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28_大樹の精霊

「ラスト にゃ-ら 使ってみるといいにゃ 楽ができるなら 楽したほうが効率的にゃ」


 キッチン王国を出た僕達は郊外をダラダラと歩いていたが僕が転移ゲートを使えるかもしれない旨をタマちゃんに伝えるとたまちゃんは即座にそれを使ってみるように僕に勧めた


「ほえー すげーなぁ ラスト 転移ゲート使えるだかぁ うちも何度か使わせてもらったけどあれすげぇ便利だぞなぁ」


 ナバは僕の顔の前にぬっと自分の顔をつきだしてきた


(ナバ ちかい)


「そ そうかぁ リストの魔導書か・・・・・・」


 アルミちゃんは何かを思い出したのか少し赤くなりながらナバの背中のバッグを引っ張り僕から遠ざけた


「あそこがいいにゃ」


 タマちゃんが示した場所にはとても大きな木が一本立っていて木陰で少し休憩もできそうだった


 僕がリュックサックの奥深くから魔導書を取り出そうとしていたとき

 その木の裏側からタマちゃんと聞いたことのない少女の話し声が聞こえてきた


「そうかあ リスト・・・・・・死んじゃったんだ 寂しくなるじょ」


「・・・・・・」


 僕はそっとその様子を伺ってみた


「だれだ?そこで覗いてるのは?」


(あ みつかっちゃった?)


 僕がおずおずと出ていこうとした瞬間足元から植物の蔦が無数にからみつき僕を空中に持ち上げた


「うわわわわ」


「お ラスト にゃはは 捕まったのか? ユグドラ すまないにゃ ラストはリストの孫にゃ 今一緒に旅をしてるにゃよ」


「ああ そうなのか? おお そう言えばこの少年の片方の目の色はリストのものに見えるじょ どれどれ」


 ユグドラは僕を蔦で吊り上げたまま近づき顔をジロジロと眺めている


「きゃああああ」


 ユグドラは急に何を思ったのか唐突に僕の拘束をとく 空中で拘束をとかれた僕はなすすべもなく地面にころげた


「いててて」


「にゃはは ユグドラ 気づいたかにゃ? そうにゃ ラストの父親はアスモディウス ばあちゃんはラミスにゃよ」


「うわわわ」


 ユグドラと言われる少女はタマちゃんの後ろにまわってガタガタ震えている


「ユグドラ だいじょうぶにゃ ラストは今の所いい子にゃ 改めて紹介するにゃこっちはラスト」


「こんにちは」


 僕が尻をさすりながら挨拶するとユグドラは少し警戒しながらタマちゃんの後ろから顔を覗かした


「こ こんにちは 植物を司る精霊ユグドラといいますじょ リストちゃんやラミスちゃんにはその昔いっぱいお世話になったじょ おかげで今ではあるべき力をとりもどしたじょ しかしまさかアスモディウス様のお孫様とは露知らず大変なご無礼を・・・・・・」


「にゃにゃ? ユグドラ そんなに改まらないでいいにゃ ラストは今タマのお弟子さんにゃ にゃはは」


「そ そうなのか? それじゃあ ラスト 今後ともよろしく頼むじょ ムム よく見るとなかなかのいい男にみえるじょ」


 ユグドラはそう言うと少し妖艶な笑みを浮かべ僕の足元から優しく植物の蔦を這わせてきた

 僕はなにか夢心地になってきた


「こらあ ユグドラ 君は今何をしようとしているんだい すぐこの蔦をラストから離すんだ えい えい」


 直立不動の僕に絡まろうとしていた蔦を急いで解いてユグドラとの距離をとらせたのはアルミちゃんであった


「おや この気配 ラミスちゃんの4天王の一人の気配に似ているが 私はお前のことを知らないじょ」


「ははは 昔とちょっと様子が変わったからな久しぶりだなユグドラ アルミだ」


「ア アルミだって? なんで 昔はもっとナイスボディだったじょ」


「ユ ユグドラそこを言うのか? ま まあ いいや そうだな輪廻後に会うのは初めてだからな・・・・・・詳しい話はまたあとでするとして ユグドラ 今ラストからマナを吸おうとしてただろ」


「なんのことだ? 知らないじょ ヒュー フー」


 アルミちゃんは明後日の方を向いて音のならない口笛を吹いているユグドラを攻めるような目で見ている


「・・・・・・」


 しばらく気まずい雰囲気が続いた後しびれを切らしたユグドラが口を開いた


「わ わかった ごめん ごめんちょっとだけマナを吸おうとしてたじょ ちゃんと最初にたのむべきだったじょ ラスト ごめん」


(げ なにか吸われようとしてたのか?)


「まあ アルミちゃん そんなに目くじらたてなくてもいいじゃないか 私が見た所ラストちゃんのマナの量はリストちゃん以上ありそうだじょ 少しくらいもらっても・・・・・・」


「だめだ ユグドラ今後ラストにちょっかいを出したら僕が許さないからな」


「ふーん ふーん なんでかなぁ にひひ 」


 ユグドラはにやけながらアルミちゃんを見つめた


「う うるさい と とにかく ラストにはふれるんじゃない」


 うつむき加減になったアルミちゃんの様子はこちらからは見えなかったがとにかく僕を守ってくれようとしたアルミちゃんに感謝した


「おーい みんにゃー こっち来るニャー」


 しばらくしてユグドラとアルミちゃんの緊張も解けた頃タマちゃんが少し遠くで手遊びをしていたナバと梨花を呼んだ


























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