40_まつろわぬ扉
「なんだって?アガレス様の夢を見ただって? しかし君はアガレス様と出会ったことはないんじゃないのか?」
僕たちの集会も終盤に差し掛かった頃 僕はサキさんの会話の中にアガレスと言う言葉を聞いたため昨晩見た夢のことをそれとなくアルミちゃんに伝えてみた
アルミちゃんは額の目で僕を観察しつつ言っていることに嘘がないことを確認する
そしてしばらく腕を組んで首をかしげていたタマちゃんは何かを思い出したように声を発した
「ラスト タマは聞いたことがあるにゃ それはあれにゃ 夢ではないかもしれないにゃ 魔王因子を持つもののみが繋がることのできる魔法のようなものにゃ もし タマの推測が間違っていにゃいならアガレスは生きているにゃよ なにか他に覚えていることはないのかにゃ?」
「えっと インキュバス とか 北の山とかそんな事を言っていたような気がする」
僕がそう言うとサキさん ユグドラ タマちゃん アルミちゃんは動きを止めてお互いを見あわせた
どうやら皆そこがどこを指しているのか心当たりがあるように見えた
「ふーん カダ火山だにゃ にゃるほどにゃあそこにゃら アガレスを幽閉するにはもってこいかもしれにゃいな・・・・ 灼熱と不毛の山は生物を拒みそこに住まう魔獣は凶暴だと聞いているにゃ 冒険好きのタマでさえあそこには足を踏み入れたことがないにゃよ」
「それでどうするんだ? タマ」
「・・・・・・そうだにゃ ナバ インキュバスの街での情報収集 一緒にきてくれるかにゃ?」
タマちゃんは梨花 ユグドラと遊んでいるナバをちらと見て手をふる
ナバは長い耳を片方だけタマちゃんの方へ向けたかと思うと一瞬でタマちゃんの横へと移動した
「ふっふっふ タマちゃん わかっとるなぁ ナバさんの力がいるだろう うんうん わかっとるでぇ 協力すっでー いついくぅ? すぐ行くぅ?」
ナバは大きな胸をゆっさゆっさと揺らしながらタマちゃんの腕をとってぴょんぴょん飛びはねた
「まて まて ナバ 待つにゃ まだ話が終わってないにゃ」
タマちゃんはナバのなすがままになりながら話を続ける
「とりあえずタマたちは少々危険にゃがインキュバスの街でカダ火山の情報を集めるにゃ カダ火山の魔獣の種類や一般的な登山ルートや特徴などがわかればいいんだけどにゃあ その間にみんなは一度王都へ帰ってラミスやラミたちに新魔王がエルフの街へ進行しようとしていることを伝えるにゃ」
「フウ ネコちゃーん 私は どうすれば いいの? かしら ねぇ」
「むむ サキはここにいてみんなが集まれる場所を確保していてくれにゃいか?」
「あら そんなことで いいの かしら ふぅ ひとはだもふたはだも 脱がさせて もらって いいのよ ねぇ」
サキさんは ちらっと上目遣いに僕を見ると舌なめずりした
僕はゾッとした
話も終わり僕たちはサキさんのホテルから転移ゲートを使い早々と王都へと帰還することとなった
「じゃあ 開くよー」
僕は魔導書を片手に転移ゲートを開く
「じゃあ タマ ナバ 気をつけるんだぞ 危険なことはするんじゃないぞ」
アルミちゃんはタマちゃんとナバを心配して声をかけた後 転移ゲートへと入っていく
「さ 梨花 ユグドラ どうぞ みんなまたね」
僕は梨花とユグドラを先に転移ゲートに送り最後にタマちゃんたちに手を振りながらさっそうと転移ゲートの中にはいった
一瞬ホワイトアウトした後 下方向への重力を感じた
(まさか・・・・・・!)
どっぽーん
「おう 帰って来たのじゃな じゃが ラスト 女風呂に転移ゲートを出すのはいただけんの・・・・・・カッカッカ」
「おばあちゃん」
周りを見渡すと素っ裸でくつろいでいる様子の祖母とずぶ濡れになってこっちを恨めしそうに見ているみんながいた
(ほんっとわざとじゃないんです スミマセン)




