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39_囚われの身

今回は新魔王に幽閉されている旧魔王アガレス視点での物語です

 私は前魔王アガレス 現魔王インキアスに囚われインキュバスの街北西にある祠へ幽閉されている インキアスが魔王城に攻撃をしかけた後 我が軍の劣勢を知った私の双子の姉ギガレスは自分の命と引き換えに賢者の石を作り出しそれを前魔王ラミスの臣下であったカンナに託したと聞いた・・・・・・


「あは 恐怖 愛憎 肉欲 アガレス すごい怖い目で僕のことを見るんだね もっと 優しい目で見てよ 同じ魔王じゃないか あは」


 少年のような容貌のコレは現魔王インキアス・・・・・・この世界の秩序を破壊と暴力で掌握しようとする魔王だ

 確かに魔王とはそういうものなのだろう しかしコレは危険だ この世界のことわりまで破壊すればいずれこの世界さえも消滅に追いやる可能性があることをわかっていない いやわかっていてやっているのか・・・・・・


「あはは 無駄 不毛 絶望 アガレス 魔王因子をもっている者だけに聞こえる念話などいくら行おうがこの世界にはもう僕ら以外に魔王はいないよ ねぇ 諦めて僕といっしょにすべてを貪りつくそうよ ああ ちなみに勇者もいない いなくなったよ あははは」


 インキアスは私に近づき耳元でささやきながら2枚に割れた舌で頬をなめあげた


「ック 拒絶して やめる・・・・・・のです」


「あは 抵抗 脱力 快楽 大丈夫 近いうちに君は僕のものになるからね そうだ そんな服着てるからわかりあえないんでしょ ぬいじゃえよ」


 インキアスは私の前に置かれた椅子に戻り ゆっくりと腰をおろすと私を舐め回すように見た そして魔力をまとった両腕をオーケストラ指揮者のように振りあげるとそれをなにかの音楽を指揮するように優しくリズムをとった

 インキアスの腕から出た光は私の着ているものにパズル模様をつくりながら青い炎でそれをじわじわと焼いていく


「ギャアアア」


 私はその熱さに身を悶えさせながら苦しむ


「あはは 苦行 悶絶 快感 達観 心配ないよ君は死なないし傷もつかない ただ 感覚だけは残してあげる 楽しみはなくっちゃね あはは」


 薄れゆく意識の中 下卑た笑みを浮かべる無邪気な少年の顔を見た


「あはは 気絶 断絶 絶頂 気を失っちゃったか・・・・・・ また 目が覚めた頃に遊びに来るよ あは・・・・・・」


「・・・・・・」


 いくら時間が経ったろうか・・・・・・私は熱気による息苦しさで目覚める アレはまだ来ていないようだ 私が魔王因子での通信を行えば当然やつは気づきここへやってくるだろう・・・・・・いま時点私の助かる道はこれしかない 姉ギガレスの召喚が成功していれば・・・・・・あるいは新しい魔王因子を持つものがあらわれていれば・・・・・・どちらにせよ 私が蹂躙され正気を失うまでに助かる望みは低かろう・・・・・・













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