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33_砂漠のタマカー

 次の日河原から早々に出発した僕達はお昼ごろにはサキュバスの町に向かう難関中の難関 砂漠の入口に来ていた


「にゃはははは ラーストー 見て驚くにゃ! これが今世紀最高最強の発明! リストとタマの汗と涙の結晶」


 タマちゃんはそう言うとリュックの中から宝石のついたしゃもじのようなものを何もない砂漠に向かってかざした


「?」


「いでよ タマカー!」


 タマちゃんが叫ぶと大地が盛り上がり砂埃を上げ始めた


 ゴゴゴゴゴゴ


「・・・・・・おにい」


 梨花は周囲の変化が怖かったらしくユグドラの手を引いて僕の後ろに隠れた


 砂埃が引いたあとそこに現れたのは半円型の猫の頭部に車輪のついた巨大な乗り物だ


「タマちゃんこれは?」


 僕はこの世界に似合わない近代的なデザインのこの乗り物について聞いてみる


「にゃっはっはー これはにゃ リストが内部構造とその機関を作成しタマが形にした乗り物にゃ この世界の乗り物はほとんどが竜車を動力に使っているのに対しこのタマカーは魔力を動力に使う新しいタイプの乗り物にゃ まぁ こういったものは軍事利用されるとやっかいだから隠しているんだけどにゃ この砂漠の移動用にゃ」


 砂漠の入口から見た砂漠は地平線が見えるほど広大でありこれを徒歩で縦断するなんてことは考えるだけでもぞっとしない


「タマちゃん あついけぇ はや乗ろうでー」


 ナバやアルミちゃんは何度も乗っているのか驚きもせずタマカーの入口であろうあたりで待機している


「にゃにゃ わかったにゃー 開け!タマ」


(あはは 開けタマってなんだかなぁ)


 タマちゃんがしゃもじ型の杖を小さく横にふると猫型の口の部分があんぐりと開いた 階段状になっているその部分をナバやアルミちゃんは何も言わず登っていく


「さ 梨花 ラスト ユグドラ 入るにゃ入るにゃ」


 タマちゃんに促され僕たちは恐る恐るタマカーの中へと入った 登ったところにはコックピットらしきものがあり全員座れるだけの椅子が用意されている

 コックピット以外にもいくつかの部屋に分かれているようでどんな部屋があるのか興味津々だ


「アルミ 疲れているところ悪いにゃが お願いできるかにゃ?」


「はいはい しょうがないな」


 アルミちゃんは自分のリュックをドサッと無造作に下ろすと苦笑いを浮かべながらコックピット前方にある椅子に座り水晶の乗った棒に手をふれた

 そこからは景色が一望できる窓がある 外から見るとちょうど猫の目に当たる部分だろう


 キュイーン コックピットの計器類に明かりがともる


「魔力が充填されました これよりタマカーは始動前のシステムチェックを行います・・・・・・ニャ」


 タマカー内部にどこかで聞いたような声が1オクターブほど高くなった音声でアナウンスが入った


「ベースシステム系統 ニャ 駆動系統 ニャ 認識阻害システム ニャ  空調システム ニャ ・・・・・・」


「ラスト 梨花 アルミのやってることをちょっと見ておいてくれにゃ タマカーに交代で魔力を供給するにゃ ちなみに今はあそこで水晶に触れないと供給ができないけど将来的には個々それぞれが供給端末を持ってどこにいても魔力を供給できるシステムにするにゃ にゃはは」


 見る限りアルミちゃんは水晶に乗った棒に手を触れているだけだ 


(なんか疲れそうだな 痛みはないのかな?)


「ラスト 梨花 痛みや疲れはほとんどないから心配しなくていいよ タマが作ったエコシステムによって魔力は還元されて増幅される 魔力消費は最小限に抑えられているからね」


 アルミちゃんはこちら側に顔だけ向けて僕らに話す


(あ まただ アルミちゃんはもしかしたら僕の思ったことがわかるのかな そんなばかな・・・・・・)


「フフ」


 アルミちゃんはニヤリと僕の方をみたあと上機嫌で前方の地平線に目線を移した






































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