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42_威光と卒倒

 ダンジョン入口で敵の痕跡がないことを確認した僕たちは地下へと下っていく


「あー どちらまで?」


 途中ダンジョン地下3階構内で清掃作業をしていたハーフエルフ達の一人に声をかけられる 清掃作業はどう見ても本当の仕事をやっているようだがどうやら部外者の侵入をチェックする役目もあるようにおもえる


「あ こんにちは 実はエルフの村長様に大切なお話があってこちらにやってきました 少し前にお世話になりました らみというものです」


 母はハーフエルフにペコリと頭をさげると説明を始めた

 ハーフエルフは祖母やナベちゃんをいぶかしげに眺めていたがきゃっきゃと遊んでいる緊張感のないユグドラと梨花を眺めると少しだけ笑顔をつくり対応を始めた


「そうですか それでは私が案内しましょう」


 ハーフエルフは仲間たちにちょっと行ってくるの合図をすると私達の先頭で小さな旗を持って先導しているカンナさんの横に並んだ

 カンナさんはハーフエルフを横目で見ながらおずおずと旗をしまった


 地下5層エルフの村の入り口である丘へと到着した


「うわー きれい」


 梨花がおもわず声をあげる


 眼下に広がる村は地下でありながら紫を基調とした独特の美しい光で照らされていた エルフの村をつつむ結界だそうで部外者がこれにふれると気絶するほどの攻撃が加えられると母が説明した


「あの・・・・・・なにか村の結界の色かわってませんか?」


 母がハーフエルフに尋ねる


「ああ 気づかれましたか・・・・・・そうですね 昔の結界の色は緑色でしたね 実は最近この村に潜入を試みようとする輩が増えてきているので結界の強度をあげたのです まぁ なぜわざわざこんな辺境の地の村にやってくるのか不思議ですがね・・・・・・あちらはこっそりやってきているつもりでしょうが外部の者がこのダンジョンにいれば悪目立ちしてしまいます」


 そう言いながらハーフエルフは僕たち一行を結界の近くまで案内する


「しばらく ここでお待ちください」


 ハーフエルフは結界の近くで自分の持っている小さな弓に矢を構えるとそれを結界へ打ち込んだ

 すると結界からは見えなかった門が出現しその中の紫の光がまるでカーテンを開くかのごとく道を作った そしてハーフエルフは僕たちを残し結界の中へと姿を消していった


「むー 遅いんだじょ いつまで待たせる気じょ 根が生えるじょ」


「ユグドラは根をはやせる」


 ユグドラが樹木の精特有のオヤジギャグを言いそれに突っ込む梨花を見かけた頃 結界がまた開いた


「おまたせしました どうぞ」


 ハーフエルフは村長のアポイントが取れたようで安堵した表情で僕たちの前にあらわれようやく紫の光のカーテンの中へと案内されることとなった

 僕たちは紫の光のトンネルを通っていく

 トンネルを抜けるとそこは村というよりのどかな田舎町といった感じだった 僕たちが通ること事前に知らされていたのだろうか?道脇にある商店や住居の窓からこちらを覗いているらしい気配がしている


 ほどなくして僕たちは村長の家へと到着した


「ああ ラミさんよく来てくださいました ひさしぶ・・・・・・・ああ ああああ」


(あれ 村長なんか様子が変だ・・・・)


「ま まさか ラミ ラミ ラミスさ さ さ さ」


「村長 ひさしぶりじゃの 相変わらず若々しいの カッカッカ」


「ああ ああ ああ あう」


 村長はもうパニック状態で倒れそうだ


「ユグドラもひさしぶりだじょ」


「精 霊 さま・・・あ うーん」


(あ 倒れてしまった)


「ここはね 昔ラミス様の直轄地だったこともあってエルフの村長クラスだと顔を知っている者もいるんだよ ユグドラに至っては森を守るエルフにとっては神のような存在だね その二人が同時に現れたんだ確かに失神ものだよ あはは」


 アルミちゃんが僕にこっそりと村長卒倒のわけを耳打ちしてくれた

 僕たちはカンナさんとナベちゃんが村長を介抱しているしばらくの間窓からそののどかな景色を眺めることとなった









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