いているエルフのお姉さんに見とれてしまった僕はアルミちゃんに後ろから尻をつねられる
「尻を見るものは尻をつねられる ラスト この世界の格言だ覚えておくのじゃ カッカッカ」
先頭を歩く祖母が後ろを振り返ることもなく僕に忠告する
「そ そんなぁ・・・・・・アルミちゃん そんなぁ・・・・・・」
僕がそう言うとなぜだか母は小さな少年の方を見やりフフッと笑みを浮かべた
2日後早朝 村長より伝言があり午後より村の広場にて集会を行う旨が僕達に伝えられた 名目は最近の魔気の根源ダンジョンの魔獣の動きについての緊急連絡ということになっている 全員参加ということで人を集めたため広場は結構な人の数となっていた
村長が挨拶をしている間母は特設舞台の袖から人たちを眺めていた
「いた」
「どれじゃ?」
母が祖母に指差したのは普通に見える夫婦であった
「あの カップルの女の方 ハーフエルフのような姿なんだけど魔族だわ」
「ほほう 確かに・・・・・・そのような気もするが妾には断言できぬな」
祖母は挨拶の終わった村長にその事を伝えると村長はすぐにお付きのハーフエルフにその事を伝えた
集会も終わり公園から出ていこうとしている夫婦は別々に引き剥がされ連れて行かれる
「あなた」
「おい 俺達が何したっていうんだ 離せ なんのまねだ」
「あなた たすけて」
男も女も必死で抵抗しているが複数人のハーフエルフに取り押さえられたようだった
「らみさん ありがとうございました やはりあの女は新しい魔王から送られたスパイだったようです 男の方は現在現役でこの村の防御結界の開発に携わっている者ですがそれを伝えてもまだ信じられないようで妻に会わせろと言っているようです」
村長は少し悲しげな顔をしながら祖母に説明した
「まぁ 普段の生活はどこにでもある幸せな家庭を築いていたのじゃろうからな・・・・・・信じられぬのも当然じゃの なげかわしいことじゃ」
バタンッ
村長宅のドアが荒々しく開かれる
「村長 敵襲です 現在防御結界の外でハーフエルフたちが戦っていますが戦況は悪く次々とやられているようです」




